第2話
これを読んで答え合わせをしてほしい。
まず、言っておく。
お前が悪い。全部お前が悪い。
誰かがまともになった時、男が、自分の男らしくないところを恥じた時、女が、私がされたらどうかと自問自答した時、なぜか必ず、
「大丈夫、気にしなくていい。」
そうやって悪い方に引き戻す奴がいる。
私はそいつを憎んでいる。とても憎んでいる。だから書き始める。お前のせいで書き始める。
お前には、私のお気に入りの美容院。そんな風に映っているのだろうか?
必死で探した美容院。その美容院に初めて行った日、私が指名した美容師が聞いた。
「何で、バッサリ切ることにしたんですか?
」その日、私は、長い間ずっと肩に掛かる位にしていた髪をバッサリ切った。
覚えているだろうか?
その時、同じ美容師に時間差で担当してもらっていたお姉ちゃん。
「今度、旦那連れてくるわ」と言って帰って行った。
私はその質問にどう答えていただろうか?
「彼氏にプロポーズをされてたけど、結局断ってさ。ずっと迷ってたけど、私、父親が亡くなってんねん。で、亡くなってからの寂しい気持ちを忘れたくて、すぐに仕事変えて医療事務で働きに行っててんよ。母親が泣いてばっかりで心配でさ、すぐ帰ってこれる近くの病院。だから、まずはほっと一息付きたくて。最初から迷うんやったらやめようと思って。だから、ばっさり切って下さい。」私はそうやって明るく答えた。
結婚とは人生の中で大事な事の1つだと思う。男でも女でも。それを前提として、私がプロポーズ、婚約を解消したのも、後悔はしていない。
ただ、その理由が、お前らであった事、そしてわざわざそれを言わせるところまでにしたお前らに、吐き気がする程の嫌気を感じている。
その婚約者の名前はウラタである。
もう一つ言っておこうか。医療事務を退職する時、院長含め、職場には、結婚するので退職します。そう伝えている。私には、証拠がある。
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