第2話 とりあえず要綱(発注書)を読んでみる

 京都までの出張。東北の片田舎からJR乗り換え2回で役6時間半の移動時間。各2時間ほどの乗車が3回。


 その間、好きなだけ執筆ができる! というか、執筆するくらいしか移動時間やることがない! 今のうちに連載しているレイシアの話のストックを作ろう!

 そんな気持ちで、カクヨムのサイトを開きました。朝更新している人たちの作品をチェックしていたら、G’Sこえけんの締め切りがあと2日との情報が!


 魔が差しました。


 初めてのコンテスト出品が『5分で読書』。締め切り前日の夜に書き上げた経験が良くなかったのでしょうか? なんとなく要綱を見てしまいました。


「1万字~2万字? 2500字なら4話? 3334字なら3話でOK? 2000字だって5話でいいんじゃん! 6時間集中すれば書けるんじゃね?」


 ……それが地獄の始まりでした。



 前に見たこえけんの要項を見直す。

 字数1万字〜2万字以内。

 ASMR部門とボイスドラマ部門がある。


 ASMRは、一人語り? ボイスドラマは掛け合いかな? でも一人語りがこの会社の中心っぽい。

 参考映像も、ASMRはシナリオ形式でわざわざ載せている。こう書いてほしい、というのが圧として感じられた。


 ならばASMRで参加するのが良いだろう。そう判断しました。大体において、欲しいものから説明始めるしね。順番は大事です。求められているものから書き始めますから!


 部門は決定しました。次に書き方です。


 そこで後発の特権、他の方の作品を眺めに行きます。


 いろんな書き方があります。その中で、ヒロインの一人語りの形式でシナリオタイプを見比べます。


 縦書きのシナリオの見本では、「 」がなくてもよめるのですが、横書きでは「 」があった方が読みやすい。そこで、「 」でセリフを囲む事を採用。

 ふむふむ。ト書きは//はみんなしている。じゃあ合わせよう。


 などと細かいところを確認。


 しかし、全体的に読みにくさが……。


 応募作品ですが、一般の方に読んでもらうためには読みやすさって大事だよね。


 と言うことで、会話文を意識させるために、男性のセリフを「……」として、セリフとセリフの間に挟み込みました。


 会話で入手も良かったのですが、それではASMRっぽくありません。


 ヒロインのセリフで「……」の言葉、会話が思い浮かべるように気を使いました。こんな感じです。




【1話目本文引用】


「いちにっさんし、ごうろくしちはち♪にいにっさんし、ごうろくしちはち♪」


//扉が開く音


「あっ、先輩。おはようございます。今日は忙しい中、ありがとうございます」


「……」(以外、男性の話す間は、「……」で表記)


「この劇団に入って3年目。私、本気でヒロイン役目指しているんです。ほら、前回のヒロインは、落ち着いた大人の女性だから私のキャラに合わなかったけど、今回は元気で前向きな女子高生がヒロインですよね。私にぴったりだと思いませんか?」


「……」


「ありがとうございます! 可愛いだなんて。へへ。先輩にそう言われると照れますね」


「……」


「ひどーい。お世辞だったんですか?」


「……」


「そういう事にしておきます。照れるなんて先輩も可愛いですよ。あ、私準備体操は終わってますが、先輩準備体操します? あ、じゃあストレッチ一緒にしましょうか。私って体固いんですよね」


「……」


「先輩もですよね。じゃあ、先輩の背中押してあげますね。遠慮しないで下さい。ほらほら、腰を卸して足を伸ばして下さい」

         (引用終わり)


【引用元】

先輩! 演技指導ってこんなにエッチなものだったの? 先輩の鍛えた上半身が眩しくて……ああ! 尊い

第1話 準備体操

https://kakuyomu.jp/works/16817330662791526970/episodes/16817330662792746905



 男性がいることが意識されることによって、読みやすくなっていると思いませんか? 私だけでしょうか?


 なかったらこんな感じです。




「いちにっさんし、ごうろくしちはち♪にいにっさんし、ごうろくしちはち♪」


//扉が開く音


「あっ、先輩。おはようございます。今日は忙しい中、ありがとうございます」


「この劇団に入って3年目。私、本気でヒロイン役目指しているんです。ほら、前回のヒロインは、落ち着いた大人の女性だから私のキャラに合わなかったけど、今回は元気で前向きな女子高生がヒロインですよね。私にぴったりだと思いませんか?」


「ありがとうございます! 可愛いだなんて。へへ。先輩にそう言われると照れますね」


「ひどーい。お世辞だったんですか?」


「そういう事にしておきます。照れるなんて先輩も可愛いですよ。あ、私準備体操は終わってますが、先輩準備体操します? あ、じゃあストレッチ一緒にしましょうか。私って体固いんですよね」


「先輩もですよね。じゃあ、先輩の背中押してあげますね。遠慮しないで下さい。ほらほら、腰を卸して足を伸ばして下さい」




 すぐに読み進めてしまうので、「間」が感じ取れません。シナリオとしては合っているのでしょうが、読み物としては、私はあったほうが好みです。



 とにかく、こうして書き出すための形式は決まりました。


 次は、どんな設定にするかです。

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