第91話 第一次領域外視察団

 自衛官案内の元、前回と同じ街の入口へと向かう。


 入国する際、今回は武器を預ける必要はないと言われた。新日本国では新たな銃刀法が整備されており、許可証を持った探索者であれば、武器の携帯だけなら許されているそうだ。


 ただし、それを悪用した場合には本来より重い刑罰が科されるらしいので、絶対鞘から抜かないよう警告を受けた。


 それなら、街中は持ち運び不可にすればいいのではないかと思うのだが、きっと色々な理由があるのだろう。



 街を入ってすぐの場所に長谷川が待ち構えていた。


「お久しぶりです、皆さん。お疲れでしょうから、まずは宿の方にご案内します」


 馬車は自衛隊の方で管理してくれるそうだが、乗馬経験者でもいるのだろうか?



 街中で馬車は流石に不味いそうなので、俺たちは車で前回と同じ宿泊施設に案内された。


「この後のご予定ですが、ささやかな夕食会を開かせて頂きます。その間でしたら、ご自由にしていただいて結構です。外出の際には案内の者も同行させます」


 相変わらず完全フリーとはいかないが、別に監禁されている訳ではないし、観光ビザを持たない外国人の扱いと考えたら、これが妥当な対応だろう。


「夕食会? 誰が参加されるんですか?」


「前回と似た顔ぶれですが、今回は横島防衛大臣もご参加されます」


 どういった人物か尋ねたら、転移前は国家公安委員会の委員長を務めていた人物らしい。


(それって警察組織の更に上の人、だったか?)


 政治のことは詳しくないが、そんな感じだったかと記憶している。どんな仕事をしている人なのかは全く分からん。政治家の役職って、そういうの多いイメージだよね。


 尤もそれは大企業の上役も同じか。平の社員には上が普段どんな仕事をしているのかなんて、皆目見当もつかん。


 とにかく偉い人が来るという事だけを念頭に置いておけばよい。



 夕食まで各々時間をつぶす事にした。名波は家族に会いに行くらしく、佐瀬と一緒に出掛けて行った。


 俺はシグネたっての希望で、とある場所へと向かう。勿論案内の人も一緒だ。まだフリーに出歩くのは無理なようだ。



 俺たちが向かった先は、領域外管理局という防衛省外局の新たな支部だ。


 通称“探索者ギルド”である。


 正式には後ろに新東京支部という名称も付くそうだが、現在支部はここのみだ。4階建ての大きな建築物で、1階はまるでファンタジー世界のギルドをイメージした、少し遊び心の入ったデザインとなっている。


 流石に酒場は無いが、酒場風のカフェが併設されており、雰囲気はまるで王国のギルドのそれだ。


「うわぁ! ここが探索者ギルド! 大きいし綺麗だねぇ!」


「まだ新設されたばかりですが、探索者の方々にも大変好評なんですよ?」


 案内してくれたのは長谷川の部下に当たる、牧野という若そうな女性職員だ。彼女も領域外管理局の職員で、現在の主な仕事は探索者をサポートする立場なようだ。


 俺たちが……特にシグネが探索者に興味を抱いているのを知っていた長谷川が、気を利かせて彼女を付けてくれたのだろう。


「あそこは何の施設ですか?」


 シグネの問いに牧野は次々と笑顔で答えていく。


 この場所は冒険者ギルドと大体同じような施設で、依頼の種類は現在、採取と開拓業務がメインだが、端末やモニターに現在求められている魔物や植物の素材が載せられていた。


 また、最近では北側にダンジョンらしき場所が発見されたそうで、現在調査員を募集中らしい。ただし、こちらはかなりの人気なのか、毎回抽選で人数を絞られているらしい。


「ダンジョンがあるんですか!?」


「はい。まだ浅い階層で、どういったダンジョンかは分かりませんが、その内その場所にもギルドの支部を建てる予定です」


「「おお!?」」


 ここに来て日本は一気に動き始めたようだ。


 未知のダンジョンを一般探索者が攻略する事に危険視する者もいるそうだが、前の世界とは違い、個人の安全性は軽視されている。そもそもこの街自体も決して安全とは言えないからだ。


 いや、寧ろ前の日本の方が神経質過ぎたのだ。


 自分の身は自分で守れというのがこの世界の鉄則だ。


 ただ、未知の世界を転移する際に、そういった危険な事が嫌で日本政府のコミュニティに参加して庇護を求めた人も多いので、反対意見が出るのも仕方がないとは思う。


 ただし、他人がする事に口を出すのはどうだろうか?


 ステータスの上昇した犯罪者が増えるのは由々しき事態だとは思うが、「みんな強くなるのは控えましょう」なんて考えはナンセンスだ。あまりにも後ろ向き過ぎる。


 不安なら自分で何とかする努力をしなければ、結局いざという時に泣きを見るのはその人だ。お年寄りや子供に魔物を狩れとまでは言わないが、出来る範囲の備えくらいはするべきだろう。自己鍛錬でも、誰かに頼るでも、何でもいい。



 その後も興奮したシグネがギルド内を駆け回り、牧野に様々な質問をぶつけるのであった。


 しかし、やはりというか、俺たちは現状のままだと探索者にはなれないそうだ。そこには新日本国籍という壁が立ちはだかる。シグネに至っては年齢制限も、だ。探索者の道はまだまだ遠い。








 夕食会は、俺たちが宿泊している建物の1階にある大広間で行われた。食事はビュッフェ形式で、俺たちは好きな料理を選びながら……というか、頼めば近くにいる人が取って来てくれて、後は偉そうな人が何人も来て、軽く挨拶を交わした感じだ。


 その際、軽く質問などもされたが、どれも当たり障りない内容だ。どうも俺たちの異常なステータスが知れ渡っているのか、政治家たちの間では若干アンタッチャブルな存在になっているようだ。



 夕食会の後は、明日から始まる街への遠征に向けての軽い打ち合わせだ。そこには先程挨拶をした横島大臣の姿は見えなかった。どうやら帰ってしまったらしい。


(あのおっさん、食事しに来ただけかい!?)


 遠くから俺たちを見る目付きは、どうも冷たそうな雰囲気だったが、言葉の上では友好的だった。よく分からんおっさんだ。



 遠征の話し合いに参加した面子は主に自衛隊関係者で、それ以外で見知った顔は宇野事務次官と魔法庁の女性官僚だけだ。この二人は前回のデモンストレーションも含めて、全ての会合に出席しているので名前も覚えた。


 魔法庁の女性は朝山と言い、役職は参事官だそうだが、よく分からない。きっと偉いのだろうな、うん。


 本人曰く、役職はほとんど肩書きだけだそうで、元々研究職であった彼女は魔法科学分野で多大な貢献をした為、現在の地位に就いているそうだ。


 現在も魔法の研究が第一で、本人立っての希望で今回の遠征にも参加するそうだ。ちなみに30代後半独身で、家事のできる彼氏募集中だとか……。



 宇野の方は言わずと知れた有名人、元防衛大臣で自衛隊にも所属していた経歴を持つ政治家だが、なんとレンジャー資格も有しているガチの御仁だ。


(レンジャーってあれだろ? なんか、すっごいハードな訓練に耐え抜いた、凄い人だ!)


 とても浅い知識で語彙力も怪しくなっているが、並々ならない人物なのは俺でも分かる。驚いた事に彼も今回の遠征の参加メンバーだ。


 ちなみに長谷川は留守番のようだ。彼には色々と他の仕事があるそうだ。



「初めは徒歩で向かう予定だったから、君たちが馬車を二台用意してくれたのはとても有難い。お陰で装備も少し増やせそうだ」


「くれぐれもTPOを弁えた格好でお願いします。目立つと衛兵に職質されますので」


「分かった。なるべく目立たない格好で行くとしよう」


 今回は隊商を装って越境する予定なので、荷物も極力科学文明的な物は除外するそうだ。


 参加人数は俺たち≪白鹿の旅人≫四人の他、宇野、朝山、自衛隊員四名、他の官僚四名の合計十四名だ。馬車の座席は六人乗りなので、御者席を含めれば全員乗れるが、荷物も含めると結構ギリギリだ。


 基本何人かは歩きも想定している。魔物の蔓延る森を通過するので、それもやむなしだ。


(こりゃあ行きより時間が掛かりそうだなぁ……)


 俺たちは夜遅くまで打ち合わせをした。明日は出発時間が遅いので、寝坊する心配はない。




 翌日、第一次領域外視察団と呼称される俺たちは、昼過ぎに新東京を出立した。その際、何人かカメラでこちらを撮影している者が自衛隊員に足止めを食らっていた。


「マスコミですか?」


「ああ。この馬車を見て、外の人間から接触があったと嗅ぎつけたのだろう。昨日から既にマスコミ連中が動き始めている」


 宇野が親切に教えてくれた。どうやら俺たちの存在がバレるのも時間の問題なようだ。


「その為にも、今回の視察でそれなりの成果は必要でしょうね」


 朝山は魔法関連の書物やアイテムを入手したいようで、早く街に行きたいと目を輝かせていた。


「魔法関連のアイテムは、どれもお高いですよ?」


「問題無いわ! 色々売れそうな物を用意してきたから!」


 今回持ってきた荷物の大半は街で売り捌く為の品らしい。俺たちから色々聞き取りをして、販売しても問題無いと判断した値段の付きそうな品をピックアップしたらしい。主に日本固有の食料品や、一部陶器類などが馬車に積み込まれていた。


 ちなみに現在馬車を操縦しているのは、意外な事に自衛隊員たちであった。彼らの中には【ブリーダー】のスキル持ちがおり、なんでも動物と心を通わせることが可能な能力だそうだ。


 もう一人の操縦者はスキル無しだが、平地にいる間は名波に操縦の手ほどきを受けている。もっとも俺たちもそこまで上手では無いのだが……きっと馬が優秀なのだろう。


「シロジカオーとタビビトオーは賢いからね!」


 何故かシグネがドヤ顔であった。飼い主は俺たちじゃないぞ?


「しかし、思った以上に揺れるな……。これはしんどそうだ」


 宇野が苦笑いを浮かべていたが、全然余裕そうな表情だ。


「そうですか? 平気そうな顔してますけど……」


「私は問題ないが、彼女らは……」


 見ると、朝山を始め官僚たちの顔色は優れなかった。自衛隊員はそういった訓練もしているのか、それとも我慢強いのか、総じて平気そうな表情だ。


 俺たちは馬車の速度を少し緩め、あまりにも気分の悪い者は暫く徒歩で付いてきてもらう事にした。


(うーん、前途多難だ……)


 俺たちも初めはあんな感じだったので、気持ちは痛いほど分かるが……これは街へ帰るのが大変そうだ。




 少し進行速度は落ちたものの、予定通り日が暮れる前には森の手前に到着した。今日はここで一夜を明かし、翌日の早朝から森へ入る手順となっている。その為の昼過ぎ出立であった。


「この辺りは天候が荒れる事が少ないから助かるな」


 自衛隊の人たちが夜営の準備をするのを見守りながら宇野がそんな事を呟いた。


「日本と違って台風は滅多にないですけど、雨期はあるみたいですよ? 今年は短かったようですが……」


 それだけに今年の収穫はやや不作だという噂が街に広がっている。その影響かは知らないが、ギルドでも食料関連の素材は高騰していた。


 その情報を話すと宇野は眉を顰めた。


「食料が高騰している? まさか、戦争準備という訳ではないよね?」


「うーん、どうなんでしょう。収穫期を迎えた後、冬辺りになると戦争する事もあるようですけど……」


 この辺りで雪はまず降らないので、冬や春先にかけて戦争の起こる事例が多いらしい。それを告げると官僚の一人が不安そうな顔をした。


「もし戦争が始まったら、国境は封鎖されるのでしょうか?」


「西側は帝国領なので間違いなくそうなるでしょうが、北方方面は……正直分かりませんね。不法入国するなら、幾らでも出入り可能な場所はありそうですが……」


 ただし、見つかったらタダでは済まないだろう。


「平時なら兎も角、開戦したらそれは止した方が賢明だろう。王国側も馬鹿じゃなければ国境線を警戒している筈だ。まぁ、その時は大人しく街中で様子を見守るしかなさそうだな」


 宇野が笑顔でそう告げると、官僚たちは何とも言えない表情で顔を引きつらせた。


(戦争か……。そんな噂、聞いたことも無いが……)


 確かに頻度的には何時起こってもおかしくはない。特に今は異世界人騒ぎもあるだろうし、各国がどのような動きを見せるのか、全く未知数であった。








 翌朝、俺たちはいよいよ森へと踏み込んだ。


「このルートで合っているのかい?」


【ブリーダー】スキルを持っている自衛官が馬を操縦しながら俺に尋ねた。


「ええ、そのまま真っ直ぐ進むと、いずれ川が見えてきます。馬車でも渡れる浅瀬です。この速度だと、日が暮れる前か明日になるかもですが……」


「了解した! 悪いが周囲の警戒はお願いする」


「ええ、任せてください!」


 俺たち≪白鹿の旅人≫は、森中では徒歩で移動することにした。どうせ深い森の中では馬車のスピードも出しづらいので、歩くくらいで丁度良い。


(俺たちだけだったら馬車で強行するけど、乗り物酔いする人もいるからなぁ……)


 護衛という名目上、これも致し方ない。思えば侯爵家の護衛依頼が温すぎたのだ。いや、あれは最早護衛とも言えないな。


「左前方から魔物が五匹、こっちに来るよ!」


 名波の警戒網に魔物が掛かったようだ。五匹……少し多いな。


「出た! ゴブリンか!?」


 先頭の馬車を駆る自衛官が声を上げた。


 ゴブリンは群れる事が多いのだが、それでも五匹とは珍しい。大体三匹くらいの筈だが…………


「ん? 奥にいる一匹……少し大きい?」


「イッシンにい、あれホブゴブリンだよ!」


 どうやら上位種がいたようだ。それならあの数も納得だ。


「ここは我々に任せて貰えないか? 倒しがいのありそうな相手だ」


 そう名乗り出たのは宇野事務次官だ。驚いたことに彼は大きな剣を装備していた。


「え? そんな剣をお持ちだったんですか!?」


「ああ、探索者ギルドから借り受けた。格好良いだろう?」


 自衛隊上がりだから、てっきりコンバットナイフや重火器かと思ったら、まさかの大剣である。だがその構えは様になっていた。どうやら多少は覚えがあるらしい。


「朝山参事官も参加しませんか? ステータスを上げるチャンスですよ?」


「う、後ろから魔法を撃つだけでしたら……」


 なんと朝山女史も参加されるようだ。シグネから聞いたステータス値では、確かに倒せない相手じゃない。朝山は魔力だけならそれなりにあるのだ。それに護衛対象が強くなるのなら、それは良い事なのではとも思う。


「じゃあ、俺たちは後衛の方を護衛します。宇野さんたちは好きに暴れちゃってください」


「助かる! 行くぞ!」


 宇野を始め、手の空いた自衛隊員は全員近接戦闘を仕掛けた。


 向こうもホブゴブリンが号令を出し、襲い掛かってくる。ゴブリンは頭の悪い奴が多いので、余程の人数差が無い限りは襲ってくるのだ。ホブゴブリンもそこまで利口ではなかったらしい。


「わわ、これじゃあ魔法を当てるのは難しくないですか!?」


「朝山さんは確か光魔法を使うんですよね? 光魔法の速度は速いので、しっかり狙えば誤射はしませんよ。落ち着いて狙ってください」


「わ、分かりました!」


 朝山は女性自衛官が突き飛ばしたゴブリンに狙いを定めると、魔法を唱えた。


「——【レイ】!」


 光属性の最下級魔法だが、速度はそこそこあるので、ゴブリンに見事命中する。だが、最下級魔法の中でも貧弱な威力なので倒すまでには至らないが、その隙をついて女性自衛官がきっちりトドメを刺した。


 宇野の方に目を遣ると、驚いた事にホブゴブリンと一騎打ちを始めていた。


(ええ!? 本来一番守るべき偉い人が、最前線に出ちゃってるよぉ……)


 相手はDランクの魔物だが、危なげなく対応できており、遂には大剣でその首を撥ね飛ばした。


 他のゴブリンも既に討伐済みだ。


「やけに戦い慣れていますねぇ……」


「ははっ、視察と称して結構外で戦っていたからね。君たちほどじゃないが、闘力にはそこそこ自身があるぞ?」


 確かに宇野の闘力は300以上と、外で見る探索者とも遜色がない。寧ろ上位に位置するレベルだ。


(この人、相当の魔物を倒しているな?)


 闘力だけでなく、戦いが上手いのだ。これならCランクの魔物を任せる事も可能かもしれない。



 その後も何度か魔物と戦闘を交えたが、危なそうな個体は俺たちが処理し、余裕があれば宇野や自衛隊員、それと朝山にも任せた。彼女は味を占めたのか、積極的に魔法攻撃をしていって、なんと下級魔法の【セイントガード】を習得した。


「この魔法は……?」


「防御系魔法ですね。俺も重宝してますよ。かなり便利です」


 光の防御膜を展開し、一定時間ある程度の攻撃から身を守ってくれる便利な魔法だ。強敵相手にはまずこの魔法を掛けてから戦いに挑む。


「これは素晴らしい! 【ライト】の魔法もそうですが、一定時間魔法の効果が続くのですね!?」


 朝山は魔法の効果そのものよりも、効果時間に着目しているようだ。流石は研究肌の人だ。


(ふむ、確かに【セイントガード】はずっと効果が発動したままなのか……)


 魔法の殆どは使ったらすぐに効果を発揮して消滅するタイプが多い。魔法攻撃はその最たる例だろう。


 佐瀬の【テレパス】やシグネの【サイレント】は長時間展開も可能だが、常に魔力を消費し続けている。だが、バリアー系や【セイントガード】は最初に魔力消費をした分だけ、その量に応じて暫く効果が継続するパターンだ。



 俺は以前、【セイントガード】にしこたま魔力を注ぎ込む実験をしたことがある。超頑丈な防御魔法をできないかと考えたからだ。


 結果は無念にも、魔法が維持できなくて防御膜が崩壊した。やはり俺は回復魔法以外の制御は不得手らしい。


(セイントガードに全魔力を注ぎ込めれば、長時間最強の守りになるんだがなぁ……)


 どうにかこの魔法を利用する方法はないだろうか? 回復魔法系なら問題ないのだが……回復魔法、か…………


(ヒールをずっと維持する……とか? ゲームとかの、回復継続魔法みたいな感じの……)


 そんな魔法は聞いたことないが、それが出来るのなら俺たちの守りは飛躍的に向上する。怪我した瞬間に回復出来れば……更に欲を言えば、死んだ瞬間に蘇生魔法が発動できれば、それこそ無敵の存在だろう。


(…………少し考えてみるか)


 ゴーレム技術に続いて、俺は更に課題が増えるのであった。








◇◆◇◆ プチ情報(人物紹介) ◇◆◇◆



パーティ名:≪黒星≫


 エイルーン王国でも上位のB級冒険者パーティ。人族三人と獣人族、エルフ族の種族混合五人組パーティ。


 その正体はガラハド帝国の情報局に所属する、”表の暗部”と言われている工作部隊。イッシンたちとの戦闘によりパーティは壊滅。現在彼らは行方不明扱いとなっている。




名前:ナタル

種族:獣人族(狼族)


 ≪黒星≫メンバーの一人でB級冒険者。タシマル獣王国出身だが、家族を帝国に人質に取られ、工作員として≪黒星≫のメンバーとして強制的に組み込まれる。


 身体能力が非常に高く肉弾戦を好み、【察知】と【体術】のスキルも持っているかなりの実力者。


 現在はイッシンたちの助けがあって無事家族と合流し、エットレー収容所に囚われていた同胞や一部の元地球人たちと獣王国への亡命を目指している。




名前:オッド

種族:エルフ族


 月光族のオッド。弟のテオを人質に取られ、ナタルと同じく≪黒星≫に嫌々ながら従っていた。見た目は大学生くらいのイケメンだが、年齢は45才とイッシンよりも年上。ただし、エルフ族ではまだまだ子供と青年の間くらいだ。


 現在は弟と一緒に、ナタルたちと行動を共にしている。

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