第43話
ボンボネーラについてグディソンを探す
「グディソンさん、ちょっといいですか。」
「あれ、トラフォードさん、ずいぶんと久しぶりですね。どうしました。」
「なんか、あれですけど。戻ってきたので報告です。」
「ああ、そうですね。じゃあ、食事のときに聞きましょう。夕方で良いですか。」
「ええ、判りました。あと、キャロウさんを屋敷に泊めてもらってもいいですか。」
「ああ、竜人の方ですか。どうぞどうぞ。」
「キャロウさん、ボンボネーラ唯一の屋敷に泊まってください。」
グディソンと別れて、カンプの天幕に行く
「おう、すまない、報告はどうなっている。」
「夕食のときです。」
「カンプ、キャロウさんをお願いします。屋敷だそうです。」
天幕をでてビセンテの工房へ行く
「なんだ、急に入るんじゃない。」
ビセンテはヴィラとの時間を邪魔されて不機嫌だ
「戻って来たので報告に来ました。」
「上手くいったのか?」
「上手くいきました。」
「そうか。」
「それだけですか。」
「ん、まだ何かあるのか。」
「…ないです。」
「詳しい話はあとでな。」
「判りました。」
工房を後にする
なんだかなあ
訓練場に行く
誰もいない
狩場に行くとヴィカレージさんがいた
「トラフォード、戻ってきたか。」
「はい、報告に来ました。」
「そうか、……何かあるか。」
「そうですね。ミュルクヴィズ製の弓矢が手に入ることになりますか。」
「…、それで。」
「いや、山賊、ダンジョンに巣くっている山賊を殲滅しないと。」
「ああ、そんなこともあったな。まかせる。」
「えっ、何を言ってるんですか。」
「まあ、後で考えようか。」
「判りました。」
狩場を眺めていると、出てくるゴブリンが槍で串刺しにされている
狩場を出てひとを探す
「で、俺のところに来たと。」
「はい、プラモールさんなら何か知っているかと。」
「そうだな、とりあえず、何もねえ。」
「えっ、そんな。」
「落ち着け、今までの冬は死人がでたりしてたんだ。」
「聞きました。」
「今回は屋敷もあったし、食料も豊富で、死人も出なかった。」
「問題なしと。」
「病人やけが人も最近少ない。」
「はあ。」
「まあ、悪いことは起きてねえってことだ。」
「そうですか。」
「まてよ。モイシュに聞いてみろ。なんか浮かない顔してたぞ。」
モイシュさんを探す。林の外れに立っているモイシュさんを見つけた
「モイシュさん。」
「ああ、トラフォードか。帰って来たか。」
「はい、それでモイシュさんに質問があります。」
「質問ねえ。答えられることなら、なんでも。」
「ボンボネーラなんですが、良いことばかりというか順調だという話です。」
「そうだね。」
「ほんとにそうですか?」
「今は悪くないね、でも悪くなるのかこれからだね。」
「?」
「そうですか、竜人の方々には本当にお世話になります。」
「いえいえ、ボンボネーラとの協力あってこそ。ここまでこれたのです。」
食事処でグディソンとキャロウさんと食事している
「新しいコシュタガンケンもパブロペトリのみなさんのおかげですね。」
「カンプさんの設計あってのものです。」
この場に居ないカンプがうらやましい
忙しいとか言って逃げた
「ハムデンのダンジョンだけが気がかりですな。」
「そのときはトラフォードの判断が間違ってました。お詫びいたします。」
ますます居づらい
「ゼルズラに開拓民を送り込むのを心待ちにしていますよ。」
「ハムデンについては善処します。」
あっ、これは先送りだな
「ほう、そうなのか。」
キングストンが言う
「だから、木が足りなくなるともううぅす。」
ルジキニが9気筒コシュタガンケンを操って戻って来た
それに乗って、キャロウさんは帰った
状況を説明して、キングストンを説得するのを手伝ってもらっている
「それで、ゼルズラに開拓民を送り込みたい、木こりに木を切ってもらう。」
「なるほど。」
「モイシュさんの話では2度目の冬が来る前に木が無くなる。」
「そうか、割と短いな。」
「噂が広がって、ボンボネーラに人が集まっているらしい。肥料が必要で、そのためには木が必要だ。」
「じゃあ、すぐにやるか。」
「あなた、お忘れになったの。近くにダンジョンと山賊がいるのよ。」
キングストンの隣にはメスタージャが居た
「私とこの子を置いて、危ないところには行かないでね。」
大きなお腹をさすりながら言う
「ん、ああ、十分な準備をして危険が無いようにする。」
キングストンの命運はメスタージャが握っている
「カンプ、パブロペトリに行こう。」
「ああ、いったいどうした。」
キングストンは判ってもらえたが、準備ができないと討伐は実施されない
「機械人形は凄い戦力になるとみんなに示す。」
「なるほどな、よし、行くか。」
「ミュルクヴィズにも寄りたい。」
「どうしてだ。」
「自分が育ったダンジョンも確認したい。そのための道の下調べだ。」
「よっしゃ、いつ出発だ。」
「もう一人、同行させたい。」
「だれだ、ルジキニか。」
「あいつは隊商で忙しい。」
「まさかイドゥナか。」
「そうだ。」
「…ミュルクヴィズでもめるぞ。」
「…何とかする。」
「ん、トラフォード、何にゃ。」
「すまん、話がある。ちょっといいか。」
そこは
「
「ん、大きくなったら賢いけど。小さなうちは面倒を見る必要があるニャ。」
「実は出発する。」
「今度はどこニャ。」
「ミュルクヴィズ、パブロペトリ、もしかしたら全く別の場所にも行くかもしれない。」
「そうニャのか。」
「一緒に来てほしい。」
「…。」
「準備があるから3日後に出発する。」
「トラはかってニャ!」
「えっ。」
「ほったらかしにしといて、今更ニャ。」
「いや、忙しかった。」
「言い訳ニャ。」
「すまん。」
「あやまれば済むわけニャいニャ。」
餌の入った樽が投げられた
厩舎から逃げた
カンプの天幕に行く
「どうだった。」
「わからない。来るかどうか返事がなった。」
「しょうかねえな。とりあえず、準備はしといて、予定通り出発だ。」
カンプは紙に書いた図面を見ながら答えた
3日後、イドゥナは来なかった
「まあ、そんなに気にするな。」
「…。」
「まだ、ダメと決まった訳じゃない。」
「…。」
「女はいっぱいいるじゃねえか。」
「…。」
「男女ならミュルクヴィズに、」
「…言うな。」
「まあ、女だけが人生じゃねえ。」
コシュタガンケンはそんなのをお構いなしに進む
ミュルクヴィズを目指す
「ダンジョンの存在理由みたいなのは判ってきたが、だれが作ったのかはわからねえな。」
「なに、突然変なことを言うんだ。カンプは心当たりがあるのか。」
「ないなあ、いや、もしかしたら、まさかな。」
「教えてくれ。」
「宇宙に逃げたやつらが居る。そう言っただろ、そいつらかもしれねえ。」
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