第6話「最終回 特になにもなかった」
エビフライ「コカインを摂取した貴様に何ができる」
エビフライ「この私もお前の中の幻覚にすぎない」
父親「そうだ、こんな世界は存在しない」
母親「何度か出てきた額縁と消しゴムという言葉を意識してみて」
西田「その言葉が君の深層意識の奥深くに眠っているのさ」
石田「それを掘り出せれば君はもとに戻れるかもしれない」
たかし「でもそんなことをするわけには行きません」
桑田「ではまたリセットをしますか?」
小泉「それは単に寿命を縮めているだけに過ぎません」
地球の核「たかしはあなたの弟に過ぎません。あなたはあなたです」
自分「しかしそれを辞めてしまうと、またエビフライが私を虐殺し始める」
虹色「あなたの犬を殺し家族を傷つけたあの父親ですか?」
ママ「安心しなさい、あれはもうここにはいません」
自分「しかししかししかししかししかししかししかししかししかししかししかししかししかししかししかししかししかししかししかししかし」
自分「私はいつも彼を隣に感じます。いつでもどこでも私を狙っています。あの処分した写真の額縁の中から這い出てきて毎日私の夢に現れます」
消しゴム「それを消去するために私を摂取してください」
たかし「しかし私はどうなりますか」
自分「沈黙」
白「それはいつも真っ白ですが、それを摂取した時だけ私を虹色に変えてくれます」
自分「では私は今なぜ白なのですか」
白「...」
お...いさん「それは今現実に向き合っているから」
おじいさん「どうだ頭がスッキリして来ただろう」
自分「しかしすぐに虚無が襲ってきます。私は額縁を消しゴムで消すしかありません」
お隣さん「キャアアアアアアハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ」
おじいさん「思い出してください、たかしとの思い出を」
自分「あれは幻覚です」
おじいさん「いいえ、これこそが幻覚です」
おじいさん「そしてこれは事実でした」
たかし「はぁ、はぁ」
テレビ「パンチ!パンチ!パンチ!」
たかし「ぐはっ」
エビフライ「はははゆけ!テレビよ!」
テレビ「はっはっは!死ね!死ね!」
お兄ちゃん「あああああああ!!!ブチブチブチブチブリリリリリ!!!!」
たかしはテレビを壊す
テレビ「ぐはぁ!くそ!」
エビフライ「何をしてくれるガキが」
包丁ザクッ
お兄ちゃん「ぐ、うおおおおおおおお!!!!!!」
たかし「お兄ちゃーん!」
エビフライ「ああ?」
お兄ちゃーん「うおおおおお!!!」
エビフライ「な、なんだこいつ」
ドンッドンッ
エビフライ「ぐああああ!!くそ!多少痛い!」
お兄ちゃん「殺すしかない!殺すしかない!!!」
真実のお隣さん「もしもし警察ですか、隣から物凄い音が聞こえるのですが」
バンッ
ママ「たかし!ゆうじ!大丈夫?!」
自分「はっ!」
目覚めたそこには死んだおじいさんの財布が置いてあった
机にあった消しゴムをゴミ箱に捨て、これからは真実を大事にしようと誓った
〜完〜
額縁と消しゴムの中の人間 @ryoujin
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