第64話 6人の活躍
家の工事も着々と進んでいて今年中には引越し出来るかな?
「凄いよ!海外で特級ダンジョン攻略成功だってさ」
「そりゃ凄い!よく頑張ったな」
「二カ月かけてやっとだった。って朝ニュースで言ってたよ」
「これからどんどん攻略されて行くだろうな」
いいことだな!
「でも凄い人が死んでるのもニュースになってた」
「俺は1人だしやれることはやるつもりだよ」
「うん!」
シアはこの世界に来てから何十億という人間がいると言うことを知った。元の自分の国もそうだったのだと分かったのだろう。だから人の死が簡単なあっちの世界でもニュースなんてあったら悲しむのだろうな。
「シアは今幸せかい?」
「うん!なんで?」
「聞いて見ただけだよ」
シアが幸せならそれでいい!
「すげぇよな!自分らで特級なんてよ!」
「俺たちまだ初級だからな」
と学校でも噂である。とにかくダンジョン攻略者が増えることがいい事であるのだ。
「頑張れば行けるんじゃね?」
「そうだよ!俺たち初級なら楽勝だもんな」
こう言う奴らがいるから死人が増えるんだ。
まぁ、無理に言うことはないか。
「そんなこと言ってると怒られるよ?隼人に」
「いや、まじだって!初級なら楽勝だもんな」
「まあね、だから行ってもいいだろ?」
「好きにしろよ」
「よっしゃー!」
「地獄を見るといいんだわ」
千聖がとめるなんて珍しいな。
「キー悔しい」
ただの妬みかよ。
特殊科の6人はまとまって行動するみたいだ。休みの間に決めたようで中級ダンジョン攻略を毎日して行くと言っていた。
あいつらなら問題ないだろう。
「はっはー!俺らの勝ちだ!」
「やったね!」
「よっし」
「あーしらも強くなってきたね」
「そうだね!」
ゴーレムが塵になってドロップになる。
「魔石にマジックバック」
「宝箱は三百万円にスキルオーブだよ」
「ランダムだと誰が使っても一緒なんだから、前衛が使いなよ」
「んじゃ、佐々木使えよ」
「うん」
「なんだった?」
「鑑定」
「やっちったな」
「あー鑑定欲しかったのに!」
月見が地団駄を踏む。
「でもこれから鑑定できるじゃん」
「そうね!それで鑑定がでたら月見が使いなよ」
「うー、そうする」
「んじゃかえろうぜ!」
「そうだね」
健介達6人は着実に実力を伸ばしていた。
やはり中級ダンジョンを攻略したのが効いたのだろう。
「おい、でてきたぞ?」
「あんなちっぽけな奴らが中級ダンジョン攻略できるかよ」
「だな」
「おーいお前」
「はい?」
「持ってる金なぜんぶ貸してくんない?」
嫌な感じの男達である。
「あーそう言うのやめた方がいいですよ?」
「あ?優しく言ってるうちに『フリーズ』な、なんだ」
「軽くかけといたから一時間くらいで出られるよ」
「あーシラに楯突くからだよ」
「ざけんなてめぇ!」
「あ?いまならやりたい放題だけど?」
「あ、あ」
「んじゃ!一時間したら溶けると思うから」
と車で帰って行く6人を見てあいつらには二度と手を出さないでおこうと誓った。
「んでそいつらシアちゃんのフリーズ舐めてんの!」
「あぁ、あれはちょっとやそっとじゃ抜けられないからね?」
「シアは悪い子は許しません」
「まぁ、見かけだけで判断されたんだろ?」
「そうなんだよな?とくに佐々木がな」
「なに?僕が悪いの?」
「舐められそうな格好だからな。なんでオタクファッションなの?」
「やめてよ!あれは母さんが買って来たやつなんだから」
うん?高校生にもなって服を親が買ってくるのか?
「んじゃ、今度服買いにみんなで行こうぜ?」
「だな、そんときに選んであげるよ」
「ぼ、僕はダサくないんだからね!」
「わーかったから、今度買いに行こうな!」
「う、うん」
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