プロローグ

プロローグ

闇夜やみよの包まれる、札幌さっぽろの街並み。

しかし、それとは裏腹に、男は何から逃げ惑うように駆け足で進む。


「はぁ……。はぁ……。はぁ……。」


男は、息切れを起こし、その場で立ち止まる。


「ここまで来ればいいだろう」


男が安堵あんどしていたその時だった。

気配を感じ、前を向く。

すると、目の前には、黒い小さな杖を持った女が現れた。


「お、お前!!一体どこから!?」


男は怒号を叫ぶが、女には声が届かない。

男が逃げようとするが、何かに縛られる感覚がし、身動きが取れない。

女は、その杖に炎を集め、火球として放つ。

その火球は男に命中し、女は無惨にもその火球を撃ちまくる。

火球により、男は息を途絶え、その場に倒れる。


「悪く思うなよ。これがお前が末路だ」


女はそう言うと、男の体に火をつけ、燃やし尽くす。

そして、女は男の亡骸が灰になるのを見届け、その場を後にした。

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