第52話 原初の動物

少し前話を修正しました


 サダバク視点


 (あぁ、めんどくせーぜ。龍の護衛なんかよー)サダバクは明らかにやる気のない様子で龍の方まで、魔導飛行船という乗り物に乗っていく。

 原初の動物の護衛は名誉なことであるが、サダバクにとっては面倒なものでしかない。

 目的地につくと、サダバクはまず龍と謁見をした。


「――敬語などは使わなくてよい。――仕事を果たしていれば儂の血を提供しよう」


 などと、龍に言われてしまった。サダバクは完全に嗜好などを知られていたようだ。

 その後は、龍に危害を加えない、護衛をこなす、などの誓約を交わす。ちなみに紋には様々な種類がある。サダバクには奴隷紋に近い紋を使用された。


「転移魔法が移動に使えないっつーのは、面倒だな」


 そう、しっかり移動をしたと記録を残すために転移魔法が使用出来ないという理由があるのだ。しかも、どこの経路を使ったのかも記録される。(クソダリーぜ)

 護衛専用の部屋に向かうと、他にも複数人が待っていた。


「(まぁ、護衛は複数人いるもんか)よろしくな」

「よろしくぅ〜」


 皆、明るく軽い挨拶をしている。だが、ここにいる者は強者つわものだ。


「お前は何を報酬にしてもらった」

「龍の血だ」


「ほう」

「龍人にでもなるつもりかー?」


「龍人になるつもりはねーな。研究だ。魔法、呪術、魔術、妖術、他にもあるが、こんな試しがいのある素材なんかない。正直、報酬に選んでいなかったから、少し驚いた。凄いお方だ」

「そりゃあ、龍だしな」

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