195話 異世界……異空間?へ
【あの日の放課後、あの子が手を繋いでおろろろろろ】
【急にお洒落しだしたと思ったらおろろろろろろ】
【夏休みが終わったらおろろろろろろ】
【クリスマスの予定がもうあるっておろろろろろろ】
【知らないやつと手を繋いで歩いてておろろろろろろ】
【よりによって裏切った親友と手を繋いでておろろろろろ】
【ああああああ】
【ああああああ】
【ああああああ】
【ああああああ】
【ああああああ】
【ああああああ】
【草】
【ことごとく発狂してて草】
【そらそうよ】
【分かる】
【ハルちゃん目当ての配信で、まさかのハルちゃんが取られるんだ……発狂するのもしょうがない】
【しかも、なまじ月単位で「24時間ハルちゃんと一緒♥」な配信だったもんだから】
【親近感が半端ないんだよな、ハルちゃんに……】
【もう一緒に暮らしてるって信じてた】
【えぇ……】
【愛着が半端なくなってる】
【分かる】
【なんなら恋してる】
【分か……えっ】
【えっ】
【えっ】
【お前……ハルちゃんには子供を愛でる気分しか浮かばないだろ……?】
【でも、元はJKだぞ?】
【そうだった】
【つまり?】
【「憧れのあの子」感が半端ない】
【NTR感覚がすさまじい】
【ああああああ】
【ああああああ】
【ああああああ】
【ああああああ】
【草】
【事態が悪化している】
【しかも子供千人とかおろろろろろろ】
【草】
【メンタルが弱すぎる】
【だってそうじゃん? このまま配信が続けば、下手するとその場面よ?】
【おろろろろろろ】
【おろろろろろろ】
【おろろろろろろ】
【おろろろろろろ】
【ああああああ】
【ああああああ】
【ああああああ】
【ああああああ】
【どうしてそんなこというの!!!!】
【ばか! あほ! ないないされちゃえ!!!】
【草】
【コメント欄がひでぇ】
【お前ら……ハルちゃんのマジなピンチに、本当に……】
僕が連れてかれるらしい、魔界。
どんな世界なんだろ。
……とりあえずはこのドラゴンさんが魔王って時点で、ほとんど焦土みたいな世界なんだろうけども。
ああいや、僕みたいな人間にわざわざ近寄ってくるくらいだ、適当なお気にの人間とその家族とか勢力……国とかは守ってるかもね。
なんなら……人間の基準だとロリコンさんだから、僕みたいにちっちゃい女の子たち囲ってるとかしてそうだし。
それならちょっとは安心……?
だって……ほら、ねぇ?
このドラゴンさんしかいない世界で、延々千人産む地獄の時間とか……しかも何年どころじゃないでしょ?
何十年、毎日産まされる儀式……うげぇ。
でも地球の人たちを人質に取られたらやるしかない。
大丈夫、僕、男だから。
つまりは男にお尻を好きにされるようなもんだから……そう思い込めば、まだぎりぎり耐えられる気がする。
……むしろ、いっそ心まで女の子になってたら「きゅんっ」して、すんなり楽になれたかもね。
僕はいつまでも僕だったし、多分やられちゃっても変わらないだろうから無理だろうけどさ。
……沈静化魔法のための魔力、いっぱい貯めとこう……それくらいしかない。
沈静化と感覚薄くするやつでしのぐんだ。
運が良ければ19年手を出されないかもだけど、このドラゴンさんの口ぶりからオスだろうし、「やっぱおいしそうだからいただきます」されるだろうし。
男はこらえ性がないんだ。
僕も男だから理解はできる。
やだけどね。
『我が魔界はだな。 このように魔力も薄くて強者の存在しない世界ではないぞ。 我が下した魔王軍が統べている素晴らしい世界だ』
「魔王軍ですか」
『うむ、我の配下が統治している偉大なる世界よ。 滅ぼした世界は万を超え、支配下には数百万の眷属達も居る』
「何万もの世界を滅ぼしてきて、何千もの世界を何百万の部下さんたちと統治してる大魔王さまですか……はー、すごいですね」
『うむ! 我が伴侶も理解したようで嬉しいぞ!』
「そうですか」
あ、もう伴侶……奥さん扱いなんだね。
まぁ同意しちゃったし。
こんなリップサービスで喜んでくれるならちょろいもの。
キャバクラのお姉さんの気持ちがちょっと分かった気がする。
行ったことないけど。
とりあえずおだててよいしょしよっと……それで負担が減るなら安いもんだし。
【何万の世界!?】
【何百万の軍勢……】
【はえー】
【なんかすごすぎて分かんなくなってきた】
【話のスケール、ぶっ飛びすぎてない?】
【ハルちゃんも実感してないっぽいな】
【そらそうよ】
【けどそんなのあるのか? 他の世界なんて】
【あるんだろ……ダンジョン自体が地球の物理法則外なんだぞ】
【そうだった】
【ダンジョンでドロップするのとか、組成が地球のと違うからって一大産業なんだし】
【ダンジョンが発生して以降、異世界とか平行世界とか、どの学者さんも真面目に研究してるもんな】
【それどころかどの国もそこへ行こうって予算組んでるし】
【……この配信のせいで、その動き、加速しない?】
【するな……】
【ああ……】
【まぁその前に、侵攻されたときを想定して今から大変だろうけどね】
【政治家さんたちも官僚さんたちもお家帰れない?】
【年単位で帰れないだろうなぁ……】
【世界を何万も滅ぼしたって言ってるの、配信で証拠として残っちゃってるし……】
【映ってるドラゴンとハルちゃんの会話でほぼ確定だもんねぇ……】
【かわいそう】
【かわいそうだけど、多分缶詰にならざるを得ないだろ……】
【まーたハルちゃんがしでかしちゃったか……】
【今回はお手柄だけどね、事前に脅威知れたから……】
【ダンジョン以外にも、ある日突然、空からこんなドラゴンたちがわんさかと襲って来る恐怖が生まれたのか……】
【ああ……】
【10年前なんて目じゃない被害出そう】
【今度こそ数十億生きそうだな、被害者……】
【それ、もう地球滅亡じゃない?】
【でも、とりあえずハルちゃんが身代わりに……】
【ハルちゃんのおかげで、このドラゴンの勢力は来ないみたいだけど……】
【ひとつある以上、他の世界からだっていつ来るか……】
【ハルちゃん……】
【ちくしょう……】
【こうして見てるだけしかできないだなんて……】
たくさんの世界。
マルチバース、それとも他世界解釈。
そのへんの本を読み漁った知識がおぼろげに浮かんでくる。
……ここまで来ると、もはやファンタジーだ。
たくさんの異世界を、魔力か何かでこじ開けて移動して侵略して。
人間だけじゃなくてたくさんのモンスターが入り乱れての生存競争。
地球なんて、温すぎる環境にもほどがあったんだね。
人間って言う種族だけが、ちまちま戦ってるだけだから。
『では、時空の穴を開こう』
そう聞こえたと思ったら、ふっと体が軽くなる。
「なにが、………………え」
薄暗さの質が変わったって感じて見上げると、周りは不思議な空間。
【は?】
【なにこれ】
【宇宙?】
【んなわけ……もう何でもアリか】
【それよりハルちゃん、このままじゃ】
【ノーネームちゃーん! このままじゃ公開NTRだって!】
【いない……】
【ノーネームちゃん、ショックすぎて気絶してるとか】
【こんなときに!?】
【だってさっきのハルちゃん、どう聞いても大ケガしてたし】
【そんなぁ】
「ほぇー……すごーい……」
【草】
【かわいい】
【自分の運命知ってるはずなのにかわいすぎる】
【このマイペースっぷりよ】
【かわいすぎて草】
【こんなときでもハルちゃんはハルちゃんなんだな】
◆◆◆
新作の『ユニコーンに懐かれたのでダンジョン配信します……女装しないと言うこと聞いてくれないので、女装して。』https://kakuyomu.jp/works/16818023211929600076は10万字を突破。男の娘にもご興味のある方は、ぜひお読みくださいませ。
「ハルちゃんがこれから何やらかすのか気になる」「おもしろい」「TSロリっ子はやっぱり最高」「続きが読みたい」「応援したい」と思ってくださった方は、ぜひ最下部↓の♥や応援コメントを&まだの方は目次から★★★評価とフォローをお願いします。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます