第22話 冬休み明けと武将


 冬休み中に何回か上級ダンジョンに潜ったらマジックバックがドロップした。こっちのはいい感じだな。陽菜が欲しがってたしやるかな。

 ルーンナイトは夜に力を発揮できるみたいで、ルーンナイトもレベル99にして。それからは出ていない。ジョブオーブを探さないといけないみたいだな。

 スキルオーブも結構溜まってきたんだがオークションに出そうか迷っている。鑑定が千三百万だったし、それ以上となると困る気がする。

 いまのとこ金に困ってないし誰か欲しい奴がいたらあげてもいいしな。

冬休みも終わると三学期でもうすぐ二年だ。


「あけおめーことよろー」

「もういったじゃねーかよ?」

「一応ね」

「あ、マジックバック欲しがってたろ?出たぞ?」

「うそ、まじで?」

「ほれ、結構良いと思うんだが?」

「欲しい!買うよ買う買う!いくら?」

「じゃー、コーヒーでも奢ってもらうかな?」

「うっし!買ってくるぜ」

 走っていってしまう陽菜。

「小銭忘れた」

 戻ってきてまた行ってしまった。

 あれだけ喜べばあげた甲斐があるな。

「ことしもよろしくーって、さっき陽菜が走ってたけど?」

「マジックバックの力だな」

「へ?」

「それよりもおまえらスキルオーブいる?」

「え?いるいる!」

「みんなで分けていらないのは俺がもらうから」

 ゴロゴロとアイテムボックスから出すと、みんなが集まってきてこらは俺のだとか言っている。

「コーヒーお待ちぃ!ってなにやってんの?」

「スキルオーブが余ってるから上げてるんだけど」

「待て待て待て!私が見て回るから!」

 陽菜が仕切っている。

 健介は一つ隠し持ってたのを見つかって取られてしまったが、結局健介にあってるやつだったので貰えたみたいだ。

「あ、僕達もはい!」

「ジョブオーブ?」

「持ってるやつなら勘弁だけどね」

 錬金術師のジョブオーブだった。

「おぉ!持ってないよ!ありがとう」

「お互い様だね!」


「席に着けー」

“ガタガタ”

「今年もよろしくってことで、みんないるな!」

「はーい」

「んじゃ、ホームルーム終わりっと、あ、皇!校長が呼んでたぞ」

 はぁ、嫌な予感がする。


「やあ、今年もよろしく」

「よろしくお願いします」

「まぁ座りたまえ」

「はい」

 ソファーに座ると、

「上級ダンジョンの上が確認されたらしい」

「やっぱり」

「なんだしっておったのか?」

「いや、呼ばれたからそれかなーって」

「そうか。特級ダンジョンと呼んでおったのぉ、何階層まであるんじゃ?」

「僕がいったところは100階層でラストに喋るエンシェントドラゴンが居ましたね」

「ーーっは!ドラゴンがいるのか?」

「普通にいますよ?校長はダンジョンに行ってないんですか?」

「わしはいっておらんのぉ」

「行って職業とってきた方がいいですよ!何が起きるか分かりませんから」

「そ、そうじゃの、行ってない職員集めて行ってみるか」

「そうすべきですよ」

「その時はよろしく頼むよ」

「えー、僕が行くんですか?」

「モンスターがでるんじゃろ?護衛が必要じゃないか」

「はぁ、わかりましたよ」

「それで話を戻すが、日本で四つ確認しておる。北海道、東京、大阪、鹿児島じゃ」

「また、多いですね」

「そのうち一箇所に潜ってみてもらえんかの?」

「それはいいですけど、東京ですよね?」

「あぁ、ただ、これは非公式じゃから断ってくれても構わない」

「まぁ、気になりますし行きますよ」

「わかった、ありがとう。それでは早速ダンジョンにいこうかのぉ!」

「え!いまから!授業は?」

「免除じゃ、さて職員を集めるぞ」

 この爺さん行動力の塊だな。


 職員は授業中の人も集められて全部で20人、学校のバスで初級ダンジョンへ行く。


 怖がってる人も中にはいて、バスの中は騒然としていたが校長の一喝で黙り込んでしまった。


 初級ダンジョンに着くと、先ずは俺が入って次に校長とゾクゾクと入ってくる。

 みんな声が聞こえたみたいであっと言う声と共に歓声が上がる。

 とりあえずモンスターかわどんなのかみたいと言うことなので件を校長に持ってもらいモンスターをつれてくる。ビックラットだ。

「校長、これを倒してください」

「わかった!ええい!」


 真っ二つ斬れて塵になってドロップの魔石と皮になる。

「これがドロップ品になります」

「おお!本当に塵になって消えおった!」

 この後は私も僕もと殺到した。

「初級ダンジョンはワシでも攻略できるかの?」

「いや、こんだけ人数がいて攻略できない方がおかしいですよ」

「よし!皆のもの行くぞ!」

「「「「おおおー!!」」」


 そうしてタコ殴りにされたボスはドロップのツノと魔導書を残して消えた。

「氷魔法の魔導書ですね。読めば魔法職の人なら覚えられますよ」

「宝箱は開けていいのかの?」

「はい、罠はありませんから」

 校長が開けると10万円とスキルオーブが、鑑定すると身体強化らしい。

「身体強化のスキルオーブです。それを胸の前に持っていくと」

 校長の中に入って行った。

「おお!身体強化か!」

「よかったですね」

「よし皆の者帰るとするぞ!」

「「「おおおー!」」」

 転移陣で外に出るとみんなにお礼を言われ、バスに乗り込み学校へ行く。


「わしの職業は武将じゃったぞ!」

「そんな職業もあるんですね」

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