第21話

「ということだ。人質・・・考えてもいなかったが。」

「どうするんです〜?こちらは幹部が5人しかいな〜い。こちら側は結構辛いですよ〜?」

「誰が行こう?」

「あちら側に行ってもタフなやつじゃないと難しくないか?」


こちら側に不利であると考えての人質であろうと思う。

変に相手に需要がないと考えられたらこちらが不利になる。

かといって、重要な人を送ってしまってもこちらが不利になる。

どうしたものか?


「あの、俺が行きます。」

「左牙?どうしたんだ?どっか悪いのか?」

「いや、そういうわけじゃない。俺ら2人で考えたんだ。」

「片方がいなくても俺とイオリがいるから護衛は大丈夫だ。」

「だから、俺にいかせてほしい。」


右牙と左牙は交互に話をして、淡々と説明した。

2人の話はとても理解ができなかった。

2人はハヤブサに次いで凛をとても信頼している。

それが、左牙が凛の元から離れることを決意した。


「どうしたんスカ!?!?!?!?」

「うるさいうるさい。凛さんのためならどこにでも行きますよ。」


彼が決意したというのなら、無下にした方が無礼だ。


「いいんだな?私から離れて、向こうでどんなことをされるのかわからないんだぞ?」

「いいです。凛さんのためなら自分の命だって捧げます。」

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