第4話女子とーくです!(肉体言語)
武器を何も持たずにおネェ様のもとにいき臨戦態勢に切り替える。
「…あらあらぁ?あなたもしかしてぇ私に素手で挑もうとしてるのかしら?舐めてるんだったらぁ…
ぶっ殺すぞテメェ」
惚れ惚れするほど綺麗な笑顔…
ドキッとしちゃうね(殺されそうで)
「おネェ様を舐めているわけじゃないですよ。むしろ逆です。己の肉体のみでおネェ様の技を受けたいだけです。」
おネェ様は武器をもつ様子がないし、多分1番技を味わえるのは素手しかないと思うんだよね。
「へぇ…平穏の神の巫女っていうからただのいい子ちゃんかと思ってたけど…いいわぁ。本気で語りあいましょうか。」
「若輩者ですが胸を借りさせていただきます。」
「あ、言い忘れてたけどぉ、冒険者ギルドの訓練場は戦の神の加護がかかってるから、戦闘不能状態になっても瀕死状態になるだけですむわ。今回はこの街の冒険者ギルド長に
どう考えても平和的なお話じゃなさそうだけど、首を突っ込まない方がいいだろうな…ギルド長南無(-人-)
「禁止事項はありますか?」
「そんなのないわよぉ。全力で使えるもの全て使って殺しに来なさい。卑怯でもなんでも勝負の世界では勝ったものが美しいのよ。」
おネェ様やっぱりかっこいいなぁ。それなら自分の肉体全て使って戦わなきゃだね。ワクワクするなぁ…
「わかりました。全力でいきますね。」
「かかってきなさい。スタートはこのコインが地面に落ちた時よ。」
束の間の静寂が訪れる。
地面にコインが落ちた。
私はおネェ様のもとに一直線に走る。
「随分まっすぐくるのねぇ。」
ひたすらにまっすぐ息を殺して走りおネェさまのもとにたどりつく1歩前でずらす。
体の軸をぶらし動きを読みづらくしたあと、視点は右側に落としながら左足で砂を巻き上げる。
「あらぁ、視界を奪うなんてなかなかやるじゃない。」
おネェさまは優雅に左に裏拳を放つ。
やっぱりおネェ様相手にはひとつのフェイントじゃ足りないんだね…
真正面から拳を放つ。
「ゆらの作戦はよかったわよぉ。視界を潰し、フェイントをかけ、あえてないと思わせた真正面からなんて初めてにしては上出来だわぁ。でもねぇ…」
おネェ様は拳をゆっくりと受け止めて、骨の折れる音が聞こえるほどに握りしめながら受け身すら取れない速度でしかし優雅に拳をみぞおちに撃ち込む。
「これくらいの速度がなきゃ、掠りすらしないわよぉ?」
ドゴォンッ…
訓練場の壁に叩きつけられ、骨が砕け内臓に刺さり肺に空気を取り込むことすらできない。
「ヒュッ…カフッ………お、ネェ様は、さす、がですっね…」
「んーでも油断してる相手になら通じたと思うわよ?ゆらは、攻撃するときにわざと右足に重心を乗せたままだったでしょう?視界がなくても、動きを読み取られるということを悟った動きは偉かったわよぉ…60点あげちゃうっ!」
あれで60点かぁ、手厳しいなぁ。
「あっ、りが、とうございますっっ」
「じゃあ回復ポーションかけたげるわねぇ。んー上級ションでいいわよね。」
おネェ様に頭からポーションをかけられる。濡れるような不快感はなく、肌に触れた瞬間体にシュワッと吸収されていってるようだ。
なんとか呼吸ができるようになり、出血や骨折も治ったようだ。
「元気になったかしらぁ?じゃあ、次も拳でいくのかしら?」
「いえ、せっかくのおネェ様という素晴らしき武芸者と闘えるチャンスなのですから、全武器試させ…」
「あらっ!!!嬉しいわぁ254戦も闘えるなんてぇ!!!!!!」
254???見たところ武器は100種類程しかないように見えるのだけれど…
私が困惑しているのを完全に無視して、おネェ様はスキップでもしそうな勢いでただの物置だと思っていた扉に入っていき誰が使えるかわからないような4メートル以上もある大斧やモーニングスターなどが雑に詰め込まれた大箱を2箱ほど両手のうえに載せて持ってきた。
わぁ、持ち上げてるものの重さを考慮しなければ完全にウェイターさんみたいな優雅さダナァ…
「言ったからにぜぇったいに逃がさないからねぇ?」
「はい…」
死ぬ気でやるしかない…か…
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ゆらの生態3
痛覚設定は100パーセントのため、骨が折れたり、肺に刺さったりしてるのもリアルに感じている。なんで喋れるんだ?頭がおかしいのかもしれない。
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