第58話 いっぺん死んでみるか?
魔石は男子チームが持って、女子はマジックバックを持つ。300万円は1人50万円づつだ、スキルオーブは誰もいらないと言いせっかくだし健介が使ってみるとギガクラッシュだった!
「ウオオオオォォォォ」
健介が雄叫びを放つ。
やっぱり6人でいくのが1番いいかもしれないな。
外に出るとみんな疲れてその場に座り込んだ。
「マジつえぇよ、ゴーレム硬すぎ」
「魔法もあんまり効かないしね」
「でも、シアのフリーズは最高だったよ!」
「ありがとう」
「月見の回復もサンキューな」
「どういたしまして」
これで、全員がこっちの中級ダンジョンを攻略できたことになる。異世界とは違う強さだしあのときはフォローがあったからノーカンらしい。
まだまだ弱いが強くなってきてるな。
「よっしゃ、3年になってもまたやろうな!」
「当たり前よ!レベル上げちゃんとしといてよね!」
「そっちこそな!」
青空を見ながら達成感が湧き出てくるんだろうな。笑い合いながらボス以外の魔石を売りに行った。
「えー!中級ダンジョンに行ってたんですか?」
「おう!6人でな!攻略したぜ!」
ゴーレムの魔石を見せる健介。
「でっか!これ下さい!」
「やれるかよ!これは記念に取っとくんだよ」と自慢のマジックバックに入れる。
「今度、私も混ぜてくださいよ」
「レベルは?」
「…」
「無理だな」
「いや、頑張りますから」
「絶対に連れてくなよ」
「あー。差別だ!」
「なんとでも言えば」
千聖は怒ってそっぽを向く。
「あれシアちゃんいなかったらダメだったろうな」
「あぁ。まだレベル上げないといけないと思う」
「だよなぁー」
「結局マジックバックはシアに行ったみたいだな」
「らしいな」
「まぁ。みんな持ってるしな」
「余ってるならくださいって!」
「余ってないよ」
千聖も相変わらずだな。
健介と別れて授業中にも関わらずこっちを見てくるばか千聖は連れてけとうるさかった。
相変わらずみんなは授業が終わると装備に着替えて初級ダンジョンに行っているが1人だけ行かない奴がいる。
千聖だ!
「お前も行ってこいよ」
「ひまなら中級ダンジョン行きませんか?」
「行かねーよ!」
「なんで、レベリングしてくれないんですか!」
「レベリングなんてやっても死ぬだけだからだよ」
「そんなぁ、うそだ」
「嘘じゃない」
「じゃあ、なんで?」
「いっぺん死んでみるか?」
「へ?」
「いっぺん死んでみるかって聞いてるんだけど?」
「いや、冗談…じゃなくですか?」
「あぁ。そうすれば怖さが分かるからな」
「いやです、ごめんなさい、もういいません!さようなら!」
千聖はバックを持って走って逃げて行った。
最初からこうしとけばよかったな。
シアと待ち合わせして車で帰る。
「わぁ。そんなこといったら千聖ちゃん怖がったでしょ?」
「いい薬になったよ」
「本当にもう!マジックバックくらいあげればいいのに」
「俺は人にするのは好きだがするのが当たり前だと思ってるやつにするのは嫌いなの」
「するのが当たり前って?」
「奢るのが当たり前だとか、席を譲るのが当たり前だとかさ」
「じゃあ、バスでおじいちゃんが立ってたら?」
「譲るかな」
「でも譲ってくださいって言ってきたら」
「それも譲るな」
「えー」
「お爺さん限定じゃなくてだな、酔っぱらいとか、そのほかにもいるだろ?」
「あぁ、普通の人?」
「そうそう!」
「そう言うのが当てはまる奴は嫌いだなぁ」
「千聖ちゃんと仲いいじゃん」
「べつにからんでくるだけだからなぁ、なんとも思ってない」
「ふぅーん」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます