開幕前のいつものやつ。
そんな彼とは、ビクトリーズに入団して、公に生存確認されるようになる前から、唯一レベルでちょくちょく連絡は取っていた。
今でも、地元帰った時は年1くらいでその頃の同級生を交えてご飯食べにいったりするものね。
ほんとにね、既に仕組まれた練習メニューよりも、自分で考えて自主的にやる練習の意味というのを考えさせられるわけですよ。
ですから、指導した地元の高校生にもそういう実感を得てもらいたくてという願い。
なるべく全員でやる練習はぎゅっと短くして、ウォーミングアップも自分で始めて、班行動で練習の待ち時間を極力失くす。
そして全体練習が終わった後に、自然に自主練習出来る時間を作る形にしたんですよ。
そういった観点から見ると、日本式は強制的に時間もメニューもギッチギチでも当たり前ですが。
メジャーはあんまり練習しないのかと言われるとそうではなくて、やらなくちゃいけないトレーニングの時間が短いだけで、グラウンドにいる時間は日本の時と変わりませんわね。
特にわたくしのような1年目のひよっ子は部屋に引っ込んでいる暇はないですから。
メジャーという場の空気に慣れたいのもそうだし、みんなに顔を覚えてもらうという意味も込めて、なるべくグラウンドやトレーニングルームにいる時間を増やす努力はする。
朝7時に起きて、直ぐに朝飯を食べ、軽めのマッサージをしてもらった外に出て散歩がてらに歩いてグラウンドへ行き、8時からの1時間はウォーミングアップ。
9時からキャッチボールを始めて10時半頃のバッティング練習に参加。終わったら少し守備練習がてらのボール拾いをして、サンドイッチセット的な昼飯を食べたら、午後はサブグラウンドに行ってみっちりノックを受ける。
それが終わる時間になるとメイングラウンドが空きますから、同じ考えでやって来た選手と一緒にまたフリーバッティングをする。
ボールを投げてもらったり、俺がバッティングピッチャーをすることもある。
そして軽食を食べて、走り込みとウエートトレーニングをして、しっかりじっくりマッサージをやったらだいたい夕方になるという流れですかね。
キャンプ地のホテルにはないんですけど、すぐ近くに大浴場施設。かっこよくいうとスパのような場所があり、そこの2ヶ月分のフリーパスを桜井さんと黒崎さんの分も購入して、平柳君チームと合流してお風呂を入りにいく。
サウナがいくつもあったり、海が見える露天やジャグシーとか岩盤浴とかも、もちろんありますから。
そしてそのままご飯に行き、帰ったら対戦が多くなるだろうチームに所属するピッチャーの映像を確認していらもうおねむですよ。
寝る前にパソコンで家族の皆さんとお話をして、終わったらフルーツやアイスを食って寝る。
週1の休みには、双子ちゃんとかずちゃんが襲来しまして、フロリダの遊園地に行ったり、ビーチに行ったりと楽しい時間を過ごしたりする。
そんな時間が2週間も過ぎようすると、早くも暦は3月になり、ボチボチ対外試合に加わってやっていきますかという流れに。
チームの主力選手はゆっくりとしたスタートを切る中、平柳君は1番ショート、俺は2番レフトというところでスタメン出場が続く日々。
どれどれ。日本代表にも名を連ねる2人の実力はどないやねんという雰囲気が至るところからビシバシと感じる。
多数のメディアもそうだし、本拠地から200キロないところですから、足を伸ばしてやってきたシャーロットファンもそう。
そしてチームメイトも同じ。
最初の2試合、3試合はようこそメジャーリーグへといった感じで、みんなが温かく出迎えてくれるのだが、ピンクバットの凡打が10打席15打席と続くと、次第にため息が大きくなっていく。
ほら、わたくしって、花粉症でもないくせに、春先はちょっと調子が上がって来ないタイプですから。
しかしそんなことまでアメリカのファンは知りませんから、オープン戦の半分が過ぎようとしても俺のバットから1度も快音が響かないとなると、だんだんと怪しい雰囲気になってくるのだ。
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