仁城 琳

おばあちゃんち

風鈴の音

線香の匂い

久しぶりに合ういとこ

濡れるのも気にせず撃ち合う水鉄砲

お皿に残されたスイカの種と皮


甲子園のサイレン

汗に混ざる嬉し涙

汗に混ざる悔し涙

何人ものライバルたちが 踏みたくて仕方なかった

甲子園の土


山積みの宿題

鬼になったお母さん

恨むのは今まで遊んでいた自分

遊びの間にもうちょっとやっといてくれよ

写させてくれと友達に泣きつく


セミの声

ひっくり返ったアブラゼミ

たった7日の儚い命

うわまだ生きてたアブラゼミ


色んな思い出残しながら

今年も夏が去っていく


  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

仁城 琳 @2jyourin

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ