第5話じごくの254戦!!!(なんで?)



さぁさぁ始まりましたぁ!!!254本ノック(なおノックされるのは私である模様)


無理やりテンション上げてみたはいいものの、254回殺されるってことだよねぇ。1回くらい一撃入れられない…かなぁ…



「さぁて、ゆら!次は何でいくかしら?大斧とかどうかしら?」



「そうですね…それにします。」



はい。呆気なく死にました。


振り下ろした大斧を白刃取りされてぶん投げられました。大斧ごと投げるっておネェ様の筋力…


剣。いなされて鳩尾に掌底。内臓破裂。


槍。かわされて、態勢を崩したところをかかと落とし。脳みそがぐしゃってなったらしく、吐いたししばらく動けなかった。


鎖鎌。鎖の部分を掴まれ引き寄せられて首を落とされた。呼吸できないし、視界は揺れるし寒いしで自分の体を眺める貴重な経験ができた。二度としたくない。


短剣。そもそも間合いに入れない。投げたら音速で投げ返されて貼り付けにされた。



トラップ。ひっかかっても反射神経がエグすぎて避けられるし、逆に仕掛けた所に誘導され逃げ場を奪われる。綺麗に顔面ストレートされた。鼻が折れると血が喉に詰まって呼吸困難に…これが1番苦しい呼吸困難かも。



モーニングスター。鉄球を蹴り返された。骨が砕けて肉袋になった。



etc…




逃げることなく254回死にましたよ。おネェ様が凄く嬉しそうだから戦い続けることになりました…



5時間死にっぱなしは辛いね…



「本っ当に楽しかったわぁ。ゆら!」


おネェ様いい笑顔だなぁ。天のお迎えかと一瞬勘違いしちゃうわ…



「お相手できて何よりです…」



「そういえば持ち武器は決まったかしら?一撃だけ私に当てられたあれなんかどうかしらぁ。ほら、私の綺麗なお肌に赤筋入ってるもの、なかなか向いてるんじゃない?」



「鞭…ですか…確かに異端審問官という副職業的にも向いてるかもしれませんね。」



「そうねぇ。巫女の力との兼ね合いもあるから一概のは言えないのだけれど、この私に一撃入れたのだから誇っていいわよぉ。」



短剣を投げつつ、本命の一撃からの返しでなんとか当たっただけなんだけどなぁ。そこから本気モードのおネェ様の踏み込みからのスマッシュでノックアウトだったし…



「そういえば巫女の力ってどのようなものなんでしょうか?おネェ様も巫女なんでしたよね??」



スキル名を念じても何も起こらないから、使い方とかがあるんだろうな…《裁定》や《断罪》の使い方は感覚でわかるけど、気軽に使えそうにないからできれば巫女の力だけでも使いたいなぁ



ヘスティア様の力…(*´﹃`*)



「そうねぇ。口で説明するのも難しいのだけれど、体の中にある神様からの祝福を強く感じてそれを体中に巡らせるのよ。私の場合は加護が髪に集中しているから毛先の1本1本から力を行き渡らせると…フンッ」



ぽんっ



おネェ様の髪が神々しく光ったと思うとそこにはうさ耳が…






うさ耳っ!!!!!!!!??




「うふふ、どうかしら?金色のうさ耳がとぉってもキュートでしょ?」




バチコーンとウインクを決めるおネェ様…







…はっ!


あまりの衝撃に一瞬フリーズしてしまった…



「それが巫女の力、なんですか?」


なんとかショックから回復し問いかける。



「そうよぉ。私は愛と美の女神アフロディテの巫女。その神獣である兎の力を借りて美を追求する1の巫女アイン。ちなみにこぉんなこともできたりして。」



おネェ様は右手を後ろに回すと何もない空間から3メートルほどもあるどぎついピンク色のハンマーを取り出した。




「見てみてぇ。私がアフロディテ様から貰った特製の杵よぉ。特別に月女神様から貰った鹿の角でできているからとっても軽くて丈夫なのよぉ。」




「かわいいですね。その大きいリボンとかとってもおネェ様にお似合いです。」




「夜の加護もかかってるから…ってこれは内緒だったわ!まあ、ゆらも体の中の力の元がわかればできると思うわ。そうねぇ殴ったときに1番潰れずらかった目とかかしら?」



目か…



目を閉じて、力を巡らせる…か…

ヘスティア様の瞳に揺れていた炎が私を炙っていくようなイメージで…

熱が安らぎに変わるように、ゆっくりと足先まで灯していく。




ぽんっ





気の抜けた音ともに目を開けると、頭の上の方に不思議な感覚が。





「あらあら?これは何かしら?犬…いえそれにしては尻尾が長すぎるし、んー猫なのかしら?でもそんな神獣聞いた事…」



「えっと、私は巫女の力を行使できたんでしょうか?」



「あら、やだぁ。すぐに鏡持って来るから待っててねぇ。」



困惑する私を残して、物置らしき部屋に再び入っていくと大きな姿見を持ってくると私の前に置いた。



「これが、私なんですか…?」



白銀の髪の周りに火花が散り、紺碧だった目は炎の金色と赤色が混ざり揺らめいているようになっていた。


そして、最も大きく変わったのが頭に生えている猫耳である。


もう一度言おう。猫耳なのであるっ!


しかも感情に合わせてピコピコ動く。超高性能な…猫耳なのだっ!!!



もちろん腰のあたりからは長めの細い尻尾が生えており、こちらは自分の意思で曲げたり伸ばしたりできるようだ。



ん、待てよ。ヘスティア様の加護が猫耳と尻尾ということはヘスティア様にも生えるのか…?


ぎゃんかわっ…







そこで私の意識は途切れた…


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ゆらの生態4

254回死んでみたけど、痛覚設定を下げる気は無い様子。化け物かな?

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