第20話
あれから2ヶ月が立った。
季節はもう秋になろうとしているが未だに30度を超える日がある。
朝と夜の気温差で倒れてしまう人が続出しているとニュースで見た。
また、糸和津家の事業の一つが大成功を収めたと言うニュースも報じられた。
何でも、焔の話によればこの事業を最後に当主は引退するらしい。
焔が成人して正式に当主になるらしいが、それまでどうするんだろうか?
ピンポーン
「右牙〜?出てくれない?」
「いいよ!」
ガチャ
「あ、
「そんな言い方しないでくれ。それに俺は裏切ったわけじゃねえ。話をしに来ただけだ。」
「はいはい。とりあえず、中に入って。」
この人は
今回は同盟を結びたくてここに来たらしい。
正直、最初は疑っていたが、相手から強く押されたため、仕方なく招いた。
凛達が今いる場所はハヤブサが用意した仮の待機場所だ。
アジトの場所を知られては困るからな。
「本日はありがとうございます。すみません。教祖は急遽来れなくなってしまい、俺1人で来ました。これ、お菓子です。」
「あ、どうも。」
「ちょっと凛さん!素直に手に取らないでよ!ヒヤヒヤする。」
「別にいいだろ?教祖がいない、お菓子に何かある、とすれば本当に何かやましいことしかないからな。私が機能しなくなったところで他の人がいるし大丈夫だ。」
「こんなところでチーム内でいちゃいちゃしないでください。はぁ。」
変なため息をつかれたところで本題について話し始めた。
「わかる通り、それぞれのチームが力をつけ始めている。我々もつけなければと思ってはいるが難しい。それははそちらも同じだろう。だから、2チームで力をつけようと言うわけだ。どうだ?そちらとしても好条件だと思うが?」
「この話が来るだろうと思っていた。いいよ。」
「では同盟のための交換は何にしましょう?」
「何がいいんだ?そちらから先に提案があっただろう?考えがあるんじゃないのか?」
「・・・人質だ。こちらからは人質として幹部をやる。そっちからも人質が欲しい。」
「わかった。それに関してはうちも考える。今回はこれで帰ってくれ。すぐに会議を始める。」
「光栄だね。いい返答が来ることを祈っているよ。」
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