第20話 街に着いた。

街の入り口でまた石版に手をかざす様だ! 何人か並んでいる、冒険者達は手を上げて荷車を押して街に入って行く。


俺達はリーダーみたいな人と一緒にならんでいる。


「あいつらは討伐だから肉の鮮度との関係で俺が冒険者カードを預かっている、君たちは証明書を何か持っているのか?」

リーダーは俺達にカードを見せる。


「いえ何も無いです、その冒険者カードはどの様にすればもらえますか?」

俺はカードを指挿して聴く事にする。


「あゝとりあえず冒険者ギルドに行けば、登録して仮の証明書を発行してもらえる、後は小さな依頼を10件受ければ、冒険者としての証明書が貰えるぞ」


他のギルドはありますか?


「商業ギルドと医療系のギルドがある。王都には錬金術師ギルドなんかもあるよ」


「へーなら商業ギルドも見てみたいね、どちらの証明書も欲しいかもね」


「両方は中々貰えないぞ、やっている事が違うからな。 

まあ色々と見てくれよ、気に入った職業に就くのが1番良いからな」


俺達の順番が来た、リーダーは全員の証明書を翳して終了、俺達は石版に手を翳して光らないので、2人で銀貨2枚を出して仮領収書と共に中に入れてもらう。

もし10日以内か何処かのギルドの証明書をここに持ってくれば半額を返して貰えるそうだ。


「ようこそ、オクマの街に楽しんで下さい」

衛兵は笑いながら声をかけてくれた。


俺達はリーダーの後から着いて行く、この世界で初めての冒険者ギルドだ。

扉は開けっぱなしなのでスムーズに中に入る、結構な人数がいる様だ。

リーダーはカウンターの方に歩いて行く、何人かが並んでいるがリーダーは俺達に指を刺す。


「あっちに並んで登録をして来てくれ、後で討伐の報酬を分けるからさ、仮のカードでも預金は出来るので、ここではその様にやっている、田舎の村のギルドなら現金をその場で渡すがな。あっちに食堂があるから終わったら来てくれ」


俺達はリーダーに指示された受付に行く。


「こんばんは、ここで冒険者登録は出来ますか?」


「初めてですか、もし他の国の証明書が有れば引き継げ出来ますよ」


「何ぶん2人とも初めてなので、新規にお願いします」


「それではこの石版に手を当てて下さい、犯罪の有無と魔法の種類です。

依頼の時に相性の悪い討伐だと受けられない場合が有ります」


まず俺からか、石版に手を当てる。


「魔法無し剣技無しですね、仮の登録証Fランクからです、次お嬢さん」


風香が石版に手を当てる、なんか一瞬光った。


「えっと火水土に風と、それとどれかがレベル3以上の魔法ですね、大変優秀なので本登録してDランクからお願いします、冒険者ギルドは優秀な方を優遇しますので、彼も頑張って下さい」


2人してカードを貰う、俺のは白で風香のは黄色だった。

何故か俺の能力は見破れていなかった、悔しいがラッキー!

それと風香の雷も出なかった? 何故?


食堂に行くとリーダーが俺達を手招いている。

風香と一緒に彼らのテーブルに座る。


「どう登録出来た、それじゃ酔う前に分けちゃおうお金。

まずイノシシを売った分ね、2人に説明する、まず毛皮は最高品質で金貨5枚2頭で金貨10枚ね、それとこれ魔石二つね後肉は運搬費で俺達にくれないか、解体の手間もそこから貰うという事でどうですか?」


「そんなに貰って良いんですか、ほとんど貴方達がやってくれたのに?」


「こっちもある程度の儲けは出ているよ」


「君達が来る前に話し合ってね、日数が1日で終わったので経費も掛かって無いし、討伐報酬も貰えたし誰も損はしてないよ」


「俺たちだけなら、討伐はしたけど持って来られないのでこんなには貰えないですよ、半分で良いです」


「いやこれは当たり前の報酬だよ、我儘な奴なら肉も寄越せと言われるからさ」


「早々解体の連中が驚いてたよ、こんなに傷の無い毛皮は初めてだって頭と胴も繋がっているなんて凄いってさ」


「分かりましたそれで良いですありがとうございます、それと聞いて良いですか?

ウサギて一羽いくらぐらいです」


「ウサギか皮と魔石と肉で大体銀貨2〜3枚だろー」

「そうだな、一晩泊まれて朝夜飯を食えば大体無くなる」

「それはお前が酒を飲みすぎるからだぞ!」

「違いねぇハハハ」


そうして冒険者達と食事をして別れた、俺達は宿を見つけて一晩過ごした。





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