第二十三話 お嬢様、コラボ……しちゃう?

「いや、本当申し訳ねーのですわ」

 

 そう言って私はリオ姉さまに土下座しまくりましたわ。

 

「いや、ほんと……私のフォロワーがおもクソ増えてるの完全に失念してたのですわ。ほんとすまんのですわ」

「いやいや大丈夫だよ~……そ・れ・よ・り~むふふ~」


 そう言うと、リオ姉さまはスマホを眺めて、ほっぺたを膨らませて笑いましたわ。


「エリがそこまで喜んでくれるなんて、嬉しいよ!」

「……ふぁっ⁉ い、いや別に喜んでねー……」

「えっと何々~……お姉さまから新しい変身アイテムプレゼントされましたわ! さいっこうにハッピーですわ‼ ……だって~」


 そう言って、リオ姉さまは私が写真に付けて投稿していた文章を読み上げたのですわ。


「はうっ……な、何故それをっ⁉」

「むしろ私がフォローしてるアカウントで投稿して気づかないわけないでしょ~」

「ぐ、ぐぬぬ……ですわ」


 ……いや、待ってくださいまし。

 よく考えれば当たり前ですわね。


「私、馬鹿すぎましたの⁉」


 ガーンですわ⁉


「まあ、そう言うことだから……もう、絵里ちゃんが喜んでるのは分かってるんだよ~」


 そう言われ、私は……私は……


「ええ、そうですわ! めっちゃうれしかったですわよ! ありがとうございますわ‼」


 顔を真っ赤にしてそう言いましたわ。


「よしよし、えらいえらい」

「子ども扱いしないでくださいですわ!」


 そう言って私は、しばらくの間、リオ姉さまから子供のように頭を撫でられまくったのすわ。

 ……まあ、まんざらでもなかったのですわ。



【閑話休題】


「それにしても……どうしましょうですの」

「どうしようって、何が?」

「何がって、私とお姉さまが姉妹関係ってバレてしまったことですわよ」


 そう言って私はネットの書き込みを見せましたの。

 そこには私とリオ姉さまの関係を詮索する声が……ずらーっと。


 もしもこんな私が、リオ姉さまの妹だってことが広まってしまえば……リオ姉さまのイメージを下げてしまうのですわ。

 

 ぞぞーなのですわ。


 なんて焦っている私と裏腹に、リオ姉さまは随分と落ち着いた様子でしたわ。


「うーんまあいいんじゃない? っていうかむしろ……」


 そう言ってリオ姉さまは悪戯っ子っぽく笑いましたわ。


「私とコラボ配信しちゃう?」

「は?」


 焦りまくっていた私は、リオ姉さまのその言葉に、思わず固まってしまいましたわ。


 ……えっと、つまりどういうことですの?


 コラボ? コラボって何かの隠語ですの? いや、んなわけないですわよね。文字通り……コラボってことですわよね?


 えっと、つまりそれは……人気配信者であるリオ姉さまとのコラボ配信という事ですわよね?


 ……つまりはあの、チャンネル登録者二百万人越えのリオ姉さまとのコラボ配信……


「ええええええええええええですわああああ⁉」




――――――――――――――


読んでくれてありがとうなのです!

作者からの少しの宣伝なのです。

新作を始めましたのですよ!


タイトルは『転生したら幽霊船だったので、この世のお宝すべて手に入れてやろうと思います。』

https://kakuyomu.jp/works/16817330665162212961


……知ってます? 船って彼女なのですよ。

是非読んで……コメントいただけたら最高に嬉しいのです!


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