なまいきロリ編


「お兄ちゃん……起きて……お兄ちゃんってば」//優しく声がけ

 //SE布の擦れる音


「むぅ、全然起きない」


「おーい、起きてってばー」


「もう、疲れてるのは分かるけど、休みだからってお昼近くまで寝るのはダメだよねー」


「せっかく作ったご飯も冷めちゃうし、これもお兄ちゃんのため」


「ってことでー私もベッドに入り込んじゃおうっと」

 //SE布の擦れる音 入り込む音 近めで


「ふふふ……真横にだーい接近! お兄ちゃんはどういう反応してくれるかなー?」


「後は少しおおきな声で……ほら、起きろー! ねぼすけ、お兄ちゃん!!」


「起きましたかー?」

 //SE 慌てたような布の擦れる音


「あははははははは!!!」


「お兄ちゃん、驚きすぎー」


「声も上擦っちゃってんじゃん!」


「でも、バッチリ目は覚めたみたいだね」


「おはよう、お兄ちゃん」


「この状況は何かって?」


「全然起きてこないお兄ちゃんを起こしに来ただけだよ」


「ベッドの中にいるのはー私がーそうしたかったから」


「でもお兄ちゃんは起きたし大成功だね!」


「うん? そこじゃない?」


「ああ、私の今の姿が気になってるの?」


「お兄ちゃんってば私のことに興味津々?」


「といっても、特に深い意味はないんだよねー」


「お姉ちゃんモードの私に対する反応が鈍くなってきたからー」


「今日から、変えてみることにしましたー」


「どうどう? 新しい姿の私」


「可愛い?」


「…………」//長めの間


「可愛いって言ってくれてるけどー」//少しスネタ感じ


「なーんか、投げやりにも聞こえるー」


「でもー、お兄ちゃんの目は正直だよねー」


「意識してるの丸わかりー」


「あはっ、図星つかれて顔赤くなっちゃったー」


「まだ私に慣れてないお兄ちゃんの反応が新鮮で面白―い」


「まあ、お兄ちゃんをからかうのはこれくらいにしてー」


「お兄ちゃんの着替えはそこの椅子の上に置いておいたから」


「パジャマから着替えてね」


「あれー、固まっちゃってどうしたの?」


「あー、わかったー」


「私に着替えさせて欲しいんでしょー」


「こう、脱ぎ脱ぎーって」

 //SE手が動く音


「ふっふーん! 私に任せといてよー。やったげるー」


「……〝そうじゃなくて、自分で着替えるから部屋から出て行って欲しい?〟」


「えー、残念―。お兄ちゃんのお世話できると思ったのになー」


「お兄ちゃんの意思はそんちょー、しないとねー」


「でもでも、着替えさせて欲しくなったらいつでも言ってね? 待ってるから」//近づきささやき声で


「あはっ! なんてね!」

 //SE立ち去って行く音


 ************


 //SE箸や食器を置く音


「はーい。今日もお粗末様でしたー」


「美味しかった?」


「んふふー、お兄ちゃんは私のご飯大好きだもんねー」


「ま、私も嬉しいんだけどー」

 //SE片づける音


「お兄ちゃんはー、今日、休みって言ってたけどー」


「何かするの?」


「ジャンルは決めてないけど、ゲーム?」


「ふーん、私もやっていい?」


「いいの? やったー!」

 //SE 軽く飛び跳ねる音


「おっけ、おっけー。アクセルとブレーキとアイテムがこれで……あとはスティックでドリフトね」


「なーんだ。簡単じゃない」


「ん? 簡単そうに見えて、奥が深いの?」


「へぇー、お兄ちゃんはこのゲーム、結構やりこんでるんだー」


「じゃあ、3本勝負でー、私に負けたら罰ゲーム――とかどうかなー?」


「もちろん、お兄ちゃんだけじゃなくて、私も一回も勝てなかったら罰ゲームだよー」


「内容はねー、負けた方は自分に出来ることは何でも一つだけー、言うことを聞いてもらうっていうのはどう?」


「あれー、どうしたのー、お兄ちゃん?」


「うん、そうだよ……何でもだよ?」

 //長めの間


「お兄ちゃん。今、間があったけどー、いったい何を想像しちゃったのかなー?」


「あはっ、戦いの前に動揺させるのも一つの手段ってねー」


「って、ことでゲームスタート!」


「レースの始まりだよー!」

 //SEコントローラー操作音 暫く台詞の合間に入れる


「スタートダッシュはこっちのもの――えっ!? お兄ちゃんの方が速い!?」


「本気で行くって……真剣なお兄ちゃんはカッコいいけど、手加減して欲しいかなーってダメ?」


「ダメ、と」


「いいもーん、まけないもーん!」


「よっ、はっ、そこ!」


「ふんにゅにゅにゅにゅ! 曲がってー」


「身体も曲がってる? そんなの気にしてらんないって!?」


「やった、お兄ちゃんを抜いた……ってああ!? ここで赤玉投げるのズルい!?」


「う、ま、まあ? 最初は負けてもしょうがないよね!」


「むしろ、操作に慣れるには良かったくらいだしー」//強がり目の感じ


「二戦目、いくよー!」


「ふっふーん! みたかこのギリギリのインをついた完璧なドリフト――え、抜かれてる!?」


「ここはショートカットの方が早い? ずーるーい!? そんなの知らない!?」


「あっ、あっ、だめー。お兄ちゃん、今は来ないで!?」


「無敵でしょ――いったーい!? 来ないでっていったのにー!?」


「大砲こい、大砲こい……。うにゃあ!? またターボだぁ!?」


「ターボでも連打すれば追いつけ……あぅ、壁に引っかかったぁ!?」


「むぐっ……か、勝てない」


「二連続で負けるなんて……」


「お兄ちゃんに華麗に勝って、〝あれれー、どうしたのー?〟とか言おうと思ってたのに……」


「むう、おしいときはあったんだけどなぁ」


「次が最後だし絶対に勝ちたい。何か良い作戦は……」


「あはっ! いいこと思いついちゃった」


「じゃあ、最後のレース始めちゃおっか」


「でもー、その前にちょっと移動しちゃおうっと」

 //SE立って歩く音


「ここなんかー、良さそうだよねー」

 //SE布のこすれと座る音


「あ、こらー。お兄ちゃんは動いちゃだめ。私が上手く座れないでしょー」


「うんうん、これでよし! お兄ちゃん椅子の座り心地は良好でーす!」


「もう、お兄ちゃんってば。そんなに腕を開かなくていいよ?」


「私はお兄ちゃんの腕が触れても気にしないから」


「だってー、私からお兄ちゃんにもたれかかったんだよ? 何も言わないって」


「だからー正々堂々、勝負しよ?」


「卑怯? ちょっとわかんないなー」


「お兄ちゃんの視界も塞いで無いしー、あっ、アイテムもらうね!」


「あれあれー? お兄ちゃん、ちょっと調子悪そうだねー」


「私はー逆に調子良いみたいー。って、急に動きが!?」


「な、なんかお兄ちゃんが覚醒してる!?」


「ま、負けてたまるかー!!」


「ふぅ、ふぅ。危なかった……ギリギリだけど勝ちは勝ちー!」


「いぇーい! お兄ちゃんにー、何をお願いしちゃおうっかなー?」

 //SE 立ち上がる音

 

「色々とー、浮かぶけどー……ん? どうしたのお兄ちゃん?」


「肩をまわしてるけど、どこか痛めちゃった?」


「こった?」


「あー、そうだよねー」


「熱中しちゃってからー。それに私がお兄ちゃん椅子―、とかやっちゃったもんねー」


「あ、そうだ」

 //SE軽く手を合わせる音


「罰ゲームを今、実行しちゃいまーす」


「いきなりで慌てちゃった? でもダメー」


「お兄ちゃんに命令します」


「お兄ちゃんはー、今から、私のマッサージを黙って受けてもらいまーす」


「にっひひー! 名案でしょー」


「それだけって? うん、それが罰ゲームで良いよ?」


「元々、そんな凄いことお願いするつもりも無かったしー」


「お兄ちゃんの日頃の疲れにも効くんじゃ無いかなー?」


「って、ことで決まりー、しっかりほぐしちゃうよー?」


「その手じゃ、揉むのは大変じゃないかって?」


「揉むのはねー」


「でもー? この身体だからこそ出来ることもあるんだよー」


「ほら、お兄ちゃんはうつぶせで横になって?」


「いいから、早く早くー!」

 //SE 布の擦れと動く音


「しっかり寝た所でー、失礼しまーす」

 //SE 移動と優しく乗る音

「どう? 丁度良い重さでしょー?」


「私が今の姿でお兄ちゃんの上に乗っていると、なんかいけないコトしてるみたいだね――なーんて……」

 //SE もぞもぞ動く音


「わわっ!? 冗談だからあんまり動かないでよー!?」


「この状態だと危ないでしょー!」


「んしょ、んしょ。ふみふみ、ふみふみ」

 //SE マッサージ音


「ちょっと、おーにーいーちゃん? いくら何でもガッチガチ過ぎじゃない?」


「これ、絶対今のゲームのせいだけじゃないでしょー」


「肩甲骨とか存在してるの? って言いたくなるぐらいだよー」


「これはー、ちょっと本格的にほぐさなければー、いけないかなー」


「力をいれて……この! この! おりゃー」

 //SE マッサージ音


「指先でぐりぐりって、して……踵でも思いっきりウリウリして……」

 //SE マッサージ音


「どう? 気持ちいい……ってそのふやけた顔からするとバッチリ効いてるみたいだねー」


「じゃあ、このままほぐしていくよー。ここか? ここがいいのかなー?」

 //SE マッサージ音


「んふふふふふふ! ちょっと、お兄ちゃん! そんな変な声出さないでよ」


「思わず笑っちゃったじゃん」


「ま、私の足さばきがそれだけ気持ちいいってことだよねー」


「せっかくだから、腰の方もやっちゃおうかー」

 //SE 移動する音


「ほっ、とっ、とと……お客さん腰もこってますねー」

 //SE マッサージ音


「お兄ちゃん、もしかして姿勢悪いー? ダメだよ、ちゃんと座らないと背骨歪んじゃうよ?」


「ここもしっかりと、しないのダメみたいだねー」


「はーい、お兄ちゃん力ぬいてー。はい、よく出来ましたー」


「ちょっと、強くいくねー。うわ、ゴリとかいった。お兄ちゃん痛くは……なさそうだね」

 //SE マッサージ音


「こっちも本格的に踏まないとダメみたいだねー」


「ふん、ふん、ふん! んにゅにゅにゅにゅにゅ……」

 //SE マッサージ音


「気持ちいいー? よかった、よかったー」


「うん、これでいいんじゃないかな? どう?」

 //SE 移動する音


「軽くなったみたいだねー」


「お兄ちゃんの動きにもキレがでてるよ?」


「お兄ちゃんはもう少し、自分の身体を大事にした方がいいよ?」


「はいはい……って、本当に理解してる? 疲れたらちゃんと言ってね?」


「マッサージくらいならしてあげるからー」


「あはっ、大丈夫だよー。今度は罰ゲームとかじゃなくて、お願いされたらやってあげるからー」

 //少しの間


「そうだよー。私がまた足でほぐしてあげるー」


「だからー、いつでも〝踏んでください〟って言ってね? おにーちゃん」





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