第23話 商品のお値段は

担当と案内嬢が桶を2つ持ってくる。


「お待たせしました水をお持ちしました、使用方法を見せて下さい」


風香が水に石鹸と手を入れ泡立てる、そしてもう一つの桶ですすぎをする。続けて担当と案内嬢が同じ事をする


「凄いよ、手がツルツルです」


「本当、これは良い物ですね」


「食事前とかに手を洗えば手からのバイ菌は防げます、どうでしょう売れますか? カブール商店のカブールさんは金貨1枚の価値が有ると言われましたけど!」


「カブールさんにお売りになったんですか?」


「ええ隣国で、銀貨1枚で売っていたら買い上げた後に10倍の価値が有ると言われました」


「カブールさんが言ったのならそのぐらいの価値は有りますね、ただそれは最終の価格で仕入れなら銀貨5枚でしょう」


「そうですか、それともう一つ良いです風香後ろ向いて」


「えー何で」


「良いから背後向いてよ」


「もしその2人に何かしたら分かっているわよね」


「大丈夫だよ、風香しか触らないから」


顔を赤らめながらソファに正座して背後を向く。


「どうです、なにを売るか分かりますか」


案内嬢が「あのね此処は商業ギルトなのよ、人の売買は奴隷商に行ってね、私は帰るは」

何故か怒って桶を一つ取って、案内嬢は部屋を出て行く。


「私もそんな不謹慎な方に商業ギルドに登録はお断りします」

担当さんも何故か怒っている?


「分かりました、風香戻って良いよ、此処の商業ギルドは節穴だらけだから帰ろう、登録はしないで良いです」

やっぱり分かって貰えない、新人の担当さんでは無理か!


「貴方ね何を言っているの、自分の彼女を売ろうとしたくせに」


「何を騒いで居る、他のお客さんに迷惑だ」


女の人が中に入ってくる。


「ギルドマスター! 違いますこの方が隣の女の方を売ろうとしたので、それなら奴隷商に行けと怒ったんです!」


入って来たのは、ギルドマスターだって!


「君達は誰だね?」


「イエ新規の登録希望者です、商品の価値がわからないギルドですので帰るところです、お邪魔しました」


「まあ待ってくれ、とりあえずその商品を拝見させてくれよ、自慢の商品を私も見たい」


「風香、もお一度背後向いてよ」

仕方ないがもう一度風香にお願いする。


「もう良いわよ、直接商店か広場で売れば良いんだからさ」

今度は風香が怒っているよ。


「お願いもう一度だけ」

俺は風香に神頼み。


「仕方ないわね、最後よ」


風香が背後を向くとギルドマスターが何か声を上げる


「ほぉ凄いな、これを売るのかい?」

ギルマスは分かった様だ。


「そうですね、少量ですが貴族の方には売れるでしょう」


「ほらギルマス、貴族にこの女性を売ると言ってますよ」

また担当嬢のツッコミ。


「君達の言う通り、確かにこの担当では商品の価値が分からないみたいだな、さっき出て行った彼女とサブマスターを呼んで来なさい」


怒りながら担当者は、部屋を出て行った。


「風香戻ってお疲れ様」

風香は正面を向く


「それでギルマスさんは分かって貰えたの」


「彼女の後ろ姿が輝いているのは分かったが何かの薬かな」


「そうですね、さっき治療師ギルドで治療師と薬剤師の登録をしてきました、俺が売る物を確かにする為です」


「どの位の利用を出せるのかね?」


俺は先程の箱を出す。


「この箱に半分ずつです、2種類で効果が出ますので」


「この瓶で何回出来るのかね?」


「使い方次第ですが、2、3回は行けるかと、最初は少し回数をやってもらえば、3日くらいは効果が有ると思いますよ」


そこに女性が3人入ってくる。


サブマスをお連れしました。


「もお何よ、私は自分を磨くのが………何何でそんなに輝いているのよ、口紅だって綺麗」

風香を見てサブマスは驚いている。


「そりゃこの女の人は、売り物ですもの、磨いて有るでしょうよ」

担当者の女の子。


「そうそうきっと、奴隷商に売る商品ですからね」

先程の受付嬢さん。


「旦那様もう帰りましょうよ、やっぱり売る価値は無いわよ」


そお言って風香は出て行く。


「ちょっと待って」


俺より先に、サブマスが風香を追いかけて行く。


「それじゃ失礼します、ギルマスさん」


「あゝこの2人は教育を一からやりなおさせるよ、今日は失礼した。

機会が有れば此処で登録してくれ」


「ギルマス、何でこんな男に登録をさせるんです」


「そうよ、奴隷商と変わらないのに」

今度は2人してギルマスに吠える!


「黙れ君達、女性ならサブマスと同じですぐに追いかけるはずだ、それが出来ない君達は目が節穴と思われても仕方無いんだよ! もう一度挨拶から始めろ、君も担当を持つのは早かった様だな、案内に戻れ」


俺は商業ギルドを後にする、風香を探さないとな!




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