第2話 衝撃的な事実

「はぁ〜!?アホかっ!おまえは!ミカちゃんは、ずっと同じ小学校だったじゃろうが!」


登の言葉に、僕は思考停止におちいった。

(えっ?ミカちゃんは、ずっと、同じ小学校、だった、、、?えっ?ホントに?)


「おい!おい!優太!しっかりしろよ!聞いてんのか?!」


登の大きな声に、僕は何とか我に返り、


「登!ほ、本当に!本当にミカちゃんは、ずっと同じ小学校にいたのか?おまえの夢じゃなくて?」


「アホかっ!夢を見てんのは、お前の方だろ!ずっと俺たちの隣りのクラスに彼女はいたぜ!なんなら他の同級生に聞いてみようぜ!」


そんな登を静止するように


「分かったよ!信じるよ!けど、ちょっと頭の整理をさせてくれよ」


「優太、お前はしょうがない奴だなぁ。あっ!そうだ!俺の言うことより、もっと信憑(しんぴょう)性が高いものがあるぜ!小学校の卒業アルバムを見てみろよ!一目瞭然のはずだぜ!」


「わ、分かったよ。帰って見てみるよ」



僕は放課後、急いで帰宅して、卒業アルバムに手を伸ばした。卒業式の後、ほんの数ページぱらぱらと眺めただけのアルバムは、新品同様、パリッ、パリッと音を立てながらページをめくる。すると、


「いた!ミカちゃんだ!ほ、本当に同じ小学校にいたんだ!!じゃあ、僕は一体なぜ転校したと思ってしまったんだろうか?」



僕は、なんとか記憶の片隅をつつくように、当時のことを思い出してみた。



そう、あれは小学3年生になったばかりの始業式の日。同じクラスに、ミカちゃんの姿はなく、休憩時間に隣りのクラスをのぞきに行ったんだっけ。でも、いくら探してもミカちゃんの姿はなくて、きっと転校してしまったんだろうと、勝手に思い込んでしまったんだ。誰かに確認することもなく。


だって、そんなこと聞いたら、僕の初恋がバレてしまうかもしれないから。


そして、パラパラとアルバムをめくっていき、あるページを見た瞬間!!


僕はまたビックリして、思考停止してしまった!!


  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る