第89話 北方へ
少しだけ21階層の様子を見た後、再び20階層に上がり、転移陣を使って1階層に帰還した。
浮島ダンジョンを出る際、出入り口で目を光らせている衛兵に医療系・収納系・偽装系のアイテムをドロップしたか尋ねられた。
俺たちは全員“いいえ”と答え、マジックアイテムで虚偽を審査したと思われる後ろの兵士が頷いていた。恐らく問題無しの合図だろう。
「お疲れ様。通ってよし!」
「お疲れ様です」
兵士たちに軽く会釈してダンジョンを後にする。
探索も終え、浮島から陸に戻ろうとするも、流石に八人乗りの船は数が少ないので、ここで俺たちはリクたちと別れることになった。
「本当にドロップ品の分け前は要らないんですか?」
「ああ、気にするな。今日は俺たちも下見だけのつもりだったから」
「「「「ありがとうございます!」」」」
彼らは礼を言うと、一足先に小舟で岸へと戻って行った。彼らは王都近郊にある安宿で宿泊しているらしい。
結局本日は≪東方英傑≫のお守りをしただけの探索であったが、まともそうな日本人パーティと知己を得たという事で今回は満足しておこう。
それに【勇者の卵】スキルについても多少知る事が出来た。
スキルを所持している四元ヒカリ曰く、彼女は元々不器用な上に運動も苦手で、転移直後は闘力も一番低く大分苦労していたそうだ。
それが仲間たちと特訓をして月日を重ねる毎に、徐々にステータスも上がっていき、魔力を扱う技術も向上していったそうだ。
闘力や魔力による恩恵かと思われたが、魔力計測不能な俺でも攻撃魔法に関しては不器用なままなので、恐らくその線はないだろう。
だとすれば、後はスキルしかないが、ヒカリは【勇者の卵】以外のスキルを所持していない。
恐らくだが【勇者の卵】とは、様々な成長を促す補助系のスキルではないだろうか?
俺の【剣】や【回復魔法】と同じ、技術を補助するスキルだ。ただし、彼女のそれは急激に変化するのではなく、緩やかに、だが確実に成長していく。
成長速度は微少だが、その効果範囲は幅広く、まさに大器晩成のオールラウンダースキルではないだろうか?
ヒカリは運動能力や魔力、器用さも、以前より向上しているようだと話していた。
俺たちが転移してから後1カ月くらいで一年を迎える。それであの数値なら、数年後にはとんでもない逸材に成長するのではないかと俺は予想している。
まぁ、あくまでこのまま鍛錬と実戦を重ね続けられれば、という前提条件が付くが、【勇者の卵】スキルは将来化ける可能性が出てきた。
俺たちも小舟で陸に上がり、徒歩で王都へ向かう。
「明日も浮島ダンジョンに行くの?」
「うーん、正直微妙なんだよなぁ……」
面白いダンジョンだとは思ったが、やはり足場が悪いのがどうにも気に掛かる。シグネは問題なさそうだが、それ以外のメンバーが川に落ちたらと思うと気が気ではない。
最初は水棲魔物の巣窟なら、雷属性の魔法を持つ佐瀬の独壇場かと思われたが、遠距離で倒せばドロップ品は全て川の中だ。
あのダンジョンが何故あそこまで人気なのか、正直理解できない。
「うーん、私もあそこのダンジョンは、もういいかなぁ」
佐瀬もあまり乗り気ではなさそうだ。
「もう一つのダンジョンは不人気なんだよね?」
「宝箱に斧が多いのと、土の加護持ちが多いってのが特徴だな」
風属性は有利に働くが、佐瀬の雷魔法とは相性最悪だ。
「うーん、斧は要らないかなぁ……」
シグネもあまり興味が無さそうだ。
「もう帰るか? エアロカーなら暗くなる前に帰れるけど……」
俺たちは侯爵家の依頼で王都に向かている状況だ。
今日中にブルタークに戻るのは些か早い様にも思えるが、ご令嬢を送ってから直ぐに引き返して来たと言えば、不可能ではないくらいの時間は既に経過している。
そもそも依頼の達成報告は王都のギルドで既に行っているので、今日はそのまま≪翠楽停≫に帰り、明日ブルタークのギルドに顔を出せば問題ない。
「そうだね。王都は監視の目が煩わしそうだし、あんまり居心地良くないかも」
「私も≪翠楽停≫の方が休めるかなぁ」
「じゃあ、帰ろ!」
満場一致で俺たちはブルタークへ戻る事にした。
エアロカーでブルタークに戻る最中、日本国から発せられる魔導電波の圏内に入ったのか、俺のスマホに何件も通知が届いた。王都までは電波が届いていないようなのだ。
俺はエアロカーを一旦停止させてメッセージに目を通していく。
「長谷川さんからだ。なるべく早めに連絡欲しいってさ」
「じゃあ、今電話しちゃえば?」
お言葉に甘え、一旦エアロカーを人目の無い場所に着陸させてから長谷川に通話コールをする。すると直ぐに繋がった。
『はい、長谷川です!』
「遅くなりまして、すみません。ちょっと圏外の場所に居たもので……何かありましたか?」
『実は……矢野さんにお願いしたい件がございまして――――』
俺は長谷川の話を伺い、色々質問をしてから一度通話を切った。これは俺一人では決められない案件だ。
「電話、何だったの?」
「それが、今度政府の人がエイルーン王国を視察したいから、案内してくれってお願いされたよ」
「え? 街を案内しろって事? でもあの人たち、王国まで来れるの?」
佐瀬の問いに俺は首を横に振った。
「街を案内するのもそうなんだけど、新日本国からブルターク街まで一緒に同行して欲しいっていう要請だよ」
俺たちは街までの道のりを案内するだけでなく、その道中の護衛も依頼されたのだ。
「うげぇ! それって徒歩で行くって事よね?」
「もしくは馬車や車か……お役人さんも行くというなら、乗り物はあった方がいいか……」
どちらにせよ、エアロカーは秘匿しているので陸路になる。
俺たちはブルタークから新東京まで1週間かけて徒歩で来た、という設定になっている。ここに来て、その嘘を現実にしなければならない時が来てしまったようだ。
「その話、受けるの? 断っちゃえばいいんじゃない?」
「うーん。それが結構断り辛い状況らしくてなぁ……」
政府の中には未だに俺たちの扱いについて疑問を抱いている政治家がいるようだ。
確かに俺たちは一部の情報を隠して質問には答えなかった。
色々な情報を提供してきたが、新日本国の場所をどう特定したか、王国内の情報をどう仕入れているのか、答えていない部分も多々ある。
特に王国側の情報については、教えて貰ったケイヤの立場を守る為にも、情報源を伏せている。そこまで喋ってしまえば、信用して話してくれたケイヤを裏切る形になってしまうからだ。
俺たちが話せるのは、基本的に街で手に入る情報レベルまで。それと個人的な情報は話したくはない。
どうもその点が政治家連中からは胡散臭く映るのか、過激な者の中には、俺たちが二重スパイではないかと疑っている者もいるらしい。
「もう交流を断っちゃえばいいんじゃない?」
名波が大胆な事を言うも、恐らく俺たちに気を遣っての発言だろう。
名波の家族が新日本国にいる以上、無いとは思いたいが、最悪人質に使われる可能性もある。当然賢い彼女の事だから、その点には既に気付いているだろう。
だからこそ敢えて、名波自身が発言したのだ。最悪な場合、“自分の家族は気にしなくてもいいぞ”と。
当然そんな真似は容認できない。いざとなれば名波の家族を連れ出せばいいのだが、そもそもまだそこまで新日本との関係は拗れていない。スパイ扱いする者は気に喰わないが、基本は仲良くしていこうと考えている。
「俺は受けても良いかなと思う。面倒だけど、恩は売れるし、遅かれ早かれ日本国と他国の接触は起こるだろう? それに北方民族自治区も少し気になっていたし」
「うーん。貴族の護衛よりかは気疲れしない、のかなぁ?」
「もういっその事、エアロカーに乗せて案内しちゃう?」
「それは……本当に面倒だったらアリかもな」
エアロカーの存在をオープンにすれば移動は絶対に楽だが、その代わり変な奴らが寄り付いて来ないかが心配だ。でも、便利だし……うーん、悩ましい。
「私も別にいいよー! 日本国と仲良くしないと探索者になれないしね!」
佐瀬が若干面倒くさそうだとぼやいていたが、最終的には賛成2 反対0という結果で日本国の依頼を受ける事にした。
長谷川に折り返して了承したと伝えると、出来ればなるべく早めに新日本国に来て欲しいと言われた。長谷川は電話越しに何度も謝罪の言葉を述べていたが、彼も上との板挟みで大変そうだ。
一応対価の報酬も頂けるようなので、こちらは後ほど相談させてもらう事にした。
話を付けた頃にはすっかり日も暮れ始めていたので、俺たちは急いでブルタークの街へと戻る事にした。
翌日、ギルドに軽く顔を出して挨拶をする。
「B級になられたのですね。おめでとうございます!」
「師匠、もうB級っすか!? 流石っす!」
「≪雷帝≫の姉御、半端ねぇ……っ!」
やはり銀の冒険者証は目立つのか、ギルド職員やタカヒロを始めとした日本人冒険者に声を掛けられた。
それと心なしか日本人冒険者の数がまた増えているような気がする。王都でも多く見かけたが、徐々に町へ進出する者が増え始めたのだろう。
(もしや、政府が慌てている原因はこれか?)
多くの者は既にスマホのバッテリーは切れているが、中には節約して未だに残っている者もいる。そんな者たちから王国の情報が新日本国民に伝えられているのが原因ではないかと俺は睨んでいた。
何しろ日本政府はまだ森を抜ける事すらできておらず、外の情報がどの程度正しいのか、精査する事も叶わないのだ。
中には話を盛る者もいるだろうし、俺の情報と食い違う情報もあるかもしれない。
俺自身は情報を伏せる事はあっても嘘をついた事はない。だが一部の政治家たちにとっては不満なのだろう。
(……いっそのこと、他の日本人冒険者も連れていくか?)
我ながら妙案だと思ったが、女性陣からNOが出た。せめて行きくらいはマジックバッグを自由に使いたいと考えていたからだ。流石にあれは同じ日本人でも気軽にオープンには出来ない情報だ。
やはり野外のトイレ問題が一番根深いようだ。
俺たちは現在、東門の外にある厩舎に来ていた。馬車を借りる為である。
「ねえ、本当に操縦できるの?」
「うーん、多分……」
俺と名波は何度か馬車の操縦訓練を行っていた。
まだ多少の不安はあるが、走らせる事自体は可能だと考えている。
(流石に今回の旅に現地の御者を雇う訳にはいかないからなぁ……)
色々迷ったが、ここはチャレンジ精神で一頭馬車を二台借りる事にした。俺と名波で二台操縦する手筈だ。
念の為、街の近くを使って軽く操縦してみたが、結構馬はおりこうさんで、大雑把な方向転換には応じてくれた。
(動く、曲がれる、止まれるのなら問題無いのかな?)
馬の餌も含め食料や生活品を馬車の中に詰め込み、俺たちはいよいよブルタークを出立した。まずは北の国境を超え、北方民族自治区へと入る。
その後は道など分からないので行き当たりばったりだが、事前に空から陸地の状態は確認できる。まぁ、何とかなるだろう。
「しゅっぱーつ!!」
シグネがニコニコ嬉しそうにしていた。
「なんだか普段より楽しそうだね?」
シグネの隣で手綱を握っている名波が尋ねた。
「だって、今までで一番“冒険”って感じじゃん! 楽しみだよ!」
確かに、これから向かう場所は情報に乏しく、まさに冒険と言っても過言ではない旅となる。俺も不安と同時にわくわくする気持ちも燻ぶっていた。
「あとで私も手綱を握らせてよ」
俺の隣には佐瀬が座っていた。
四人とも御者席に腰を下ろしている形だ。
「もう少し人通りの少ない場所に出たらな。この世界に来てまで交通事故は御免だし……」
「失礼ね! 私、運転免許持ってたんだからね?」
免許を持っているのと操縦が上手いのは別問題な気もするが、通行人が少なくなるまでは俺が操縦する事にした。
この国には道交法など皆無に等しいので、馬車は街中や人の多い場所では速度を出さない。通行人は馬車に近づかないよう道の端を歩く。この2点だけ気を付けておけばよい。
後はもっぱらお馬さんのご機嫌取りと体調管理だ。この地域は暑いので水分はしっかり取らせる必要がある。その点は水魔法持ちが多い俺たちは全く苦にならない。
訓練されていない馬は基本的に臆病な性格なので、魔物は近づけさせないよう早めに殲滅し、魔法もド派手な音は避けた方が良いだろう。【ライトニング】なら兎も角、轟音が出る【サンダー】は極力控えるよう佐瀬には指示してある。
(万が一の場合は、シグネの【サイレント】で消音してしまえばいいんだけどね)
馬車道沿いに馬を走らせて3時間くらい経つと、ようやく国境の関所が見えてきた。
ここから西側の森中には、かつて俺と宮内で訪れた大芝森プラザコミュニティの拠点がある。彼らだと思える者を何度かブルタークの街中でも見掛けたが、生活の方は問題ないだろうか?
北との交易はそこまで盛んではないのか、関所の前には二台の馬車しか停車していなかった。俺たちも最後尾にゆっくり近づいて馬を停止させる。
「大分操縦が様になってきたじゃない!」
「ああ! 街道を走らせるだけなら、なんとかなりそうだ」
問題は関所を超えた後、北方は道なき道を進む事が多くなりそうなので、果たして馬が言う事を聞いてくれるか、そもそも車両が進めるかが心配だ。
「次の者! 身分と越境目的、それと積荷の内容を述べよ!」
「B級冒険者です。北には観光目的と部族との交易が出来ないか見に参りました」
俺が代表して答えると、胸に下げている銀の冒険者証を見せた。
「B級冒険者!? 君たちが!?」
兵士たちは俺たちの若さに驚いていたが、冒険者証が本物であると分かると、問題無しと見たのか、すんなり通してくれた。出る分にはそこまで五月蠅くないのだろう。
「ただの観光だと言えば良かったんじゃない?」
「復路がある。観光目的で大人数を連れて帰ったら不自然だろう?」
まぁ、どう言いつくろっても黒髪の集団が来たら怪しいだろうが、交易を結ぶ為の使者だとでも言い訳するつもりだ。難しそうなら最悪政府の人達だけでも不法入国してもらう他あるまい。
「リク君たちが言っていた、髪色を変える薬を使えば怪しまれないんじゃない?」
名波の提案に俺は成程と手を打った。大体の場所はリクたちから聞き出しているので、エアロカーなら数時間で戻って来られる距離だ。
しばらく馬車を北へ走らせて、小休憩のタイミングで俺だけエアロカーで件の町に行く事にした。他の三人には馬車を見ながら休んでもらう。
エアロカーをすっ飛ばして南下する事1時間弱、それらしい町を発見した。王都から街道で続いていると聞いていたので、すぐ見つける事が出来た。
早速俺はエアロカーを降りると、サローナという町へ入って行った。
(確か町の裏道にある小さい薬屋、だったか?)
髪色を変えるという薬は違法ではないが、あまり表立って販売するような代物でもないので、小さな店にひっそりと置かれていたのだとリクが説明してくれた。
それに気付けたのも、シノが【鑑定】持ちだったからだ。
最初はシグネを連れていこうとも思ったが、彼女と錬金術士はどうも波長が合うというか予期せぬ化学反応を起こすので、今回は俺一人で出向いた。
薬屋を見つけ店内に入ると、前情報通りの位置にそれらしい小瓶を数種類見つけた。どうやらその小瓶に巻いてある紐の色が、そのまま髪の色となるようだ。
「これ、下さい」
俺は適当に複数の色の小瓶をカウンターに持って行った。念の為に黒髪用の薬も購入しておく。今回は出番無しだろうが……。
「あいよぉ。全部で金貨1枚と銀貨20枚だね」
「ぐぅ、高い……!」
思った以上の金額だが背に腹は代えられまい。
(というか、リクたちはよく金を捻出できたなぁ……)
そんな金があるのなら武具やポーションに回せよと思った。
買い物を済ませると急いでエアロカーに乗り込み元の場所へ戻る。一人でゆっくり買い物をしようものなら佐瀬たちに怒られてしまうからだ。
帰りは行きよりも早く、1時間を切って戻れた。往復で大体2時間くらいのロスか。
「戻ったぞ! 思ったより高かったが、六種類購入してきた!」
「へぇ、これが髪の色を変える薬ねぇ。副作用とか大丈夫かしら?」
佐瀬が興味深そうに小瓶を手に取って観察していた。
「んー、特に副作用は無さそうだよ! それと、薬は数滴水に混ぜて飲むだけで5日間は髪の色が持続するんだって!」
「あ、そういえば使い方聞くのを忘れてた……」
急いでいたものだから、店員にそこら辺を尋ねるのを失念していた。シグネの【解析】で分かって本当に良かった。
それに数滴で5日間効果があるのなら、この量でも十分だろう。高いのにも納得がいった。
俺たちは再び馬車を北へと走らせた。
まだこの辺りは馬車道もある上に人の往来も少ないので、試しに操縦を佐瀬に代わった。
「わ! わわ! 思ったより言う事聞いてくれる!」
「なるべく良い馬を借りたからな! 賢い馬だと勝手に道を進んでくれるそうだ」
珍しく佐瀬が燥ぎながら馬車を走らせていた。心なしか速度が速い気もしないでもないが……まぁ人が殆どいないから大丈夫だろう。
後ろを走る馬車もシグネに手綱を譲ったらしく、同じように燥ぐ彼女の声が聞こえてきた。
「馬車の操縦も面白いね! 何時か乗馬も試してみたいなぁ!」
なんでもシグネたちリンクス一家は日本旅行で、熊本の阿蘇を観光する際に乗馬体験もする予定だったそうだ。
それがまさかの集団転移事件となって、その予定が頓挫してしまった。
図らずとも、今回の旅で約1年越しにその願いが少しは叶ったようだ。
俺たちは馬車の操縦を楽しみながら北方の地に踏み込んでいくのであった。
◇◆◇◆ プチ情報(人物紹介) ◇◆◇◆
名前:トレイシー
種族:エルフ族
夕風族出身のエルフ。北オルクル関所の手前にある街に住んでいる、錬金術店の女店主。主にポーションの販売を行っている。
見た目は20代のお姉さんだが、実年齢は50才以上となる。シグネの鑑定スキルに目を付け、ポーションの鑑定と引き換えに二等級ポーションと、夕風族の護石をプレゼントする。
名前:イアン支配人
種族:人族
イッシンたちが長期予約している宿、≪翠楽停≫のオーナーで、自ら好んで接客するナイスミドルな白髪の紳士。
名前:ハワード
種族:人族
冒険者ギルド、ブルターク支部の長。職員からは支部長、冒険者たちからは主にギルド長と呼ばれているが、どっちでも正解らしい。更に上の役職にギルドマスターが存在する。
スキンヘッドの大男で、元A級冒険者。その推定闘力は1万二千以上。見た目通りのインファイタータイプで、若い頃≪石斧ダンジョン≫で入手した斧を今でも愛用する。【察知】や【剛腕】、【斧使い】に【魔法耐性】のスキルも持っている。
よく口癖で”馬鹿野郎”と叫んでいるが、冒険者への面倒見が非常に良い。ただし気前が良すぎて、よくレッカラ副支部長に叱られている。
名前:レッカラ
種族:ドワーフ族
ブルターク支部の副支部長にして、真のボス? ハワードは頭が上がらず、職員たちには頼りにされている支部きっての頭脳派。
こう見えて元B級冒険者の魔導士で火属性魔法が得意。一時期オルクルダンジョン近くにある開拓村の出張所に出向していたが、最近になって街へ戻ってきた。
ブルタークに戻るなり責任者の仕事が溜まっている事に気付き、ハワードをとっちめようとするも、ギルド総本部の会議を理由に逃げられる。
名前:ドワーフ親方(本名不明)
種族:ドワーフ族
ブルタークの職人街にある鍛冶屋の親方。イッシンの剣や鞘を作り、名波のアダマンタイト製の包丁も製作する腕の良い職人。サイ族の獣人の弟子を持つ。ドワーフの王国、北にあるデバル王国の出身。
名前:イーダ
種族:人族
ブルターク職人街でも大通りに面している錬金術店≪精霊の矛≫の女主人。年齢は30代半ばで、店の用心棒をしている夫と二人で店を営んでいる。
魔法ギルドに所属しており、七階級中の三番目に高い”赤”の位を持つ実力者。ただし戦闘技能よりも魔道具製作に才能が有り、【解析】と【魔法付与】スキルを持つシグネを気に入り弟子にする。
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