2度目の初恋は夕暮れと共に
イノー|青春ファンタジーKindle作家
第1話 再会そして恋に落ちて
それは、突然の再会であった。
僕は中学1年になり、新たな気持ちで新しい教室へと入る。すると、見たことのある後ろ姿の女の子が座っていた。どこか懐かしい気にすらなる。
僕は、心臓が止まってしまうほど驚いた。
実に、4年ぶりの初恋の人との再会であった。
ショートヘアーのその子は、変わらぬ素敵な笑顔で友達とおしゃべりをしている。
僕の初恋の人、ミカちゃんだ。
彼女のことを好きになったのは、小学2年の夏。初恋だった。どう女の子と接したらいいのか分からなかった。ほとんどの女の子には、男友達と同じように呼び捨てだったが、初恋のミカちゃんを呼び捨てには出来なかった。席替えで隣の席になった時は、飛び上がるほど嬉しい反面、毎朝ドキドキしながら席に座っていた。何か話しのキッカケが欲しくて、わざと隣りの彼女の方に消しゴムを落として拾ってもらったり。その消しゴムのキャラクターの話しで盛り上がったのは、本当に嬉しかった。
そんなことを思い出していると、ふいに後ろから声が聞こえた。
「おっす!優太(ゆうた)!中学でもよろしくな!」
小学1年からの腐れ縁でもある、登(のぼる)が話しかけてきた。
「おぉ!登!よろしくな!10クラスもあるのに、またお前と一緒なんて、本当に腐れ縁だな」
少し皮肉めいて言ってみたものの、登もまんざらではない様子だ。
「ところで優太。なんで朝から顔が赤いんだ?熱でもあるんかぁ?」
「いや、その、彼女、ミカちゃんさ、地元にまた引っ越して戻って来たんだなって思ってさ」
すると、登は衝撃的な一言を放った!
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