第19話

次の日、みんなそれぞれ自分の家に帰った。

凛はまた、バイトの毎日が始まった。

だが、他の勢力拡大化は止まらなかった。


「一体これから何をしようと言うのだ?これだけ勢力を伸ばしたところで統率がとりにくくなるだろう。抗争でも起こすつもりなんだろうか?」

「三つが同じ時期からって言うのが気になりますね。」

「提携してる、とかあるんかな〜?」

「こっちも力つけてないとヤバくないっすか!!!?」

「それもある。が、今は三つのチームがどう言う関係なのかを洗いざらい調べることが重要だ。ハヤブサ、頼めるか?」

「問題ありません。遂行します。」

「ありがとう。今日はこれで解散。ゆっくり休めよ。」


暗い夜道をトボトボと歩いていると双子がついてきた。

軽快な足取りで後ろを付いてくる。


『あの一件以来、右牙と左牙には護衛をしてもらっているが、2人は家に帰らなくて大丈夫なんだろうか?』


右牙と左牙は日中バイトに行っている時以外ずっと凛のそばにいる。

家にいる時でさえも必ず目の届く範囲や、音が聞こえる場所にいる。

なので流石にトイレや風呂までは入ってこない。

凛からしたら、最初は食費や寝床に困ったが、

いつの間にかどこからか発生したお金で食べ物を買って食べていて、

掃除までしてくれているから、正直、寝床以外困ってない。

今の2人の寝床はソファとカーペットの上になっているが、

ちゃんと敷布団を買ってあげようと思っている。

だからこそ、家に帰っていないことが心配なんだ。

今まで帰る場所があったんじゃないか?

もしかして帰る場所がなくて困っていたんじゃないか?

なんて考えるようになった。


『とりあえず、今は2人の食生活も心配になってきたからちゃんと栄養のある物を食べさせなきゃ行けないな。』

「右牙ぁ?左牙ぁ?買い物に行くけど付いてく?」

「「行きます!!!」」

「うるさいうるさい。近所迷惑だから。」

「「はい」」

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