第22話

交換の日。

指定された暗い場所に凛と左牙、

相手からはこの前の音成さんともう1人、外面が良さそうな人がいた。

凛たちからは左牙を、

相手側からは千都世という名前の幹部・会計役が人質になった。

金管理をしている奴が人質に来ていいのか?


「よろしくお願いします。会計役兼執事の千都世と言います。」

「本当に大丈夫なんですか?あなたが来て・・・。」

「はい。これからお世話になります。」

「あなたが来ると、ハートに支障は出ないのですか?」

「心配してくれているのですか?ありがとうございます。ですが、大丈夫です。僕の変わりは他に置いてきたので。」


心配になった。ハートのチーム情勢ではなく、彼のことが。

変わりがいると言われ、彼は安心しているのだろうか?


「本当に大丈夫なの?」

「はい!」




とりあえず、凛の家に千都世を預かることにした。

家で預かることにはなるけど、それ以外の場所には家族がいるからな。

右牙には一緒にいてもらうことにした。

護衛の意味も兼ねているし、左牙がいなくて寂しくないのかと思ったからだ。


「上がって。スリッパはとりあえずこれ履いてて。」

「はい。ありがとうございます。」

「・・・。」

「明日からは右牙が一緒なので右牙に色々世話になると思います。私はバイトがあるので。」

「じゃあ僕、バイトのところまで送りますよ?バイクの免許は持ってるので。」

「お前に外を歩かせるわけねえだろ。よく考えろやクズが。」

「右牙、口が悪い。」

「・・・うっす。」

「バイクは結構です。暇であるのなら、この家の家事をお願いします。」

「わかりました。」


礼儀正しくて、身なりも結構いい。

どこの家の出かはわからないけど、変な奴が来るよりかはいいか。

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