第5話 まだ青い
他にも防具があったので、仲間にも装備を買った。防具の感想は皆様々だった。「着にくい」とか「こんなんで守りきれるか?」とかだった。しかし、現実――それも中世のものよりかは、ましだろう。関節もある程度は守られている。
迷宮へ向かおうとする。そうすると、クインがこう聞いてきた。
「依頼はあった?」
「あぁ、忘れてたわ」
「それじゃ、皆で行こ〜う」
幸い防具屋と冒険者ギルドの距離は近いので十分もしないうちに確認することができた。
依頼は何もきておらず、今度こそ迷宮へ向かう。
◆■◆■◆■
そして、ユウヤ達は九層にまで上がれるようになっていた。九層に入ってみると、植物などが洞窟のような場所に生えてきていた。
ニィナが深呼吸をするが、いい顔はしなかった。空気を吸ってみても、あまりいい気分はしなかったようだ。(そもそも、植物とはいっても魔物いるし)
「植物生えてる……」
「十層は、確か森林が多いしその影響だよ」
「へぇ、森林じゃ生態系とかあるの?」
「あるけど、森林に合わない強いやつはいる」
歩いていると、ドーンと振動が響いてきた。ユウヤ達は、無言で顔を合わせた後、音がする方に行く。
そこには、白髪の爺さんとデカイゴーレムがいた。
イシィが助けに行こうとするが、ユウヤは止める。
ゴーレムは巨体ゆえに腕を振りかぶれないが、爺さんの腕を一瞬で捻り潰す。
「はは」
しかし、叫ばない。逆に笑う。爺さんの腕はすぐに生える。そして、ゴーレムを穿った。
素手で岩をぶち壊し、魔石を取り出したのだ。
「あれは……アージェス?」
ユウヤが声を漏らした。(確か、上級の冒険者でかなりゲームで活躍してたな。ただ、ゲームでは、そんな簡単に腕が取られるような軽率な動きはしなかったはずだ)
「お?なんじゃおぬしらぁ」
アージェス《爺さん》の索敵に引っかかった。それとも、声でバレたのか……ユウヤ達は、額から汗を流す。
◆■◆■◆■
スキルとか次に軽く振れます。
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