第4話 とりあえずエロ!

 ダミーヘッドマイク。以前NHKのあさイチで見かけました。マイクヘッドが頭の形になっている、360度対応のハイクオリティなマイク。耳元で囁いたり、首元でと息を吐いたり……。ヘッドホンで聞くと、恐ろしいほどリアル感のある音が再現される三次元マイク。


 こえけん作品これつかっているのか?! と思いながら見ていました。


 そんな記憶があるので、録音する声優さんの感じがなんとなく分かります。

 距離感と立ち位置、めちゃくちゃ重要です!


 そのイメージを大切にしながら、エロっぽく第一話を書きましょう!


 って、エロは苦手だって言っているじゃんか!


 とりあえず、出会いの場面を書き出します。まだ、エロはいいよね。


 とりあえずこんな感じです。





【1話目 冒頭】


//公民館の一室。ヒロインが一人準備体操をしている。

SE リズミカルなジャンプの音。音に合わせて掛け声。


「いちにっさんし、ごうろくしちはち♪にいにっさんし、ごうろくしちはち♪」


//扉が開く音


「あっ、先輩。おはようございます。今日は忙しい中、ありがとうございます」


「……」(以外、男性の話す間は、「……」で表記)


「この劇団に入って3年目。私、本気でヒロイン役目指しているんです。ほら、前回のヒロインは、落ち着いた大人の女性だから私のキャラに合わなかったけど、今回は元気で前向きな女子高生がヒロインですよね。私にぴったりだと思いませんか?」


      (引用ここまで)





 ト書きで状況説明、SEと掛け声で運動しているのは分かる。扉が開けば誰か入って来たのは分かる。状況説明セリフはコンパクトに纏めました。


 さあ、ここから微エロに突入すればいいのですね!


 世間一般の、エロ作品を思い浮かべる。書くのはだめだが、それなりに読んてきたじゃないか!


 え〜と、とりあえずスキンシップね。あ、ちなみにスキンシップは和製英語で直訳されると、「皮膚で作られた船」になるそうです。何そのホラー!

 ベタベタせればいいんだろ! やってやるよ!


 あとセリフとしたら、男性のあれを想像させるキーワードを言わせればいいはず。「硬い」「おっきい」「凄い」「こんなの初めて」……


 けっ! 言わせたるわ! 書きゃいいんだろ、書けば!


 みちのあかり、ヤサグレモード突入! とりあえず、柔軟体操で背中を押すことに。ええ、スキンシップクリア。二人とも体が固いことに。「固い」クリア。先輩の背中大きい。「大きい」クリア。先輩を褒める。「凄い」クリア。こうして、あざとかわいい? ヒロインが出来上がりました。





【1話目、微エロパート】


「先輩もですよね。じゃあ、先輩の背中押してあげますね。遠慮しないで下さい。ほらほら、腰を卸して足を伸ばして下さい」


//SE 足音。

   先輩の背中側にまわる。首の後ろ側かなり近いところから話す。


「先輩、肩の筋肉凄いですね。さすが男の人ですね。私なんてぷよぷよなのに。すごく固いです」


//SE  体を触る音


「え? くすぐったい? ごめんなさい! いい筋肉なのでつい。じゃあ押しますよ。……えっ?押すときは肩じゃなくてもっと下? 下って……ああ、肩甲骨の下辺りですか。分かりました。じゃあ始めますね」


「……」


「いちにっさん〜。固いです、先輩の体。本当に固い。あ〜。えっ? 痛い? 痛いですか? もっと優しく? はい。優しくですね。優しくしますから、そんなに緊張しないで。先輩の固いの、私が優しく触ってほぐしてあげますから」


「……」


「えっ? なに照れているんですか? 先輩? ストレッチですよ。始めますね。ゆっくりやるには腕の力ではだめですね」


「……」


「体重をかけるようにですね。分かりました。じゃあ腰を入れて(声が耳元まで近づく)こうやって。ぎゅーっと」


「……」


「えっ? 先輩、どうしたんですか? 胸が当たってる? きゃっ、先輩のエッチ」


「……」


「……そうですね。私がしたんですよね。もう。先輩? 気持ちよかったですか?」


「……」


「なに言ってるんだって……そんなに魅力ないでしょうか、私」


「……」


「えっ。ドキドキした? 先輩、いやらしいですね」


   (引用ここまで)





 「先輩の固いの、私が優しく触ってほぐしてあげますから」だと! 何そのセリフ! 実際にいたらうざい子だ! でも商品を買う層はこういうの好きなはず!(←偏見)わざとらしさ全開です!


 しかし、思ったほど字数が増えないね。仕方がない、次の運動を追加しよう。背中合わせでべたべた。とにかく密着させて、声は顔の近くで! 2人での共同作業と、ラッキースケベ。それでいいんでしょ!


 とうとう事故で胸を触られることに……。好きだよねラッキースケベ(←偏見)


 まあ、ここまでやれば1話目完成でいいよね。大体2800文字。文字数クリアです。うん、4話作ればいいみたいです。ラストは王道展開にすればいいから、中の2本のエピソードを考えましょう。


 この時点で、一本目の電車から新幹線に乗り換えて15分ほどたった。とりあえず1話目投稿。Xと近況ノートで報告。リアルタイム更新大事! さあ、次は2話目だ!(続く)






 そんな感じで頑張って書いた1話目はこちら。

 みちのあかりのヤサグレ具合を想像しながら読み返すと楽しいかも!


第1話 準備体操

先輩! 演技指導ってこんなにエッチなものだったの? 先輩の鍛えた上半身が眩しくて……ああ! 尊い/みちのあかり -https://kakuyomu.jp/works/16817330662791526970/episodes/16817330662792746905

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