第1節 魔女が営む探偵事務所
1
PM2:15 北海道警察中央警察署
いつもよりザワつく
「また
しかし、それを見ていた別の警官に頭を
「望月!お前、
「
「痛いじゃねぇよ。んで?なんのサイトを見てんだ?」
警部の1人、五十嵐は望月のパソコンを覗きながら話しかける。
「
「あっそう。それが事件に
「分かりませんが、何かわかるかもと思って見ているんですよ。
「多分ってお前、
そう言うと、五十嵐はまた望月の頭をしばく。
「いった!また叩かないで下さいよ!」
「たくっ、お前はもう少し
五十嵐は自分の席へと座る。すると、望月は何かを見つけた様だ。
「
「うるせぇ!いきなりはしゃぐな
五十嵐は呆れながら、再び望月の席へと行く。
「これ、有名な七不思議の1つですよ!
「魔女?お前、魔女なんて居ねぇだろ?」
「いや、いるんですよ!確か、
ほらここ、ここからそう遠くないですよ!」
「馬鹿言うんじゃねぇよど
五十嵐は、また呆れながらホワイトボードの方に行く。
望月の方を見ると、まだ例のサイトを見ている。五十嵐は、写真を何個か持ち出し、望月の席に戻る。
「おい望月。今からそこ行くぞ」
「今からですか!?やめてくださいよ。急に言い出すの」
「うるせぇ!いいからすぐに
五十嵐は、鞄に写真などをしまい、
「
「待ってください!今、調べますから」
望月はスマホを持ち、
PM3:35 豊平川河川敷沿い
五十嵐は、
「何だよ。
「そこにパーキングありますね。そこで止めるしかないですね」
五十嵐は、いやいやそこで車を止める。
「ここみたいですね」
「何だ?妙に大きい
「ここの
やれやれと思いつつ、門を
カランカランと扉を開けると、
「いらっしゃいませ。ご
メイドの様な
「警察の方ですか?こちらに何かご用ですか?」
「いや、ここのオーナーに話があってね。
「申し訳ありません。今、先客の方がおりましてそちらの
「あぁ。そうさせてもらうよ」
2人は、ソファに腰をかける。そして、2人にコーヒーを淹れたカップがもてなされる。
「中々いい豆だな。
「またデタラメですか?それ?」
望月は、用意された
「お前、そんなに入れると甘ったるくて飲めたもんじゃねぇだろ?」
「ブ、ブラックはまだ飲めないんです!」
「
五十嵐は、望月のコーヒーを呆れながら、コーヒーを飲む。すると、奥の部屋から人が出てきた。
その女性は、なんとも
まるで、
「
「は、はい!お願いします!」
女は、先客に何かを言う。五十嵐と望月は、それを奥から眺め続ける。
「こちらの『
もし、北斎が使用していた物であれば、200
「そ、そんな!かなりの
「
「40
「
「え、えぇ。本当によろしいのですが?」
「はい。
少女は、客に向けて笑顔を向ける。客は驚いた様子で、
どうやら、
「では、お気をつけてお帰りください」
「は、はい!ありがとうございました!!」
客は、少女に頭を下げてその場を去っていった。望月と五十嵐は、驚きながら先客を見る。
「
「凄いですね。出来のいいものをすぐ偽物って言えるなんて」
2人は、そう言うと少女は近くまで来る。
「道警の方々ですね。どの
「
「はい。こちらでも事件については調べあげておりますのでとりあえずこちらへ」
2人は、ふたたびソファに座る。少女もまた、名刺と共に、事件について調べたファイルを2人に見える。
「『
「いえ、私は日本に
では、こちらが私の方で調べあげた物です」
2人は、まじまじとファイルの中身を見つめる。
なんと、
そっちでは見た事もない写真や
「おいおい。お嬢さん、あんた
「これでも、まだ出てない情報もありますのでなんともは言えないのですが」
「これだけ調べたのを
「いや、ダメだ。奴らはこれを見たって信用しねぇだろ?」
「そ、そうですか。でも、これで次の
「そうじゃねぇよ。あいつらは、自分で調べたのを
望月は黙り込むが、少女は話し始める。
「なら、明日そちらにお
もっと有益な情報を
2人は、頷いてお互いを見つめ合う。
それは、2人にとって願ってもない
「よしいいだろう。明日、改めてこちらに車を要して伺うことにしよう。望月。行くぞ」
「行くぞって!いきなり言うのやめてください!!」
望月と五十嵐は、何かを掴んだ感覚を感じる。
すぐに戻った2人は、夜中ギリギリまで資料をまとめたのだった。
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