◆同級生の女の子がサイボーグで俺の護衛だった件

◆【悲報?】同級生がサイボーグで俺の護衛だった件【朗報?】


1.名無しのオマイラ

 やべぇ。まさか、こんなラノベみたいなコトが現実でもあるとは


2.名無しのオマイラ

 スレ立て&釣乙


3.名無しのオマイラ

 まぁまぁ、いきなり釣ときめつけるのはイクない。でも、ちょっとフカシ入ってんでしょ


4.名無しのオマイラ

 1がすげーボンボンとかなら、ボディガードくらいならいても、まぁヘンじゃないわな。そのヘンどうよ?


5.>1

 おけ。実名バレしない程度に俺の現状さらしてく

 この春、高校2年になったばかりの男で、成績もスポーツも平均レベル

 うちの親自体は一応会社経営してる


6.名無しのオマイラ

 これはボンボン


7.名無しのオマイラ

 うむ。まごうことなき金持ちのドラ息子


8.>1

 ドラ息子言うなや! 確かに極貧とは言わんけど、経営してるの小さい町工場やで。従業員はたしか20人くらい


9.名無しのオマイラ

 下町ロケ〇ト?


10.>1

 まさにあれくらいの規模。なので、景気の波とかお得意様の機嫌とかに右往左往してる感じ。


11.名無しのオマイラ

 ふむ。つづけてつづけて


12.>1

 10歳の頃に引っ越してきたんで幼馴染と言うにはちと遅めやけど、隣の家に同い年の女の子がおるんや

 そいつとは小中高と同じ学校で、同じクラスになることも多かったし、仲は悪くない方だったと思う


13.名無しのオマイラ

 仲のいい異性の幼馴染とか許されざるよー


14.名無しのオマイラ

 リア充は氏ね!


15.>1

 もちつけ。仲がいいとは言ってない。一緒に登校したり弁当作ってくれたりするわけでもないし、ストロベリーなことは全然ない

 せいぜい、顔合わせた時、ちょっと雑談するくらいやな


16.名無しのオマイラ

 それでも……雑談だけでも拙者たちには血涙がでるほどうらめやましいのでござるよ


17.名無しのオマイラ

 同感だが続きを聞こう。1はなんでソイツが護衛、おまけにサイボーグだなんて思ったんだ?


18.>1

 それが……その……今日の帰り、たまたま校門でばったり会っていっしょに帰ることになったんだが……


19.名無しのオマイラ

 ──にくしみでひとがころせたら(ギリィ


20.>1

 だからもちつけ。どこか寄ったりとかしない、ホントに家に帰るだけなんやから

 で、その時、いたずらな風のおかげ……もといせいでアイツのスカートがめくれて、スカートの中を目撃したんや


21.名無しのオマイラ

 らきすけ体質。これは主人公ですわ~


22.>1

 いや、とっさにアイツが押さえたんでパンツまでは見えんかった

 でも、ふだん隠れてる太ももとか膝のあたりが見えたんやけど

 膝から下がどう見てもメカやったんや!


……

…………

………………


 「──もしかして、観たでござるか?」


 ポニテールの少女が真っ赤になってスカートを押さえる仕草は愛らしいが、その口調はいささか古めかしい。


 「──すまん。見えた」


 一瞬とぼけようかと思ったものの、昔から少女に隠し事ができた試しがないため、素直に観念して、少年は事実を認める。


 ただし、この場合見えたのは少女の下着ではない。そのことはふたりともわかっていた。

 普段は黒ストを履いたうえ、膝下10センチのスカートと白のハイソックスでガードされている少女の下肢──具体的には膝から下が一瞬とは言えあらわになったのだ。


 そこにあったのは機械仕掛けとおぼしき脚部。

 それもテレビなどで見聞きしたことのある義足などとは明らかに一線を画するメカメカしさを備えたゴツい代物だ。


 それを契機に渋る少女を説き伏せ、なだめすかして聞き出したところ、彼女の正体(?)は「密かに少年を守るため、5年前から近所の同い年の友達として近くにいた護衛」だと判明したのだ。


 正直、ごく平凡に生きて来た(と思っている)少年・敏明にとっては寝耳に水を通り越した信じ難い話だ。


 「おまけに清妃きよひがサイボーグクノイチだって? 明らかに盛り過ぎだろう」


 黒髪ポニテの「ござる」言葉な準幼馴染のクラスメイトってだけでも、いい加減、属性過多なのに……などと思っている敏明だが、彼は気付いていない。

 実は、まだ清妃にはもうひとつ隠された属性ひみつがあることに。


 香取清妃──と名乗っている少女が本当は、少女型義体に20の忍者・加藤清彦の意識を入れた“少女(偽)”だという驚愕の事実に!


 ***


>Q.男なのになんでわざわざ少女型の義体使ってるの?

>A.任務上、敏明と同級生として振る舞う必要があったが、その当時長期任務に就ける人材が、“里”の新人の加藤清彦(23歳♂)しかおらず、さらに用意できた小型高性能義体が少女型のみだったから。


>Q.10歳から傍にいるみたいだけど、義体なのに成長してるの?

>A.半年ごとにこっそり里の調整工房で少しずつ改造して、成長してるように見せかけてる。


>Q.なんでわざわざメカっぽい外見の部分を残してるの?

>A.一応普通の人間の女の子っぽい脚部パーツもあるのだが、メカっぽいものの方が高性能。なので、手と足は普段はそちら(メカタイプ)を使っており、体育の授業(特にプール)など、どうしても肌をさらさなければない時のみ、人肌タイプに換装している。


>Q.なんでリアクションが外見相応の女の子なの? 演技?

>A.「無論、演技……と言いたいところでござるが、実は半分は素でござる。拙者、すでに7年以上も女子(おなご)、それも10歳から少しずつ成長する乙女として暮らしているのでござる。今では男だった頃の感覚も半分忘れかけている気も……お館様、拙者はあと何年、この忍務を続ければよいのでござるか!?」(清妃・談)


 ※なお、“お館様”からは「予定は未定だが、敏明殿が大学を卒業して社会に出るまでは最低限確定」との無慈悲な返事が。

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