第72話 ついにカラーズの仲間入り!
もう二十時を過ぎてる。
女子高生がこんな時間まで出歩くのは駄目だよね。
下関のマンションでシャワーを浴びると転移で博多に戻った。
「希、お母さんには連絡してあるんでしょ? もうちょっと付き合ってね」
「先輩が私の身体を求めるのなら、いつでもOKです」
「表現方法がおかしいからね?」
「私はその気満々ですから!」
食堂のカウンター席に座り、とりあえずコーヒーを淹れた。
今日の攻略に拠って手に入れた事、出来るようになった事の確認をしておこうと思ったんだよね。
もう少ししたら杏さんからも連絡あるだろうしね。
一番気になってたのは『スキルシステムの一般開放』これがどういう意味なのかだよね。
以前のスキル鑑定の際に気になる一文の説明のついたスキルもあったしね……
該当スキルは【オーブ作成】と【ダンジョン通信】
今は取得済みの【オーブ作成】しか鑑定できないか。
~~~~
【オーブ作成】
魔石にスキルの能力を一つだけ封じ込める事が出来る。
封じ込めた能力は誰でも使用できるが使い捨てとなる。
能力のランクによって使える魔石の種類は変わる。
ダンジョンの解放でアップデート。
~~~~
こんな説明だったけど果たして変化はあったのかな?
~~~~
【オーブ作成】
魔石にスキルの能力を一つだけ封じ込める事が出来る。
能力のランクにより使用する魔石に制限がある。
使用回数を設定できる。
ダンジョンコアにスキル取得を設定出来る。
~~~~
◇◆◇◆
あ、これって凄いかも?
例えば、みんなに使って欲しい機能のパーティ作成とかを下関のコアクリスタルに設定したら、下関をクリアした人は一律、パーティ機能を取得できるようになるんだよね?
エスケープとかも覚えて欲しいけど、これは魔石の方が良いかもしれないな?
でもなぁ……下関ダンジョンって普通の人達攻略出来るのかな?
浄化スキルの魔石でも作って、何個で攻略できるか実験した後に売りに出しちゃおうかな?
「希はどう思う?」
「パーティ作成は、ダンジョンリフトと同じように一般的に広めるべきだと思いますけど、それ以外は広める必要は無いんじゃないですか?」
「やっぱりそうだよね、参考にするね」
杏さんから連絡ある前にランキング確認して置こう。
真田 希 16歳(女) レベル41 ランキング 35,265,941位
柊 心愛 17歳(女) レベル45 ランキング 5,253,245位 ランクブルー
「先輩!!!! カラーズの仲間入りじゃ無いですか、超凄いですぅ」
「今更感、半端無い感じもするけど実際にプレートの文字の色が変わると嬉しいね」
「いいなぁ、私も早くカラーズに成りたいですー」
「えっとね、今の希の順位でも、確か私が下関の最下層へ入る前の順位より高いから、もう一回ボス戦やると到達できそうだよね」
「先輩? ちょっと聞きたいんですけど、私達がもう一度下関のボスと戦う事って出来るんですか?」
「あ、どうなんだろうね? 行って見ないと解らないから明日確認しに行こうか」
「了解です」
そのタイミングで、杏さんからの連絡が入った。
『心愛ちゃんお待たせしちゃったかな』
『大丈夫です。そろそろかな? って思ってました』
『金沢は一度仕切り直して一週間後に再チャレンジになったわ』
『そうなんですね、何か大きな問題が有るんですか?』
『弾薬使い果たしちゃって、特殊装甲弾の在庫が無いんだって』
『どんだけ使ったんだろ?』
『恐らく装備の費用だけで20億円くらいかな』
『税金ですよね?』
『そうだね……』
『私が倒すから、みんなの税金安くして下さいって言ったら安くなりますか?』
『恐らくだけどならないわね』
『じゃぁ止めておきます』
『ちょっと澤田課長がお話したいそうだけど、いいかな』
『はい、大丈夫です』
それから私は今日の下関の攻略で、スキルシステムが解放されたことなどを伝えた。
当然すべてでは無いよ。
その後で一つ聞かれたの「ポーションのランクⅦ以上の物を手に入れる事は可能ですか?」と。
今日の攻略戦で世界ランキング二位のロジャーが、ダンジョンボスのオーガキングの攻撃をまともに受けて全身十二か所の骨折をした上に、足が壊死を起こし始めていて、すぐに切断をされる事になったんだって。
現在ランクⅦ以上のポーションは世界中でも在庫は無く、一月以内に手に入らなければランクⅧのポーションが必要になるそうだ。
私は迷わず答えたよ『ランクⅦは持っていないです。Ⅷならありますけど』って。
『はぁ?』って言われちゃった。
Ⅷはまだドロップが確認されていなかったらしくて絶句されちゃったよ。
『柊さん、それは譲って頂く事は可能なのでしょうか?』
『はい、構いませんよ』
『当然ちゃんと買い取りさせていただきます。一度米軍関係者に連絡を入れ再度柊さんに電話しても良かったでしょうか?』
『あの、澤田さん。前から言おうと思ってたんですが、柊さんって呼ぶの辞めて欲しいんですが……なんだかこそばゆくて……』
『では心愛さんがいいですか?』
『さんはちょっと……』
『心愛ちゃんですか?』
『うん。それでお願いします』
『一応、他の人の居る時は柊さんでお願いします。対外的な恰好もありますので』
『それはしょうが無いですね』
『了解しました』
『後、呼び名以外も敬語は勘弁してください』
『善処します』
『すいません、杏さんと変わって頂けますか?』
『どうしたの心愛ちゃん? 澤田課長話し方硬いよね、とても私の兄貴だと思えないよ』
『えええええええええええ、杏さん今兄貴って言いました?』
『そうだよ、お父さんが違うけどね、お母さんは同じ兄だよ』
『私、勝手に杏さんの彼氏なのかな? とか思ってました』
『あーそれよく間違われるけど、そう思わせといた方が私に言い寄ってくる男が減るから、そのまま放置してるの』
『なるほどですね、確かに杏さんのおっぱいなら男の人が沢山言い寄って来そうですね?』
『酷いね心愛ちゃん、私がおっぱいだけの存在みたいじゃ無いの』
『ごめんなさい、そんなつもりじゃなかったんですけど』
『駄目、許さない。一生面倒見てくれるなら許すけど』
『解りました。それでいいです』
『え? 冗談だよ』
『一生私の担当変わらないで下さいね』
『任せて、愛してるよ。で、話しは何だったの?』
『あ、今の衝撃が大きすぎて、何だったか忘れちゃいました』
『じゃぁ思い出したら、また電話してね』
びっくりしちゃったよ。
「先輩どうしたんですか?」
「あ、まだいたんだ」
「酷いですぅ」
「澤田課長って杏さんのお兄さんなんだって」
「えええええええええええぇぇえ、それって楽しく無い展開ですね。元カレとかそんな展開プリーズですよぉ」
「何を期待してるの?」
「ドロドロ?」
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