第3話 ユウヤの頭脳戦?

プハーと言いながら、エスタントアが準備室にはいってくる。エスタントアの腕は見事なほどに綺麗になっていた。ついでに服も治っている。


「なんで、治ったところ見せてくれなかったんだろう」


 そう、何故か復活部分は見せられずに見えなくなっていたのだ。観客などはルールとして納得しているが、ユウヤにはわからなかった。


「そういう制限だ。さて、は初心者だったりする?」

「あぁ、闘技大会について何一つ知らない」

「まーじかよ」


◆■◆■◆■


 とうとうユウヤとハンスの試合になった。各自使うアイテムの報告をする。ユウヤは強壮薬と代償の指輪を選択した。

 位置につくとユウヤは剣を、ハンスは杖を構えた。


『レディー、ファイトォ!』


召喚サモン!エクティコア!」


 その掛け声とともに、ハンスは召喚獣の召喚をする。様子見なのか受付で見ていた数よりも少ない一体のみ。見た目は漆黒で赤目のライオンだ。


「舐めてんのなぁ?やってやんぜ」


 さっそく新品の短剣でハンスを狙う。が、エクティコアによって攻撃が遮られる。切り心地はまるでゼリーのようだ。


「吹っ飛ばせ!」


 エクティコアの腕が伸びて、ユウヤの顔面に当たった。

(うちのスライムよりスライムしてるな)ユウヤは軽くふざけた思考をしながら、正攻法を諦めて共鳴を使うと……頭痛が走る。

 しかし、ハンスとエクティコアもしっかり食らったようだ。ハンス達は「っ!」などと驚いた反応をみせる。


召喚サモン!『セット1!』『エクストラ!』」


 新たに三体の召喚獣を繰り出すも全てに共鳴をする。(頭、いてぇっ!が、思考を少し読めたぜ。召喚獣は本体とほぼ同じことを考えている!)ユウヤは一人と四体分思考を読み解いて、戦闘をする。

 名前の分かるエクティコアの動きがよくなったように見えるが、ユウヤは気にもしない。


「動きがだいぶ読みやすいな。確率でも求めてみやがれ分数でなぁ!」

「威勢がいいな」


 (肉体系の回復を施しを行ったが、効果はなかった。それに召喚獣達が主人に歯向かってないのに禁則を破った判定を出されている。わざわざ、魔法でそんなへまを起こすやつはいない!おそらく、ユウヤは精神干渉のアビリティを持っている!)ハンスはその思考へ至った。

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