第18話 アテも無いがとにかく歩く。

さて村を出たが行く当ても無いし兎に角は歩く、2人して手を繋ぎながら。


途中では風香の風魔法で草を刈り、土魔法で椅子とテーブルを作ってのんびり水を飲む。


「この椅子とテーブル結構丈夫そうだからそのまま置いていこうよ、俺たちの足跡みたいにさ」


「椅子とテーブルで異世界征服ですか? まあ道標で良いかも知れませんね」


俺達は歩きながら風香の魔法の訓練で、椅子とテーブルを作っては置いていく。


「お昼です、あのパンでも齧りましょう。今度からは家からチーズかイチゴジャムなども持ち出しましょうね」


「そうだな、パンだけだと喉で止まるからな」


「カップ麺でも有ればお湯だけで食事が済むのにな」


「乾麺なら蕎麦とうどんパスタが有りますが味をどうするかですね」


「水筒に汁を入れとくのはどうだ!」


「朝入れて昼なら良いですけど、今日見たいに宿で泊まって次の日では火を一度通さないとキツイかも食中毒が怖いです」


「そうだな、時間停止のマジックバックが欲しいけど俺の家がそれだからな。まあ贅沢はやめよう、異世界を探検しよう」


午後も歩く、椅子やテーブルを作っては置いて行き、たまに出るウサギを倒して放置して置いておく。


「このウサギどうにかして持っていけないかな?」


「今度外の収納庫を見てみましょう、クーラーボックスとかあるかも知れませんよ、ビーチパラソルが有ったんですから」


まだまだ俺の家は謎だらけだな、成長途中共言うが。


日が沈み始めたので、近くの林に入って家を出す2日ぶりの家だ。

中に入ると風香は着替えを持って風呂に行く。


「旦那様も入ってください、臭いが酷いです」


おいおいそんな言い方はないんじゃ無いのか! なら一緒に入るぞ。


「早くレベルを上げて家を大きくして下さい、お風呂が大きくなったら一緒に入ってあげますよ、今日は順番です」


仕方なく風香が出るのを待つ、そして俺の順番が来た。


「ゆっくり入っていてください、夕飯の支度をしますからね」


「はーい、のんびりします」


その後は夕飯を食べて2人で仲良く眠りました。


☆☆☆☆☆


少し前、街道を馬車が街に向かって走っている。


女の人が窓から景色を眺めている。


「待ってちょっと止めてくださる、馬車を止めて」


ドアが開き降りて来たのは、先程村に居た領主夫婦だ。


貴方見てすぐそこテーブルと椅子があるは!


草原の少し奥には草を刈った後に椅子とテーブルがある。

奥様が歩き出すと。


「ちょっと待てお前、今騎士に道を作らす」


騎士達は馬を降り、剣で草を薙ぎ倒す一匹のウサギが出て来たが剣で倒される。


「お前達の晩飯が出来たな、持って帰って食べて良いぞ」


そお言って、みんなで椅子とテーブルに寄って行く。


「素晴らしいものだな石を削って置いていったのか?まさか空から降ってこないよな」


「旦那様、魔法の痕跡がありますよ。もしかして土魔法で作った物かしら?」


奥様は魔法使いだったので、他人の魔法の痕跡がわかる様だ。


「おい誰かこれを壊してみろ」


大きなハンマーを持った騎士が現れて叩いてみる。

ガキーンガキーンキーンいくら叩いても壊れない。

今度は騎士が剣に魔力を注ぎ切って見る、キーンすると剣が折れてしまう。


「まさか俺の剣が折れるなんて、魔力を注いで切れない物は無いはずなのにあのドラゴンの皮膚さえ切ったのに」


この騎士はドラゴン討伐に参加した騎士の1人だった。


「凄いなこれ程の魔法を使える魔法使いがいるとは、橋の修理に参加してもらって20年いや50年持つ橋を作ってもらおう誰か後でこの魔法使いを探し出す様指示をしておけ」


領主達は馬車に戻り領都に戻っていく。

領主の探している魔法使いは、もう隣国に行ったとも知らずに。






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