第16話 アップルパイが取り持つ縁

カブールにアップルパイを届けて俺たちは、完売の打ち上げだ! 

2人で紅茶で乾杯してアップルパイを口に入れる、相変わらずの美味しさだ。


「風香、又腕上げた、美味しいよ!」


「ふふふ、嬉しいです何なら紅茶もう一杯行きます」


何故か広場が騒がしくなる、広場の入り口に綺麗な服を着た夫婦と騎士の格好をした5人が現れた、綺麗な格好の人の隣におじさんがぺこぺこ頭を下げている。


色々な店を見ながら反対のカブールの店で何かを話している。そして店の背後に入って行った。


隣のおばちゃんに誰だか聞くと、ぺこぺこは村長で、綺麗な格好の夫婦は領主と護衛の騎士との事、俺たちには関係ないかな。


情報料で隣のおばちゃんに、アップルパイを一切れ上げた。

おばちゃんは食べるなり目を見開いて固まっている、思わず紅茶をあげた。


「こんな美味しいもん、初めて食べたよありがとう」

と逆にお礼で野菜を少しもらった。


少しするとカブールが飛んで来た。


「お主、さっきの食べ物はまだあるか?」


後半分は有るが何だろー?


「これだけですよ、リンゴが中々手に入れられないので」と半分を指差す。


「なら金貨5枚で分けてくれ、これがお代だ」

と俺の手に握らせ半分のアップルパイを自分の所に持って行った。


何なんだろー、まあ良い俺たちは片付けを始めた。

テーブルとビーチパラソルを畳んで撤収、そしてこの世界の情報を得るために宿屋に向かっている。


☆☆☆☆☆


「カブールよ、まだあったかこの菓子は?」


「はいこちらに、半分を分けて貰いました」


「なら金貨10枚で、我に売ってくれ、子供に持って帰るのでな今日中なら腐る事もあるまい、それと村長よ橋は予算を組んでどうにかする、10年ぶりの洪水今度は20年以上持つものを作るとしよう」




☆☆☆☆☆


宿に入ってカウンターへ、部屋があるか聞いてみる。


その時遂にネコミミ獣人を発見した、その瞬間風香が靴で踏んで来た。


「痛い」

ネコ耳獣人は俺を見てくる。


「大丈夫です、何でもありません」


「すいませんが部屋あります、2人です」


「え〜とにゃ、一部屋銀貨1枚で食事は1人銅貨2枚で夜は3枚にゃ〜」


「後この野菜をあげますので夕飯に使ってください」


「ありがとう感謝しますにゃ、鍵はこれです2階のハジの部屋ですニャ〜」


一泊と朝夜の食事を頼んで鍵を貰い部屋に行く。


「旦那様の家の使用人ベッドですね大きさは、それに固いし匂いが有ります。やはり旦那様に着いて来て良かった、これが毎日なら耐えられないかも!」


「そうだが、家は1ヶ月でバリアー切れるぞその後は壊されたらおしまいだよ」


「そんな事は無いはずです、期限はありませんよ確か!」


「そうなの?」


「私は後ろで聞いていましたが、身体のバリアーは1ヶ月で家は何も言われてませんでしたよ!」


やったーこれで引きこもりでも、どうにか異世界で生活していけるぞ!


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