第19話 家族でダンジョン


 休みになったので少し遠い上級ダンジョンでジョブを上げている。竜騎士を上げたらまた何か新たなジョブが出てくることを祈って上げている。

 シアは魔法使いなのだが、最近では杖です叩いて倒している。魔法を使うほどでもないと言うことか。

 50階層に行く頃にはジョブレベルも上がり切りそうだったので上がってからボスのファイアーラミアを倒してドロップの魔石と魔導書がでたので、嬉しかった。宝箱には二百万円とスキルオーブの鑑定だった。これは売ることにして上に上がるために転移陣に乗って外に出る。 

 スキルオーブを売ると言うとそのまま売るか、オークションに出すかを説明されオークションにしたらガッカリされたが手続きをしてくれた。オークションの様子はネットで見れるそうで鑑定は高値がつくそうだ。

 

 あとは俺のジョブシステムだが、新しいジョブが出た。ルーンナイトというのが出ていた。

 どこまで増えるんだよ。

 まぁ、増えて困るもんでもないしな。


 夜はみんなでネットを見ている。父さん母さんにもオークションに出したと言っておいた。

「す、すごいぞ!一千万円超えたぞ!」

「へぇ、鑑定でこんなにするんだな」

「お母さんもビックリよ」

「高いの?」

「すごく高い大金貨10枚くらい?もっとかな?」

「凄い凄い!」

「あ、金貨って売れるのかな?」

「どんだけ持ってんだ?」

「結構あるよ。知り合いいる?」

「いるから聞いといてやるよ」

 金貨を一枚わたす。

「金貨か、金自体が高いし鑑定してみてどうかだな」

「ん?鑑定、金の含有率は75パーセント以上で18Kだってさ」

「…お前は鑑定も持ってるのか」

「色々ね」

「とりあえずこれは預かっておくよ」


「あ、決まったみたいだね。千三百万円だってさ」

「うおぉぉぉおぉぉぉ!」

「うるさいお父さん!」

「凄いぞ!よくやった!」

 そういえば父さんと母さんはダンジョンに行ったのか?

「二人ともダンジョンはいった?」

「行ってる暇なんてないわよ」

「そうだぞ!お前のことが心配だったんだから」

 二人ともありがとう。

「んじゃ明日は四人で行ってみない?そしたら職業がつくからスキルが付くかもよ?」

「あら、そうなの?」

「よし!んじゃいっちょ行ってみようか!」

 初級ダンジョンでいいだろ。


 次の日は朝から出かけて初級ダンジョンへ。

「ここがダンジョンの入り口かぁ」

「ほらお父さん早く入って」

「「あ」」

「何が聞こえた?」

「ちょっと奥に行こうか」

 後ろにひとがならんでるからな。


「私は行商人でスキルがアイテムボックスだったわ」

「俺は戦士でスキルが闘魂だ」

「母さんは俺が使ってるアイテムボックスが使えるみたいだね。父さんは戦士だからレベルが上がればダンジョン攻略できるやつ」

「あら、やったわ!隼人のみて便利だと思ってたのよ!」

「おれは戦士だ!母さんを守るぞ!」

じゃあ二人ともこれ着てね。あとこれも持って」

 母さんの方はシアが手伝って、父さんは俺が手伝った。

「槍か!」

「そう、俺たちで捕まえてくるからそれで突いて倒してね」

 レベリング?家族はいいでしょ。


「いやぁ!」

“ブス”

 魔石と小さな牙が落ちると、

「倒すと消えるのね不思議ねー」

「よし、どんどんもってこい!」

「はい!」

「お、多い多いぞ!」

 それでも槍で器用に倒していく。

 この日で10階層をクリアして父さんと母さんは疲れたようだ。

「ふー、つかれたがいい運動になったなぁ」

「疲れたわよ、今日は出前でも取りましょう」

「そうだな」

 母さんはレベル12で父さんはレベル16まで上がった。スキルを覚えて母さんは計算で父さんはスラッシュだった。


 夜は鰻重を出前してもらい父さんはご機嫌でビールを飲んでいる。

「隼人も飲むか?」

「まだ18だからダメよ」

「本当なら一緒に飲める年だったのになぁ」

「まあ、当分は無理だね」


 同級生はみんな二十歳なんだよな。

 俺たちだけ取り残されたみたいだが羨ましがられるだけだろうな。

「あ、車の免許取りに行くから」

「じゃあ私も」

「おう行ってこい!」

「そうね、必要だものね」

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