動くな!
あくび
第1話
言ったか言ってないか、その答えは、言ったである。
誰に言ったかと言えば警察にである。
その後どうなったか、それは言えない。
もし、自分のこれまでの悪事が、ばれているとしたら、更にはその証拠があるとしたら、私なら大人しくするだろう。
こうして始まったあいつのブログは、オレたちに底知れない絶望を与えた。
ここまで読み進めただけで、あきらとの連絡が途絶えた理由はこれだと直感した。
あいつのブログは確か、、風水の事を書いていたような?何ページか見た覚えはあるが、いつまで経っても更新されないまま、オレたちも進みそうもないブログは置き去りにして、あいつらの付きまといだけに専念した。
ブログは続く。
小説を書きます。
タイトル「答え合わせ」
フッと鼻で笑ったが、内心は一ミリたりとも笑っていなかった。
スマホ、スマホ……。
あきら、あきら…、スマホを持つ手が震える。何で震えるんだよ!一旦、スマホを離して、ぶるぶるしてる右手を左手で握り潰した。
とにかくあきらに電話しないと。スマホを顔に押し付けながら、受けそうもないあきらに
電話をした。
どれだけの時間が経ったのか、顔に当たる、開けたカーテンからの風の温度が違って、オレは我に返った。
机の上にペタンと置かれたスマホを力無く取り上げる。オレの気ちがいじみた発信履歴の数、それに反応はないようだった。
あいつのブログの続きは、あきらからの電話を待ってから読もうと決めていた。
それでもなぜか、今更になって涙じみたものが出てくる。オレのTシャツはぐしょぐしょに濡れていた。
あきらのやつ……、くそっ。
お腹を丸めながらパソコンを開いた。
マウスを持つ手が震える。落ち着け落ち着け、オレ落ち着け。
必死であきらの事を思い出す。
またその話かよ。内心は思っていた。でも、言えなかった。今なら言える気がした。
あきらが決まってする話があった。
オレはあいつのブログを読む、読むぞ。
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