第3話 兄弟

 前話で父と母について説明した。僕の家庭環境について話していくには兄弟の存在も不可欠である。両親の家庭環境や人格説明は後の僕自身の説明にも大きく関わってくる。


 僕には双子の弟がいる。弟は母に似たタイプである。勉強はめっきりだめだ。高校受験ですら、どこにも入れなくなるところだった。弟は、それはそれは純粋でまっすぐで一直線な人間だ。彼の長所であり短所でもある。あまりにまっすぐであるために、そのまっすぐがだ正しかろうが間違っていようがまっすぐである。それに彼自身のルールに則って動く、という行動のパターンから決して変わることがない。彼は長男であるために、そこそこ自由の利いた生活を送っていたように思える。勉強がからっきしダメな彼は、幼いころから大好きな職の道へと進むために高校、専門学校と進み、現在、東京の飲食店で勤務している。何だかんだ働きながら頑張っているらしい。彼は高校の頃から自由を楽しんでいた。両親が彼の好きにさせていたこともあるだろう。大学進学は鼻から考えていなかったために、就職後の生活を見越して自由にさせていたのかもしれない。専門学生時代も泊りで遊びに行ったり、家にほとんどいない日が多かった。弟は、まっすぐな分、非常に怒りっぽく短気なところがある。手が付けられないほどに。それも相まって自由にさせていだのだろう。

 妹もいる。年はかなり離れている。父も母も、年が離れている子供だからか、末っ子だからか、非常に彼女に対して優しい。僕は妹のことをこの上なく好いている。妹は年の割にものすごく大人びている。周囲の状況把握や気の利かせ方に優れている。彼女は父に似たタイプである。勉強や運動、家事についても積極性があり自分から進んで行っている。美術の才能もある。家族の中では、一人だけ性格が際立って異なり、おふざけ大好きな天真爛漫さがある。彼女の短所はあまり思いつかないが、頭の回転が速い分、悪だくみしがちなことだろうか。ばれないようにいたずらするのが得意である。

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