第4話 聞きしより 見て恐ろしき 地獄かな

体育祭イベントの概要です。

本作には「時空ゆらぎ」というパラメータを想定。徳川家康の「存在感」によって物語は左右されます。

例えば、徳川家康の存在感が50%を割り込み、天下統一の夢を捨て、家でゴロゴロしてたりすると、歴史が大きく変わる要因となります。


やはり夢を持つのは大事ですね。


◎発生イベント

徳川家康の存在感が薄い場合のみ発生。


(ナレーション 地獄太夫 CV 沢城みゆき)


東軍と西軍に別れて戦う、修羅之樹学園名物、体育祭。以前は死人も多数出たらしいんですが、最近は批判も多いため控えめ。でも、今年は様子が違うようです。


一寸先は闇。聞きしより 見て恐ろしき 地獄かな。


戦場というものは、げに恐ろしきものにございますね。


突然のナレーションすみません。

私、地獄太夫と申します。

「修羅之樹学園」生徒会書記です。


猛暑の夏が終わり、実りの秋を迎えたある日のこと。


その日、毎年恒例の行事、体育祭を明日に控え、生徒たちはその準備に追われていました。


徳川家康くんが最近学園に来ないので、世の中ちょっと乱れ気味。何者かに操られ、闇落ちした魔導教師衆ひゃっきやぎょうが、なにやら悪巧みしてるみたいです。


◎場面かわり、

陰険な表情、不気味な雰囲気の男。

数珠を握りしめている。


果心居士。


本学園の体育教師。であったはずだが、いまや妖魔と堕したか。

狷介な性格のため、学園では敵も多い。ひたすら熱心に、ブツブツとなにやらつぶやいている。


心ここにあらず目の焦点があっていない様子。何者かに操られているような。不気味な表情。


つぶやきが終わると、突然、空に雷鳴、暗雲が立ち込める。

と同時に、警告音が校内に鳴り響く。


(市川崑エヴァ風の文字列が学園内設置のスクリーンに並びます)


緊急事態。緊急事態。

時空ゆらぎ警報発令。

緊急事態レベル4。

歴史改変を確認。

果心居士による呪詛行為。

時空警察に緊急出動を要請。


巨大なカブトムシが校庭に舞い降り、体育祭の予行演習をしている生徒たちに襲いかかります。


◎場面かわり、

半蔵門線半蔵門駅にほど近い、ごく一般的な日本家屋。

玄関の表札には「服部」とある。


服部半蔵の家である。


事件の日の朝、服部半蔵は朝寝坊をした事に気付き、食パンをくわえながら、大急ぎで学園に向かった。


「おくれる、おくれるー!!拙者、遅れたら、打ち首獄門なのでござるぞ!」


脚力が異常なため、屋根から屋根へと飛び学園に急ぐ半蔵。


学園の正門をくぐると、いつもと違う異様な雰囲気に気づいた。

上空を見上げると、巨大なカブトムシが生徒たちを食い漁っているではないか。


果心居士の妖術である。


服部半蔵はすべてを理解した。

妖術には妖術をぶつけるべし。


「オンキリギリスソワカ、祓い給え、護りたまえ、蟲の神」


呪文を唱えると、巨大なコオロギがたちこめる煙の中から現出した。


腕組みをした服部半蔵、カッと眼を見開き、口上をひとくさり。


「おまちかね。カブトを屠る きりぎりす!」


エンディングテーマソング

aiko 「カブトムシ」


※注記

きりぎりすは現代ではコオロギらしいです。

本イベント攻略により、服部半蔵の存在感が加算。


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