ちょっとエッチ? なSS2【男の願望?】
ふと気がつくと、自宅の居室の中に俺を含めた男女6人が、焼き肉を楽しんでいた。
「もう蒼さん、お肉ばっかり食べないで野菜もしっかり食べないとダメですよ」
「柚葉お母さんみたい。髪型もそれっぽいし」
「うっわ凄い匂い......愛依梨さんよくこんなの美味しそうに飲めますね」
「ウイスキーの良さが分からないようじゃまだまだ子供ね。でもあさみちゃんもあと何年かすれば、きっと私みたいに飲めるようになるわよ」
「新しいお肉持ってきました〜。まだまだいっぱいあるので沢山食べてくださいね」
キッチンから大量の肉がのった大皿を持ってきた沙優は、ローテーブルの上に置くと俺の右隣へ肩がつくほど近い距離で座った。
「あの......沙優とあさみはいいとして......どうして皆さん俺の家に?」
何がそんなに可笑しいのか、俺の質問に女性陣たちは笑いながら答えた。
「もう、酔っ払うにはまだ早いわよ吉田君。私たちがあなたの彼女だからに決まってるじゃない」
「......は?」
待て待て待て待て! ここにいる5人が全員俺の彼女、だと!? 唐突な衝撃発言すぎて頭の中に特大サイズの疑問符が浮かぶ。
「そ、そんな俺を
「うん。少し前まではね」
「......少し前までは?」
今度はいったいなんだというのか。女性陣を代表して沙優がその経緯をおもむろに語りはじめた。
「私だけ幸せになるのはやっぱり申し訳ない気がして。だったらみんなで吉田さんの彼女になったらどうかなって提案してみたの」
「そういうこと。分かったか、この酔っ払い」
「本当に沙優ちゃんには感謝してるわ。吉田君みたいにさり気ない気配りができる男性ってそうはいないもの」
「気配りもですけど、なんだかんだ言って相手のことを親身に思いやるところが私は好きです」
俺のことを好きだった三人はともかくとして、何故あさみまで? と彼女に視線を送ると、頬を赤く染めながらモジモジと答えた。
「ウチは大人として吉田さんに憧れてるだけかな〜って、最初は思ってた。でもさ、二人が付き合ってる姿見てたら嫉妬する自分に気がついて......って恥ずかしいこと言わせないでよ!」
顔の前に両手のひらを突き出しあさみは顔を横に背ける。え、そうだったのか!?
全員から付き合う理由を聞き終わったところで、それまで目の前にあった食材やホットプレートやらがローテーブルごと急に消えた。
「さて、夕飯も食べ終わったことだし......吉田君は今日、誰としたい?」
「......と、言いますと」
「決まってるじゃない。エッチよ、エッチ」
沙優とは反対側にいる後藤さんの口から
これからこの5人の
「吉田は今日は私としたい気分だよね。食事中もずっと私のこといやらしい目で見てたの知ってるから」
「抜け駆けしないでください蒼さん。それに吉田先輩の目がいやらしいのは元からです」
さらっと三島がどさくさに紛れて酷いこと言いやがった。
「沙優ちゃんや愛依梨さんみたいに胸で喜ばせることはできませんが、口だけなら誰にも負けません。毎日オロ◯ミンC使って練習してるので」
「柚葉は何も分かってないわね。アレは私みたいにおっぱいが大きい人がやるから気持ち良くなるの。ただ舐めるだけなら子犬にだってマネできるわよ」
「うぅぅぅ......ワンワン!」
鼻で笑う後藤さんに負け犬の遠吠えをする三島に、すかさず似た体型のあさみが助太刀に割って入った。
「負けないで柚葉さん! 私たちでおっぱいの差が戦力の決定的な差ではないことを教えてあげましょう! というわけだから吉田さん、今日は私を選ばない?」
「裏切るなんて酷いよあさみちゃん! 蒼さんと私で貧乳同盟の仲間じゃなかったの!?」
「ちょっと待った柚葉。私そんな同盟入った覚えないんだけど」
貧乳同盟はどうやら崩壊の危機らしい。
そこへ沙優が大きく手を挙げた。
「皆さん落ち着いてください。今日は吉田さんの相手は私がするって今朝から決まってるんです」
「どうして? そこまで言うなら証拠はあるんでしょうね?」
「証拠なら、ここに」
後藤さんが悪役令嬢みたいな口調で沙優を問いただすと、沙優は全員に見えるように正座の状態から自分のワンピースのスカートをたくし上げた。
「「「「「!!!???」」」」」
俺も含めた5人は驚きのあまり息を呑み、沙優の大事な部分へと目が釘付けになった。
ブーンと鈍く低いモーター音が微かに聴こえ、ぐっしょりと濡れた下着の下から延びる3本のコードは、太もものところでひとまとめに紐で固定されていた。
「吉田さんがトイレの時以外は外したらダメだっていうから、講義中もずっと入れてたんだよ。どう? 偉いでしょ?」
頬を赤く染めた沙優は上気した顔で俺をじっと見つめ、沙優以外の女性陣4人は対照的にジト目で攻めたてる。待ってくれ! 誤解だ! 俺はそんなアブノーマルな命令は断じてしていない!
「......仕方ないわね。じゃあここは公平に、全員で吉田君の相手をするのはどうかしら?」
「愛依梨、ナイス名案。みんなで吉田をひいひい言わせてやろうじゃない」
「悔しいですけど、確かにその方法が一番無難ですよね」
「こんな美女たちと6Pできるとか。吉田さんの幸せ者め〜」
人の意見を聞かずに後藤さん主導で6Pが決められ、そして最終的な決定権を委ねられた沙優までも。
「実は私、前からみんなで一度してみたかったんです。そういうわけだから吉田さん......覚悟してよね?」
「お、おいお前ら......冗談はよせ......」
全員が一斉に立ち上がり、ジリジリと俺を壁際へと追い詰める。発情したメスのように
「やめろぉぉぉぉぉぉッ!!!」
どうせ6Pするなら俺に主導権を握らせてくれ!!!!!!
誰一人として俺の叫びに耳をかしてくれず、沙優の言葉を合図に我先にと無数の手の集団が伸びてきた。その様子はまるで神話に出てくる蛇の化け物みたいで、全身にからみつくやあっと言う間に俺の意識を奪い取った。
*
「だ......吉田?」
「.........橋本?」
自分のデスクから顔上げると、橋本がこちらを心配そうに見つめていた。そうだ、確か俺は、橋本たちと食堂で昼飯を食べて、それからオフィスに戻ってきて仮眠をとっていたんだった。
「時間だから起こしたんだけど、随分とまたうなされてたね。一体どんな夢を見てたんだい?」
「......なんだっけ。いい夢のような、悪い夢のような......」
思い出そうにも記憶の扉はびくともせず、ただなぜか異様に寒気を感じ、鳥肌も立っていた。空調にでもやられたのだろうか。いずれにせよ、今の気分はあまりよろしくはない。
「顔でも洗ってきたら。少しはスッキリするんじゃない」
「そうさせてもらうよ。あと、ありがとな。助かった」
時間通りに起こしただけなのに、こいつやけに感謝してるな、といった感じの表情で橋本は頷いた。目が覚め橋本を見た瞬間、不思議な安堵感を感じたのは一体なんだったんだ? とにかく礼を言いたかった。
まあ何はともあれ、俺は一刻も早く顔を、いやトイレに行きたい。
社内の連中にオフィスでの仮眠中に
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