二○二三年 三月
送別の祈り灯すラナンキュラス
春愁や時短勤務の帰途長し
忙しなき春荒の朝傘忘れ
雛あられ涎まみれの指摘む
河津桜愛でる吾子の笑窪紅き
淡月や我此処に在りと光りて
列成して童渡れり春の水
草の芽の刺し縫い走る石畳
春半ば午睡の掛布薄くなり
靴下の仔犬が駆ける春の野や
シネラリア紫斑のように咲いてゐる
黙祷を子に教える
幼子の光輪に降れ降れミモザ
リボン代経費ならずホワイトデー
領収証数え終わらぬ春未明
菜種梅雨子が差す傘右半分
薄赤き吾子の手温し春の夕
光風やインディゴの裾靡かせり
ペダル漕ぐソックス白し春二番
花信風すぐに行くよと子に告げよ
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます