229話 みんなでおふろ
「………………………………」
『?』
赤毛の子が平然とすっぱだかになって僕の真ん前に立ってて、何秒か僕はフリーズしてた。
……うん。
びっくりしただけ。
びっくりしただけなんだ。
僕はロリコンさんじゃない。
ロリコンさんはえみさんだけで充分だもん。
そんなことよりも、僕は小さい女の子には欲情しない。
まぁ大人の女の人にもしたことないけども……それはともかく。
『じー』
『じー』
……白髪の姉妹も見てきてる。
多分珍しいんだろうなって思うから、なるべく意識しないように。
赤毛の子は……多分高学年から中学生な体つき。
るるさんよりはちょっと大きいお胸と、筋肉がしっかりついたふともも。
「……そういや僕も、今はおっきくなってたんだっけ」
しゅるりと脱いだ服……なんか布をぐるって巻いた感じの珍しい構造のやつ……は、ぱさりと落ちて。
「あ。 ……はいてなかったんだ」
【!!??】
【ハルちゃん、もっと詳しく!】
【おい、どうした】
【何だお前、こういうときのためにイヤホンヘッドホンは常識だぞ?】
【いつもお風呂のときは服脱ぐ音とか水の音とか聴けてたんだよなぁ】
【うわぁ……】
【ノーネームちゃんこの人たちですぐにないないしてください】
【おい待て早まるな】
【俺たちは紳士だ】
【ただ神経を研ぎ澄ませて音を聞き取って興奮してただけだ】
【だめじゃねーか!】
【草】
【でもノーネームちゃんないないしないからセーフだろ?】
【ノーネームちゃんがそう言うならしょうがない】
【ノーネームちゃんが正義だもんな!】
【お前ら……】
なぜか服1枚だったらしい僕。
通りでやけにすーすーするけど過ごしやすかったわけだよ……春から秋の普段着なシャツ1枚な格好とおんなじだもん。
おまたは何も履いてなければ逆にすれたりしなくって安全だし、胸はあんまり動かなければ擦れてぴりってしない。
今の格好だって、腰のところで紐を結ぶ形になってたからか上半身の布がフィットする感じで平気だったっぽいし。
平気じゃなかったら、ここまで結構歩いてたからその時点でぴりぴりして気が付いてたはず。
『……おー』
『――……』
おっぱいはるるさんのよりあって、赤毛の子のとおんなじくらい。
ふと前を見たら目の合った、白髪のお姉さんの方もおんなじくらい。
Bカップくらいなのかな。
るるさんはAAとかAAAとか言ってたけど、僕は正直よく分かんないし。
あ、でも、白髪の妹さんの方とるるさんのがおんなじくらいかな。
ゼロでもないしえぐれてもないけども膨らんでもないって言う。
……や、この子の方がかすかに……って、あんまりじろじろ見ちゃ悪いか。
この子たちからはすっごく見られてるけども嫌な感じじゃないし。
単純に珍しいんだろうね。
あれだ。
僕たち男が、プールとかの着替えでお互いのを見てはしゃぐののおとなしいバージョンなんだ、きっと。
他の子のが珍しいだけ。
ただ、それだけだよね。
なんとなく背が伸びて太った感じのある体に違和感がありつつも、そんなことより温泉が気になる僕はさっさと服をくるくるって畳んでカメラさんのところへシュート。
【なんだ!?】
【これ……ハルちゃんの来てた……】
【!?】
【画面に映っているのがどの部位かで貴重さが変わるな!】
【お前……】
【けどハルちゃん! 服を置かれたせいでマイクがぁぁぁぁ】
【ああああああ】
【ああああああ】
【聞こえない! 聞こえないよハルちゃあああああん!!】
【草】
【ばかばっか】
【ハルちゃんが上がってきたらまた明るくなるだろうし、ちょっとひと息】
【ああ……この後はハルちゃんとロリっ子たちのお風呂上がりだからな……!】
【ノーネームちゃんも居るぞ!】
【ショタのもです!】
【しっしっ】
ぺたぺたと床を……いかにも天然温泉らしい、ちょっとごつごつした感じの石の床を歩く。
これでお酒があったらなぁ……奮発しての個室露天風呂付きの部屋だと最高なお酒が呑めるんだけどなぁ……。
『のーむー』
『あるて!』
?
「ノーネームさ……居た」
【♥】
……ノーネームさん、普通に服、脱げるんだ……普通に温泉、入るんだ……いや、良いけどさぁ……。
ノーネームさん。
手乗りサイズの人形さんになっちゃってて、見た目も服装も僕の色違いって感じの彼女……彼女?
彼女で良いや、ちっちゃいはだか見たから分かるけどもやっぱ女の子だし……は、子供たちに用意させたのか、桶にお湯を張ってその中で浮いていた。
……仰向けに浮いて、僕を見てた。
「ごめん、それ、ちょっと怖い」
【!?】
あ、びっくりしてる。
……うん、こうして表情ついて、頭の上に文字が出ると分かりやすいね。
ドラゴンさんなときも良かったけども、僕的には今の方が分かりやすいしかわいいから良いと思うよ。
『のうむ』
子供たちも興味深そうに桶を見てるし。
「……あれ」
そういえば、3人しか居ない?
「あの黒髪っぽい子たちは……あ、居た」
湯気がもくもくある中、浴槽の先にあの2人が。
よく見れば顔は似てるし……兄妹なのかな。
どっちが年上なのかは分からないけども……まぁ小学生だろうから大して変わらないか。
そんなふたりは、こっちをちらちら見つつも背中を向けている。
こっちの3人、赤毛の子と白髪の子たちはおっぴろげなのにね。
多分文化的な違いなのかな。
あるいは単に恥ずかしがり。
「……ま、どっちでもいっか」
ざぶっとお湯に浸かってみる。
……お風呂は好きに入るもの。
あんまり見られたくないんだったら見ない方が良いよね。
この3人も特に気にしてる風はないし、どのくらいかは知らないけども一緒に過ごしてお風呂に入って慣れてるんだろうし。
……あ、そういや1人は男の子だったっけ。
「………………………………」
僕の小学生のころを思い出してみる。
……中学も後半になるまで女の子のはだかには興味なかったし、小学生なら男でも別に問題無いか。
お姉さん?か妹さん?も背中向けてるし、見慣れない体は恥ずかしいだけなのかもね。
◆◆◆
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