第10話 体育際ってこんな命かけるものだっけ

授業が終わり、みなそれぞれ嘉穂先生に言われたとおり校庭に集まる。

案の定校庭の真ん中には朝と同じハチマキを巻いた先生が立っている。


どうしよう・・・めっちゃ笑顔だ。こりゃそうとう大変だぞ・・・・

私の予感は的中することとなる。


「いけぇぇぇぇ死んでもバトンはつなげぇっ」

「そこだっぁぁ!そこが開いてるぞ!シュートだっっ」

「綱を放すなよ!自分の中の力を精一杯使うんだ!」


練習中嘉穂先生はやはり、鬱陶しかった。


くっそ。なんでこんな熱いんだよ。日射しとかじゃなく横にいる先生が。


じじいと童子さんを見ると、ゆうゆうと日陰からこちらを見てニヤニヤしていた。

うん、さっきまでこのままの関係でいられるか心配だったけど、私が解呪者になったら真っ先にあいつら消そ。

心の中でそんな誓いを立てた冬子だった。

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