第28話 マルオカート配信 ②
「おはこんばんにちは、今回はマルオカートの配信をしていこうと思うよ。」
・マルカ配信?
・やると思っていたが。
・しっかし何か嫌な予感が。
・まさか、TAするんじゃないだろうな。
「お、答えにたどり着いた子がいるみたいだね。と言ってもTAじゃないよ、今回は耐久かな。」
・たいきゅう?
・ま、まさか。
・いや、まさかな。
「はい、ということで。Meだけで追加コンテンツも含めた全グランプリ連続で総合一位になるまで一応耐久です。一応というのは、家族四人分の夕食を作らないといけないからですね。」
・主夫というやつか。
・そうか実家住だったか。
・一期生はみんなゲーム会社勤めだぞ。
・そーだそーだ、耐久には慣れているんだ。
「はいはい、プログラマーさんは回れ右をしてお仕事に集中してください。」
・ヒェッ
・目に光がやっどていない。
・社会の闇だ。
「冗談はほどほどにしてやっていきますよ。」
マルオカートナィィィン!!
よく聞くマルオさんの声が流れてからゲームが始まる、選択するのは一人プレイのグランプリだ。
グランプリを選択してすぐにあるところのやつを選んで、キャラを選択する画面でMeを選ぶ、すると、膨大な量のMeが出てきた。
膨大な量と言っても軽量級中量級重量級とそれらの間の重さだけなのだが。
・多いな
・でも重さを調節するので見たら問題ないのでは。
・なんか最強カスタムができるMeだけ集めてそうだ。
「正解、なんと最強カスタムが作れる重さのやつだけにしてありまーす。」
・さすがは検証厨
・まって、こんだけあるということはそういうことなのか。
・本気で狙っていやがる。
「じゃぁ、初めて行きましょうか。あ、プレイ中は無言になるんで。」
・把握
・もしかしてめっちゃショトカしたりしてな
・いやまさかな。
・おいーっす、遊びに来たぜー!!《霧崎機龍》
何かいると思ったがレースが始まってしまった。
・おい、めっちゃショトカ決めてるし、あの操作貴様さてはTAだな。
・てか、これすぐに終わるんじゃ…いやコース数から見て二、三時間はかかるか。
・いやいや、テイク1で終わるわけがなかろう。《霧崎機龍》
・そうですね。
というやり取りがコメント欄で行われていた…
___________________________三時間後___________________________
「いやー、見事に一回で終わったね。切り抜き班ショトカ集を頼むよ。」
・こ、こいつやりやがった。
・い、一発だとぉ!!
・テイク1で終わらせやがった、逃げよ。《霧崎機龍》
・ニゲルナァ!!
「いやぁ、やり直しにならなくてよかったです。それじゃあまた今度。」
・また今度
・また今度
・また今度
俺は配信が終了してパソコンの電源を消してから部屋の入り口を見た。
「はぁ、何時からそこにいたんだよ。母さん。」
「いつからってさっきから。ところで、料理の腕は落ちてないだろうね。」
「落ちてないと思うよ。一応毎日三人分の料理を作ってたからね。」
「そう、ならよかった。今日は本気出してご馳走を作ろうか。」
「そうだね。」
この日の夕食は二人が本気を出しすぎた結果外食クオリティになったらしい。(麗華談)
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