第75話 白い髪の少女

「随分時間が掛かったな」


 名波と共に戻るなり、ナタルが俺に詰め寄った。


 別に拷問自体は大して時間が掛かった訳ではない。ただ色々聞きたい事が多かったので、その全てを聞き出すのに時間を食ってしまった。


「それで、あの二人は?」


「ああ、情報を聞き出したから始末した」


 俺の言葉に佐瀬とシグネが息を呑む。


 だが流石にこの結果は二人も予想していたのか、すぐに心を落ち着かせたようだ。


 一方でナタルは焦っている様子だ。


「私の家族が何処に囚われているか聞き出せたのか!?」


「ああ、ちゃんと聞き出した。エットレーという町の郊外にある収容所だそうだ。そこにナタルとオッドという人の家族も一緒に囚われている。知っているか?」


「収容所は知らないが、エットレーの町なら知っている。あそこか!」


 家族の居場所を聞いたナタルは今にも飛び出さんばかりの勢いだったので、慌てて俺は引き留めた。


「待て! 今から走って一人で向かう気か!?」


「止めるな! こうしている間にも、≪黒星≫の異変が暗部に伝わって、家族に危害が及ぶかも知れぬのだ!」


「だからって慌てて走って行く奴があるかよ! そこは何処にあるんだ? 馬車は通っていないのか?」


「……馬車でも、恐らく一週間以上は掛かる。なんとか帝国領内に潜入して……馬でも盗めば時間が短縮できる」


 かなり行き当たりばったりな計画であった。


(……仕方ない。ここまで関わったんだ)


「提案がある。俺たちの切り札を使えば、恐らく移動時間を半分以下に短縮できる」


「な!? そ、それは本当か!?」


 驚くナタルに俺は無言で頷いた。


 切り札とは勿論、エアロカーの事である。空を飛んでいけば半分以下どころか、場所さえはっきりしていれば1日掛からずに辿り着ける気もするが、不確かな事は言えないのでそう表現した。


「ただし、条件がある。当然、その切り札は誰にも話さないこと。それと移動は協力するが、状況がヤバそうなら俺たちは手を引く。この2点だ」


「も、勿論だ! そんな条件でいいのならいくらでも呑もう! だが、それでは君たちに何のメリットも無いと思うが……」


「今のはあくまで条件だ。報酬はまた別に用意して貰う」


 流石にタダ働きは御免だ。何でもいいから見返りが欲しかった。


「分かった。出来得る限りの対価は支払うつもりだ。それと……その移動手段とやらはカプレットに行く事も可能か?」


 ナタルの言葉に俺は成程、と思った。彼女と同じく家族を人質に取られている、エルフ族の青年オッドなる人物も仲間に引き込むつもりだな?


「オッドは魔法が使えるし、信用も出来る。もし移動に問題無ければ彼とも合流したいのだが……」


「可能だ。カプレットなら場所もハッキリ分かるし、多分数時間で到着できる」


「それ程とは……頼む!」


 ナタルが頭を下げると俺は佐瀬たちの方に視線を送った。


 なんか色々勝手に話を進めてしまったが、怒られないだろうか?


「私も賛成よ。拷問よりこっちの方が何百倍もマシよ!」

「うん、ここまで来たら最後まで面倒見てあげたいしね!」

「帝国に乗り込むぞー!!」


 どうやら三人も賛成のようだ。


「よし、そうと決まればここで少し待っててくれ。ちょっと取ってくる・・・・・


 そう告げると俺は走って街の方へ向かう……ふりをした。


 エアロカーは情報開示できても、それを収納しているマジックバッグの存在はギリギリまで伏せておきたい。その場でエアロカーを出したら当然その存在を疑われるので、こうして街まで取りに行くふりをしている訳だ。



 少し時間を置いてから俺はエアロカーを取り出し、先程居た場所の上空まで戻ってきた。


 佐瀬たちの姿を発見するとゆっくりエアロカーを着陸させた。少々木々が邪魔な着陸ポイントだが、多少の接触くらいでは墜落しないのがこの乗り物最大の特徴だろう。


 ナタルは空から飛んで来た乗り物をマジマジと見つめていた。


「信じられん……こんな乗り物が存在するとは……」


「さ、早く乗ってくれ! 出来ればカプレットの灯りが消える前には着きたい」


 もう日はすっかり暮れていた。エアロカーが見つかりにくくなる時間帯だが、逆に地上の様子も伺いづらくなる。完全に町の灯りが落ちる前には到着したいものだ。


 俺は今回操縦席に乗る事にした。さも運転している風に装うためだ。あまり外部の人間に動力までは知られたくないのだ。


 案内役として、ナタルには助手席に乗ってもらう。他は各々自由に席へ座っていく。


「行くぞ!」


 エアロカーの高度を上げて、東と思われる方角へ進みだすと、ナタルは尻尾を逆立てて興奮していた。


「す、凄いな!? これは、本当に凄いぞ!!」


「こいつならかなり時間が短縮できる筈だ。ほら、もうオルクル川を超えるぞ」


「こんなに早く!? 確かにこれなら半分……いや、もっと早く着けるのでは!?」


「あー、空は方角や位置が分かり辛いからなぁ。カプレットは行った事もあるが、帝国領内の案内は頼んだぞ?」


「ああ、任せろ! イッシン!」


 俺たちは幻想的な夜空のドライブと洒落込んだ。



 二時間もしない内にカプレット付近だと思われる上空まで来た。


「あ! あの灯りがカプレットの町じゃない!?」


 日本とは違い、地上に灯りがある場所などそうそう限られているので、まず間違いないだろう。


 と、思っていたのだが、どうも高度を下げてみると違ったようだ。


「あれ? ちょっと小さくない? 集落?」


「あんな場所に集落など聞いた事はないが……?」


「キャラバンの野営地か?」


 もう少し高度を落としてみると、その正体に俺たちは驚いた。


「あれ、地球人のコミュニティじゃない!?」

「ホントだ! なんかキャンプのテントみたいなのが張ってある!」

「あんな場所にコミュニティがあったのか……!」


 これは思わぬ発見をしてしまった。


 彼らは森の中でひっそり生活をしており、日中の昼間だと上空と言えどもなかなか発見には至れそうにない場所を拠点にしていた。


(そうか、夜だと却って灯りで見つけやすくなるのか!)


 考えてみれば簡単な理屈だが、夜間はいまいち陸地の状況が把握し辛いので飛行を避け続けてきた。今後は月や星が出ている晴れの日なら夜間飛行も悪くないかもしれない。


「チキュウ人とは、一体何だ?」


 一人ナタルだけは状況が分かっていないが、俺は適当に誤魔化しておいた。


「今は時間が惜しい。カプレットはこの辺りの筈だから、もう一度探そう」


「む、そうだな!」


 程無くして、カプレットの町灯りも発見した。さっきのコミュニティらしき拠点は大分近い場所に存在しているようだ。もしかして最近出来た場所なのだろうか?


 今はあの拠点の事は忘れて、俺は人目のない場所にエアロカーを隠しておいた。


「あんな所に置きっ放しで盗まれないか?」


「まぁ、俺しか操縦できないようロックをしてあるし、ちょっとの時間なら……」


 正確には一番魔力を籠めた者にのみ操作権があるので、今回俺が大量投入した魔力量を超えて注入すれば、エアロカーごと奪取する事も可能ではある。


(やれるものならやって見な! こちとら魔力量99,999以上やぞ!)



 俺たちがカプレットの町へ近づこうとするとナタルが引き留めた。


「待て。恐らくオッドの奴にも監視の目がある筈だ。見つからないようにオッドと接触したい」


 そこで本日二回目となる≪隠れ身の外套≫のご登場である。全員分は無いので、俺とナタル、それとシグネの三人で行く事に決めた。いざという時、シグネの鑑定が役に立つかもしれないからだ。



 佐瀬と名波には待機してもらい、俺たち三人は透明になりながら町へと潜入する。


「むむ、透明状態だと鑑定し放題だね!」


「あまり他人を凝視しない方が良い。五感の鋭い者は【察知】スキルがなくとも勘付くぞ?」


「にゃんと!?」


 ナタルから貴重なご意見を頂いてシグネがショックを受けていた。


 そう、スキルはあくまで補助的なモノなので、それがなくとも剣に長けていたり、魔法が使えたりする者も普通に存在する。中には【察知】スキル並みに鋭い感性の持ち主だっているのかもしれない。鑑定結果に拘り過ぎると痛い目を見るとシグネは窘められた。


「いた! あの店で飲んでいるのがオッドだ!」


 オッドは町の酒場で果実酒を一人寂しく飲んでいた。なんというかそれだけでも絵になるような金髪イケメンエルフであった。


「ほぇ~、やっぱエルフって言ったら金髪美形だよね!」


「なんだ? シグネはああいったのが好みなのか?」


 ナタルが尋ねてきた。


「いやぁ、私はもっとダンディーな方がいいかなぁ」


「恋バナしてないで周囲の確認だ。実際、監視の目はあるのか?」


 周囲を見渡すも、前回のように屋根に潜んでいるような分かり易い輩はいなかった。


 かといって店内は多種多様な人種で溢れ返り、この中から暗部の人間を探すのは無理筋である。


(しまったなぁ。佐瀬を連れてきて、念話で話しかけてみるか?)


 あまりこちらの姿を暗部には見られたくない。俺たち≪白鹿の旅人≫まで帝国に目を付けられてしまうからだ。


 やはり佐瀬を連れて来ようか思案していると、一つ妙案が浮かんだ。


「俺が外へ誘い出す。二人とも、怪しい奴が付いてきたら対応してくれ」


「どうやって連れ出すの?」


 シグネが尋ねてきたので、俺はニヤリと笑って答えた。


「イッコちゃん大作戦で行く!」


 俺は首に青いマフラーを巻き付けると酒場の方へと向かった。








 カプレットは東側に魔物が棲息する深い森があり、町中にはダンジョンもある事から、冒険者の町としてもそこそこ賑わいを見せている。


 ただその為か夜の酒場は荒くれ者の姿が多く、筋肉自慢のむさ苦しい男や、男勝りの女冒険者たちが楽しそうに酒を嗜んでいた。店内には吟遊詩人や娼婦に男娼の姿もちらほらと見かけられる。


 そんな大人の酒場に今夜、年端も行かない白髪の少女が現れた。この暑い時期にも関わらず、橙色のマフラーを巻いた十代後半くらいの綺麗な少女である。


 最初は場違いな少女の姿に全員呆気にとられていたが、一人で無防備に店内をうろつく少女に早速声を掛ける男たちが現れた。


「おう、嬢ちゃん! 今晩暇か?」


「おじさんたちと飲もうぜ! なんならそのまま宿まで一緒に、なんてなぁ!」


「先約がある」


 少女は簡潔に応答すると、何かを見つけたのか、そのまま酒場の奥を目指した。


「だはは! フラれたな!」


「うっせ!」


 陽気な冒険者たちは袖にされた男を面白おかしく笑い飛ばして酒の肴にしていたが、中には強引に少女へ手を出そうとする悪質な者もいた。


「今、忙しい」


「なんだとぉ? いいからこっちに——ぐはっ!?」


 気が付いたら少女に投げ飛ばされていた。その光景には様子を見守っていた一同が度肝を抜かれた。


「おい! あの子、今3倍くらいはある巨漢を投げ飛ばしたぞ!?」


「あの娘、一体何者だ?」


 目ざとい冒険者たちは突如現れた白髪少女を鋭い視線で観察していた。


 彼女は一番奥の席で一人寂しく飲んでいるエルフの前で止まると、彼に声を掛けた。


「ここ、相席いい?」


「……席は他にも空いている。他所へ行け」


 少女と同じくエルフ族の青年も、簡潔な言葉で相手を拒絶した。


 その様子を見た少女は肩を落としながら、小声でエルフ族の青年にだけ伝わるように呟いた。


「そう、折角家族に会えるチャンスなのに……」


「なに?」


 ピシりと周辺の空気が張り詰める。


 青年はさっきまで酒を嗜んでいたとは思えない形相で白い少女を睨みつけていた。


「興味あるなら、付いて来て。悪いようにはしない」


「…………」


 少女は一方的に会話を打ち切ると、そのまま店内を去って行った。先ほど巨漢が投げ飛ばされたとあってか、誰も彼女の後を追う冒険者はいなかった。


 エルフ族の青年オッドとそれを監視する者を覗いては…………








(くくく、上手くいったかな? イッコちゃん大作戦)


 突如場末の酒場に現れた謎の白髪少女、その正体は当然俺であった。俺は以前キマイラ戦の宝箱から手に入れた≪変身マフラー≫を利用したのだ。


 ≪変身マフラー≫の効果は体型の近い者ならばどんな姿にも化けられる能力だ。ただし異性限定という、かなり風変わりな変装アイテムだ。この青いマフラーの効果を使い、俺は暗部に足が付かないよう“イッコちゃん”として女装し、オッドと接触を図った。


 変身時はマフラーも身に着けたままだが、色や模様は変えられるようで、今回は橙色に変色した。言葉遣いも女性口調だとボロが出そうなので、口数少ないクールビューティー少女を演出してみた。


 その効果は果たして————


「おい、貴様は一体何者だ!」


 ————どうやら成果があったようだ。


「このままこっち来て」


 俺は振り向くことなく先に進み続けた。その後をオッドが追いながら詰問する。


「どういうつもりだ? 貴様も帝国軍の者だろう? もし弟に手を出したら……っ!?」


 言葉を続けようとしたオッドだが、突如背後から物音がしてそちらを振り向く。


 背後にはオッドの監視役でもある暗部が倒れていた。そのすぐ横にナタルの姿がある。


「イッシン、付けてきたのはこいつだけだ。今なら暗部の目を誤魔化せられる」


「ナタル!? どうして君がここにいる!?」


 オッドは同じ境遇に立たされている仲間の姿を見て、とても驚いていた。そう、彼女は今頃ブルタークの街にいるものだとばかり思っていたからだ。


「オッド、詳しくは後で説明する。だが、まずは一旦町から離れよう。暗部を巻いておきたい」


「君は……一体何をしたのか分かっているのか!? こいつらを手に掛ければ、私たちの家族が……っ!」


 事態の急変に困惑するオッドにナタルが優しく語り掛けた。


「勿論分かっている。だが今回は又と無いチャンスなんだ! 私たち以外の≪黒星≫は全滅し、監視の目も外れている。それとお前の弟がいる場所も掴んだ!」


「な、何!? それは本当なのか!?」


 オッドの問いにナタルは力強く頷いた。


「詳しくはこの先で話す。一緒に来て欲しい」


「……彼女は信用できるのか?」


 オッドはイッコちゃん姿の俺を見て尋ねた。


「ああ、私は信用している」


「…………分かった。とりあえず話を聞こう」


 そのまま三人(+透明シグネ)は人目の付かない場所まで来ると、俺は変装を、シグネは透明化を解除した。


「な!? これは……変装のアイテムに≪隠れ身の外套≫か!?」


 彼も≪黒星≫メンバーなだけあって、元々彼の所有物であった透明マントの性能は知っていたようだ。


「改めて、初めまして。俺は矢野一心だ。まぁ、イッシンと呼んでくれ」


「……月光族のオッドだ」


「月光族? エルフ族じゃなくて?」


「月光族は種族名ではなく部族の名だ。エルフはそう名乗る」


 成程、どうやら彼らは家名が無く、日本人の佐藤とかアメリカ人のマイケルなど、部族名を込みで名乗る風習のようだ。


 過去にエルフ族とまともに喋ったのは、ポーション売りの店で出会った女エルフ主人だけである。彼女は人族の暮らしに慣れきっていたようなので、そういった風習は敢えて使わなかったのだろう。


「えーと、オッドと呼んでいいのか?」


「ああ、構わない。イッシンは人族なのか? 年の割には落ち着いてみえるが……」


「ああ、俺は30才だ。訳あって少し若く見えるだろうが……」


「30才!? 私より年上だったのか!?」


 俺の年齢に一番驚いたのはナタルであった。彼女はどうやら23才のようで、人族である俺はてっきり年下だと思っていたようだ。


「うーむ、他種族の年齢は良く分からんな」


 オッドがぼやくとナタルが呆れたように呟いた。


「何を言う。お前が一番年齢詐欺だろう。その見た目で45才なんだからな」


「「45才!?」」


 まさかの年上であった。てっきり佐瀬や名波と同い年辺りかと思っていたが、流石は長命な種族である。


 ちなみにこの世界は種族によって平均寿命がバラバラで、人族は60才前後で獣人族はそれより少しだけ短命だ。後は大体長生きで、エルフ族は300才まで生きる者もいるという噂だ。


(人族の5倍と考えれば、彼はまだ子供なのか?)


 一概にそう単純計算で物事は計れないが、エルフ族の中でもまだ若い方なのだろう。


「話が逸れたな。弟に会えるという話は……本当なのだな?」


「絶対とは言えない。だが二つ条件を守って貰えれば、今すぐアンタの弟が捕まっているとタレコミのあった場所まで、恐らく三日くらいで連れて行く事が出来る」


「……条件とは何だ?」


「これから見せる移動手段や俺たちの情報は一切秘密だ。それと出来るだけの手助けはするが、状況がヤバければ俺たちは撤退する。前提条件はこれだけだ」


「……分かった。月光族の名に誓って、約束を遵守しよう」


 佐瀬に借りっぱなしであった≪審議の指輪≫に反応は無い。これでオッドにもエアロカーを見せる事ができるな。


「よし、ならOKだ。こっちに来てくれ。他のメンバーは移動しながら紹介する」


 俺たちは佐瀬たちが待機しているエアロカーの所まで戻る。挨拶もそこそこに、まずは帝国領に向けて出発をする。


 空を浮き始めるとオッドもナタル同様、非常に驚いていた。


「な、なんと面妖な!?」


 俺たちは王国内の夜空を飛びながら、お互いの紹介を済ませるのであった。








――女神アリスと地球の代表者たちによるQ&A情報――


Q:向こうの世界にも猫はいますか?

A:います。さっきと内容が似通っているので、以降生き物関連の質問もNGです

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