第27話 冷房攻防戦
学校も夏服になり暑い毎日だから体力がなくなっていく。
「溶けるな溶けるな」
「あぢい」
「魔法が使えればなぁ」
「それだ!」
俺は氷魔法で涼しくする。
「おお!剣も凄いけど魔法も使えるのか」
「おう!魔法にこんな使い方があったなんてな」
こんだけ冷やすのに魔力はそんな使わないエコな冷房だな。
「俺の近くのやつは感謝しろよ」
みんなコクコクと頷く。
授業は始まってるが俺は冷房を止める気はなかった。
涼しい顔をしてちゃんと授業を聞いている。
他の奴らは汗だくで集中出来ていないが、そんなの知ったことか!
とそこまではよかった。
先生方授業を放棄して涼みに来出したらダメだろ?あの先生?授業は?こんな暑い中できるか!ってあんた先生なんだから授業進めてくださいよ!おれは冷房を切った。
先生は舌打ちしてある行動に出た。
黒板に数式を書いて俺に解かせる方法だ。
暑い中頭なんて回らない。
この人ほんとに先生か?仕方なく冷房を付けて黒板に向かい数式を解く。そしてものの数分でやった、そしたら黒板にまた数式を書いて俺に解けと言う。無茶苦茶だ。
俺はブチギレ冷房を強にして先生に向ける。最初はいいものの次第に寒くなってきて俺を呼ばなくなった。
俺の勝ちだな!
その後の授業はやはり先生は俺の周りから動かずに授業を進めていく。ちょっとでも冷房を切ると蹴りが飛んでくるようになり、結局おれは自分の快適さを選んだしまった。
今回はは俺の負けだ。
「やたら涼しいと思ってたらそんな事してなのか?だから先生がここに来たのか」
「そうだ。あの野郎午後は覚えとけよ!」
午後の授業からは先生に向けて冷房を強にして送ると最初はいいが段々と唇が紫になってきている。
「皇!冷房を切れ」
「なんのことですか?」
「この野郎!」
あとは自分の周りだけ冷房を調節して授業再開だ。
流石に懲りたのか汗だくで授業している先生。
俺の勝ち誇った目が気に入らないのかこちらを見ようともしないで午後の授業は終わりを迎えた。
ようやく勝ちを手に入れた俺は意気揚々と教室を後にする。
俺の勝ちだな!
「ってことがあった」
「先生可哀想」
「そんなこと言ってたらいつまでも俺の横で授業してるからな」
「でも隼人なら教室全部に冷房することもできたんじゃない?」
「…できるか出来ないかで言うと出来るかな」
「ならしてあげなよ」
「魔力の無駄遣いだよ」
「もう、先生との喧嘩はめっ!」
「はい」
シアに怒られてしまった。
これもあの先生のせいだ!
鬼塚め!
次の日は鬼塚先生は厚着をしてきた。
バカなんですね?
冷房を教室中にかけていたら鬼塚先生は脱ぎ出した。
やっぱりばかですね。
なぜかそれから俺が冷房になって部屋を快適にしている。
いつからだろうか、辞めたいなこれ。
俺だけ涼しければいいのになんで部屋中を冷房しないといけないなかな?
やはり冷房を切るとめっちゃ暑くて何故かみんながこっちを見る、そんな目で俺を見るなよ!
この日から空調係になってしまった。
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