第23話 完全に平和な日常を取り戻す
いたずらで付き合っていた男に殺害される。第三者の心を弄んできた女に、ふさわしい死に方だと思った。
自分はかわいいから、どんなことをしても許されると思っていたのだろうか。脳のおかしい女だから、十分にあり得るように感じられた。
豊は事件を起こした犯人に、心から感謝していた。ありがとう、本当にありがとう。心の底からありがとう。
女たちも口にしないものの、どことなく喜んでいるように見えた。乃蒼の態度に対して、不満を抱えていたものは多いようだ。
男はがっかりとするものが多かった。一度でいいから手をつないでみたい、肌に触れたいという思いをもっていたようだ。性格は0点だけど、スタイルはめちゃくちゃよかった。
乃蒼が殺害されてからは、美穂と接する時間を増やす。わがまま女とは異なり、相手を思いやる精神を持っていた。
「美穂さん、遊園地に行こうよ」
「遊園地よりも、海水浴がいいけど・・・・・・」
真夏の定番に上がる海水浴。こちらもいいかなと思った。
「そうしよう」
「豊君のために、とびっきりの水着を準備してくるね」
美穂の水着を見られると知り、鼻息は荒くなっていた。
「豊君、羽目を外し過ぎないようにね」
「わかった。わかった」
海水浴に行ったら、大好きな人に想いを告げようと思っている。彼女の様子からして、OKしてくれる確率は高い。
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