3
PM9:10 探偵事務所 如月
「この手の『
『
そもそも『魔術師』とは?
この
星の神秘はそれぞれの
ただ、色が
私達は、
「姉さん。セシリアが来たよ」
「わかった。今行く」
グラスに入ってるウィスキーを飲み干し、私は梯子を降りる。
「もう来たのか。
「
私は、ポケットの中に入れ、スマホを取り
「
セシリアに詫びながら、私もソファに座る。
「まぁ、あなたがそうなのは
「
「ほう?それは
「
私は、話ながらセシリアと自分の分のグラスにウィスキーを注ぐ。セシリアは、
「へぇ?何かいい収穫があればいいわね」
「あぁ。それに、出来れば早いうちに手を引いてくれるとなおいいんだけどね」
「日本の警察は
「君の事だから、殴り合いの
「言ってくれるわね。まぁ、ほとんど事実だけど」
セシリアは、
昔、ロンドンにいた頃は何度も付き合わされたくらいだ。それで何度も酷い目に会いかけたのも懐かしい思い出でもある。
セシリアは、私にタブレットを渡す。ファイルを開くと、私が追っている事件をまとめたものだった。
「これは?」
「例の事件の資料よ。これまで起こった事件を一通りまとめたやつね。これの為に2人くらい死んでしまったわ」
「なるほど。なら、そいつらの為にも早めに終わらせないとね」
セシリアは、
「
「
窓開けてから吸わないと、ラスティアに叱られるからさ」
私は、ファイルを見ながら、セシリアに言う。セシリアもまた、煙草を吸いながら、酒を飲んで私を見つめる。
「ケルンでの
「少し前にね。ケルンで自爆テロが起きたのよ。そのテロによって
「そう。なら、『魔術』の
「恐らくね。それからしばらくして、今度は
「
「へぇ?さすがはアルね。この資料を見るだけで、犯人は『魔術師』と読むとは」
「当然さ。こんな
「なるほど。それは『
「それも無くはないが、次の被害を食い止めなきゃ行けないのもある。それに、今は例の病が
周りの
だが、私のような魔術師は別で、何かの
ともあれ、
変な話、
「まぁ、落ち着いたら皆、外へと出るでしょうね。犯人はそれを狙ってる感じ?」
「ビンゴ。出来れば、この情勢下の内には方をつけるさ」
「それはあれ?あなたの
「まぁね。これを終わらせるなら、警察だろうと使えるもんは使うさ」
セシリアは、グラスのウィスキーを飲み干し、煙草を吸う。
「とりあえず、
「ふっ。まぁ、何かあったら
「私はホテルへ帰るわ。ここからそう遠くは無いし」
「なら、ラスティアに乗せてもらいなよ。君、だいぶ酔ってるみたいだし」
「えぇ。そうさせてもらうわ」
ラスティアに頼み、セシリアをホテルへ送らせる。私も、グラスのウィスキーを飲み干し、空を見上げながら煙草を吸う。
かくして私は、再びグラスにウィスキーを注ぎ、セシリアからもらったタブレットを見返すのだった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます