二○二三年 四月
花屑や童心連れて飛んでゆけ
山吹とかくれんぼす通学帽
涙目の慣らし保育や春の塵
春あした母は髪結い開店す
言の葉の
新しき友の名うたう雀の子
春光に我が名刻むインク青き
初めてのおはじき遊び春の露
晩春の泥を惜しみし児の爪や
躑躅の小径駆ける子や春が逝く
言の葉の消し滓積もる暮の春
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