第33話 その夜赤い点が点滅
ギルマスの部屋から下に降りる、仮ギルドカードを返して食堂に行く。
知らない人がお祝いの言葉を色々くれたので俺は一言言う。
「みなさんありがとう、この街に住みますのでよろしくお願いします、お近づきの印に今日のワイバーンの肉の一部をこの後調理してもらいます、時間が有れば食べて行って下さい」
少しして俺と風香の分のステーキがくる。2人で一口食べる。
周りから歓声、そして俺達よりは薄いがステーキが大皿で出てくる。食堂のおばちゃんが1人一切れ皿に持っている、何故か俺をチラ見して来る。
「あゝあの人、実験体ですね、髪が違いますね」
仕事早いな、商業ギルドのサブマス!
そして俺達は家に帰る。今日は少し位置を変えて家を設置する。
「さて2m動かした、敵はどう出る」
「旦那様ご飯出来たよ、入ってきて」
風香は俺の2レベルアップでキッチンの床が4畳広がりご機嫌だ。
俺の風呂は未だに広がらない。
中に入ってご飯を食べていると、風香が何かを考えている。
「風香どうした?」
「シィ、待ってて」
風香は目を閉じて考え込んでる、俺は黙々とご飯を食べる。
消えた、何故なの
「旦那様、赤い点が消えました、どうしますか?」
「懐中電灯も無いし、ライトの魔法も無いから見にいけないのでこのまま朝になったら確認しに行こう」
「消えるのは、相手が死んだんですよ、死体が」
「いきなり現れたんだ、消滅したのかもしれないな」
食事を終わりにして、片付け食休みでオセロ。盤は風香が土魔法で作ってくれたので、今度は駒も作って欲しくなる。
「あゝまた光った同じ所ですね、もしかしてバリアーに当たって気絶してたのかも、そして赤がすごい濃い赤です、怒っているのかな」
すごい、そんな事も分かるんだ。
「あっまた消えたは、今度はどうなるんでしょう」
しばらくしても変わらないので風呂に入る。
俺は出たが、風香は椅子に座っている。
「どう何か変わった?」
「あの後は赤い点滅は有りませんね、お風呂入ってきます」
俺は椅子に座り考える、今までの借主達は危害を与えられてない、しかし俺達には最初から悪意に満ちた対応だ、前の借主達の報告が間違いなのか? 少しして風香が出てくる。
「旦那様、赤い点は出ませんでした、それより知っています、何とリンスがトリートメントに変わりました、そしてコンディショナーも女性には嬉しいです」
「え〜ボディシャンプーは無かったの?」
「それは旦那様の反省が女神様に届かないからですね、まだ諦めといて下さい」
もういいや、「きゃー、旦那様何を」
「お前を虐めてやる、このままベットに連行だ」
「ダメです、まだ髪が乾いてません」バチン
俺はまた電気で眠りにつく。
☆☆☆☆☆
「何何なの、この透明な結界は、動けないわよ。私はここのハウスエレメントよ、何故自由に動けないのよ」
昔は若い男の子達がここに沢山いて鍛えていたのよ、お風呂も覗いていたわよ。
ただ男の子だけだから皆んな掃除しないのよ、それで私がやってあげたんだけど、夜何人かに見つかったらさ、怖がってみんな出て行ってしまったのよ、失礼するわよね本当に。
まさかお風呂に入って若い子の出汁が出たお風呂のお湯を飲んでいたのがバレたのかしらね。
それで次々来た人達には挨拶してたんだけど、みんな次の日出て行っちゃうのよ、なんで?
そしてまた新しい人が来たので挨拶しようとしたら、この分からない結界と建物に挟まれて一日中動けなかった。
それで結界が無くなって文句をイエイエ挨拶をしようとしたら、今度は動けるけど下に行けないのよ!何この透明な幕は今日こそ文句イエイエ挨拶をしてやる。でも幕に当たるたびに気絶して消滅してしまうのよ、なんか力がうばわれていくわーーー又意識が。
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