「今日は日食の日です。」

　そんな声が薄暗い部屋のテレビから流れてきた。

　今テレビのニュースで流れている日食をボ〜と見ている。

　見ていてふと気づく。

「あぁ…君も同じ欠陥品なんだね…」

　欠けている太陽を見てそう思った。

　だけど……

「なんで君は人気なの…？」

　テレビの取材を見ていると楽しみにしている人たちがいた。

　分からず見ているとある時分かった。

「そっか…君は完全品だったんだね…」

　太陽は中心が黒く欠けその周りを白いリングが輝いていた。

「今日はよく眠れそう…」

　そう思い階段を登った。

　寝室は一個上の階にあるため階段を登る必要がある。

　登るとふわっと風が体を通り抜ける。

　そしてベッド（空中）に飛び込む。

　優しい布団（風）に包まれ眠くなり瞼を閉じた。

　その直後「ドンッ」と鈍い音と誰かの叫び声が聞こえた気がした。

　でも、いいや…無視しよう…眠いから今は…

　じゃあ、みんな…

「おやすみ…」

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